前回の続を、述べたいと、思います。
本焼きで、最も重要な事は、設定温度(必要な温度)まで、上昇させる事です。
② 土が焼き締まる温度まで、上昇させる事でもあります。(実用に耐える、強度にする。)
釉を掛けない、焼き締め等は、十分土が焼き締まるまで、温度を上昇させます。
焼き締まる温度は、土の種類によって、違いが有ります。
予め、試し焼きなどして、最適な温度を、見極めて下さい。
2) 次に重要な事は、
① 窯を焚いている時間の長さ。
② 温度上昇スピードです。
両者は、密接な関係にあります。温度上昇が、緩やかならば、当然焚く時間は長く成ります。
① 窯を焚いている時間は、窯の構造、窯の大きさ(容量)、土の種類、作品の種類、燃料の種類、
その他の条件によって、「何時間が良い」とは、言えません。
) ジェーゲル、コーンは、1時間に100℃ずつ温度上昇する事を、条件にしています。
即ち、1250℃(SK-8)にするには、12時間30分掛けなさいと、言う事です。
これが一つの目安に、成ります。
(1200℃を超えたら、もっとゆっくり、上昇させないと、水漏れを、起し易く、
しっかり焼き締まらないと、言う人もいます。)
) 現在の窯は、温度の密閉度(外に逃がさない)が良く、且つ、強制燃焼などで、火力が強く、
上記時間より、大幅に時間短縮が、可能になっていて、現実には、一般的な土で、
7時間~10時間程度が、普通の時間と、思われます。
(小さい電気窯などは、5時間程度の窯も有ります。)
雑誌や陶芸の本などを見ると、一般的な土で、15時間、18時間、20時間など、
かなり長い焼成の例が、出ていますが、本当に必要な時間なのか、はなはだ疑問に感じます。
② 温度上昇スピードについて
以前に述べた様に、急な温度変化に、弱い土が有ります。弱い土は、時間を掛けてゆっくり、
温度上昇が必要です。
但し、最初から、ゆっくりペースではなく、途中から、温度上昇を抑えるのが、良いと思います。
) 一度素焼してある作品は、素焼温度までは、どんどん温度上昇して良いです。
例え釉をかけた作品でも、慎重に成る必要は、有りません。
・ 注意点は、窯の扉や、蒸気抜きの穴は、開けて置き、釉の水蒸気を逃がします。
釉を塗った直後では、素焼した土の中に、水分がかなり残っています。
温度上昇と伴に、水蒸気が発生し、この逃げ場がないと、窯の天井に、水滴が溜まり、
落下して、作品の上に落ち、釉に「シミ」を作ります。
「最初の300~400℃は、慎重に上昇するべき」、と言う人もいますが、
上記の、水蒸気を上手に逃がす手はずをすれば、ほとんどの場合、温度を急上昇しても、
問題有りません。
(土の中の水分は、一度素焼をしていますので、スムーズに、作品表面に移動し、水蒸気爆発を、
起す事は、有りません。)
) 素焼以上での温度は、その土にとって、最初の経験と成ります。
それ故、土の種類によっては、慎重に上昇した方が、安全だと思います。
以下、次回に続きます。
陶芸、本焼きの注意点
窯焚き時間
本焼きで、最も重要な事は、設定温度(必要な温度)まで、上昇させる事です。
② 土が焼き締まる温度まで、上昇させる事でもあります。(実用に耐える、強度にする。)
釉を掛けない、焼き締め等は、十分土が焼き締まるまで、温度を上昇させます。
焼き締まる温度は、土の種類によって、違いが有ります。
予め、試し焼きなどして、最適な温度を、見極めて下さい。
2) 次に重要な事は、
① 窯を焚いている時間の長さ。
② 温度上昇スピードです。
両者は、密接な関係にあります。温度上昇が、緩やかならば、当然焚く時間は長く成ります。
① 窯を焚いている時間は、窯の構造、窯の大きさ(容量)、土の種類、作品の種類、燃料の種類、
その他の条件によって、「何時間が良い」とは、言えません。
) ジェーゲル、コーンは、1時間に100℃ずつ温度上昇する事を、条件にしています。
即ち、1250℃(SK-8)にするには、12時間30分掛けなさいと、言う事です。
これが一つの目安に、成ります。
(1200℃を超えたら、もっとゆっくり、上昇させないと、水漏れを、起し易く、
しっかり焼き締まらないと、言う人もいます。)
) 現在の窯は、温度の密閉度(外に逃がさない)が良く、且つ、強制燃焼などで、火力が強く、
上記時間より、大幅に時間短縮が、可能になっていて、現実には、一般的な土で、
7時間~10時間程度が、普通の時間と、思われます。
(小さい電気窯などは、5時間程度の窯も有ります。)
雑誌や陶芸の本などを見ると、一般的な土で、15時間、18時間、20時間など、
かなり長い焼成の例が、出ていますが、本当に必要な時間なのか、はなはだ疑問に感じます。
② 温度上昇スピードについて
以前に述べた様に、急な温度変化に、弱い土が有ります。弱い土は、時間を掛けてゆっくり、
温度上昇が必要です。
但し、最初から、ゆっくりペースではなく、途中から、温度上昇を抑えるのが、良いと思います。
) 一度素焼してある作品は、素焼温度までは、どんどん温度上昇して良いです。
例え釉をかけた作品でも、慎重に成る必要は、有りません。
・ 注意点は、窯の扉や、蒸気抜きの穴は、開けて置き、釉の水蒸気を逃がします。
釉を塗った直後では、素焼した土の中に、水分がかなり残っています。
温度上昇と伴に、水蒸気が発生し、この逃げ場がないと、窯の天井に、水滴が溜まり、
落下して、作品の上に落ち、釉に「シミ」を作ります。
「最初の300~400℃は、慎重に上昇するべき」、と言う人もいますが、
上記の、水蒸気を上手に逃がす手はずをすれば、ほとんどの場合、温度を急上昇しても、
問題有りません。
(土の中の水分は、一度素焼をしていますので、スムーズに、作品表面に移動し、水蒸気爆発を、
起す事は、有りません。)
) 素焼以上での温度は、その土にとって、最初の経験と成ります。
それ故、土の種類によっては、慎重に上昇した方が、安全だと思います。
以下、次回に続きます。
陶芸、本焼きの注意点
窯焚き時間