引き続き、轆轤作業で起きる、作品の振れについて、お話します。
⑧ 肉厚のバラツキの問題
肉厚に差が出来ると、確実に、土に振れが発生します。
肉厚の差は、上下方向に出る場合と、円周上の一部に、発生する場合があります。
特に、問題になるのは、円周上の一部に、発生する肉厚の差が、振れに大きく関係します。
) 上下方向に出る肉厚の差
土の下部、即ち裾野と、土の上部、即ち口縁の肉厚は、当然差が出ます。
a) 上部の土を、支える為には、裾野は肉厚でなければ、ならない事は、明らかな事です。
b) 理想的には、裾野の肉が厚く、上部に行くに従い、肉厚が段々薄くなる事で、口縁部がやや、
肉厚になる様に、する事です。
口縁部が、薄過ぎると、割れが発生したり、口作りが、上手く行かない場合が、ありますので、
ある程度の、肉の厚味が必要です。
c) 初心者は、裾野が極端に厚く、口縁部が、極端に薄くなり勝ちです。
裾野と口縁部の肉厚の差が、少ない程、轆轤技術が上達している、証拠にもなります。
d) 土の硬さによっても、この差が、大きくなる事があります。
即ち、軟らかい土では、裾野の肉厚が、どうしても、厚くなります。
e) 挽き上げた、土の高さによっても、当然裾野の土は、厚くなければなりません。
f) 高さの途中で、急に肉厚が変化すると、振れが発生し易いです。
・ 特に、一部で肉厚が、薄くなると、そこより上の土を、支えきれず、そこから、撚れが
発生します。轆轤では、土を薄くする事は、得意ですが、薄くなった土を、厚くする事は、
かなり難しい作業です。
(尚、ある程度の、肉厚のある薄い土なら、肉を厚くする事は、容易ですが・・)
それ故、一度撚れが発生すると、後々悪い影響が出ますので、思い切って、没にした方が
良いでしょう。又は、撚れた部分の、やや下から、切り取る事を、薦めます。
・ 勿論、撚れを補修する方法は、あります。
一般的には、轆轤の回転方向を、逆にする方法です(右回転を左回転にする)。
但し、左右の手の使い方が、逆になります。
又、回転方向は変えずに、手を上から下に移動させる方法です。
更に、ドライヤー等で、撚れの発生した部分周辺を、乾燥させ、土の強度を持たせてから、
上から下に手を移動させると、より効果的です。
・ いずれにしても、補修には、手間隙が掛り、没にして、最初からやり直す方が、早く綺麗に
仕上げる事が出来ます。
・ 逆に、高さの途中で、肉が急に厚くなった場合は、その付近で、内外からの力が、弱くなって
いる為です。原因は、その近辺で、空気や異物がある場合や、やや硬い土の塊が混入している
場合です(練り不足)。空気や異物は度り除きます。硬い土の場合には、大きさと硬さに
よって、対応が異なります。塊が大きい場合には、没の方が良いでしょう。
少々の塊や硬さならば、やや強引に轆轤挽きで、解決する場合も、有ります。
・ 作品の振れに関しては、高さの途中で、肉が厚いからと言って、大きく関係する事は、ありま
せんが、口縁が極端に、肉が厚くなると、「頭デッカチ」状態になり、振れが発生します。
) 円周上の一部に、肉厚の差が、発生する場合
以下次回に続きます。
⑧ 肉厚のバラツキの問題
肉厚に差が出来ると、確実に、土に振れが発生します。
肉厚の差は、上下方向に出る場合と、円周上の一部に、発生する場合があります。
特に、問題になるのは、円周上の一部に、発生する肉厚の差が、振れに大きく関係します。
) 上下方向に出る肉厚の差
土の下部、即ち裾野と、土の上部、即ち口縁の肉厚は、当然差が出ます。
a) 上部の土を、支える為には、裾野は肉厚でなければ、ならない事は、明らかな事です。
b) 理想的には、裾野の肉が厚く、上部に行くに従い、肉厚が段々薄くなる事で、口縁部がやや、
肉厚になる様に、する事です。
口縁部が、薄過ぎると、割れが発生したり、口作りが、上手く行かない場合が、ありますので、
ある程度の、肉の厚味が必要です。
c) 初心者は、裾野が極端に厚く、口縁部が、極端に薄くなり勝ちです。
裾野と口縁部の肉厚の差が、少ない程、轆轤技術が上達している、証拠にもなります。
d) 土の硬さによっても、この差が、大きくなる事があります。
即ち、軟らかい土では、裾野の肉厚が、どうしても、厚くなります。
e) 挽き上げた、土の高さによっても、当然裾野の土は、厚くなければなりません。
f) 高さの途中で、急に肉厚が変化すると、振れが発生し易いです。
・ 特に、一部で肉厚が、薄くなると、そこより上の土を、支えきれず、そこから、撚れが
発生します。轆轤では、土を薄くする事は、得意ですが、薄くなった土を、厚くする事は、
かなり難しい作業です。
(尚、ある程度の、肉厚のある薄い土なら、肉を厚くする事は、容易ですが・・)
それ故、一度撚れが発生すると、後々悪い影響が出ますので、思い切って、没にした方が
良いでしょう。又は、撚れた部分の、やや下から、切り取る事を、薦めます。
・ 勿論、撚れを補修する方法は、あります。
一般的には、轆轤の回転方向を、逆にする方法です(右回転を左回転にする)。
但し、左右の手の使い方が、逆になります。
又、回転方向は変えずに、手を上から下に移動させる方法です。
更に、ドライヤー等で、撚れの発生した部分周辺を、乾燥させ、土の強度を持たせてから、
上から下に手を移動させると、より効果的です。
・ いずれにしても、補修には、手間隙が掛り、没にして、最初からやり直す方が、早く綺麗に
仕上げる事が出来ます。
・ 逆に、高さの途中で、肉が急に厚くなった場合は、その付近で、内外からの力が、弱くなって
いる為です。原因は、その近辺で、空気や異物がある場合や、やや硬い土の塊が混入している
場合です(練り不足)。空気や異物は度り除きます。硬い土の場合には、大きさと硬さに
よって、対応が異なります。塊が大きい場合には、没の方が良いでしょう。
少々の塊や硬さならば、やや強引に轆轤挽きで、解決する場合も、有ります。
・ 作品の振れに関しては、高さの途中で、肉が厚いからと言って、大きく関係する事は、ありま
せんが、口縁が極端に、肉が厚くなると、「頭デッカチ」状態になり、振れが発生します。
) 円周上の一部に、肉厚の差が、発生する場合
以下次回に続きます。