わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

割れ(ひび)の原因と対策 まとめ

2008-04-13 17:51:08 | 陶芸技法 焼物の技法
 1) 割れ(ひび)は作品制作の各工程で、起こります。

   早い段階(まだ粘土に湿り気が有り、白く乾燥していない状態)での、

   対策をとれば容易に、防ぐ事が出来ます。即ち

   イ) 粘土を締める。(指、皮、叩き板などを使う)

     土の密度の差を少なくする、又は口縁の密度を上げる。

   ロ) 粘土の一部分に水を残さない。

     電動ろくろの作品の底などの水は、スポンジで吸い取る。

   ハ) 角ばった所を作らない。

     面取りや、角に丸みを付ける。

   ニ) 肉厚を極端に変化させない。

     厚過ぎも、薄過ぎも割れ(ひび)の要因となる。

 2) 割れ(ひび)は乾燥と伴に出現し、成長します。

   それ故 乾燥は均一になる様にします。

   イ) 自然乾燥で、乾きを遅くする為に、濡れた布を掛けたり、霧吹きで霧

     を吹きます。

   ロ) 乾燥を急ぐときは、直射日光や、ドライヤーを使います。

     この場合は、作品を5~10分毎に1/4回転ずつ回転させたり、

     電動ろくろ上で、回転させ乾燥する。

   ハ) 時々乾燥具合を見て、割れ(ひび)が出ていないか確認する。

     見つけた場合は、指で撫ぜ付けたち、削り取って下さい。

 3) 割れ(ひび)は素焼後に発見する事も多いものです。

   傷が大きい場合には、この段階で最初から作り直しを勧めます。

   又 「ひび」の方が対処が困難です。

   イ) 釉薬でくっ付ける。 完全に分離した割れの場合。

     本焼き用の市販の接着剤や、普通の糊でくっ付けてから施釉する。

   ロ) 本焼きを二度焼きをする。

     一度目の本焼きで、割れ(ひび)を最大限に広げ、そこにシャモト等を

     充填し、再度施釉して、もう一度同じ温度で本焼きする。

 4) その他 粘土の素地の状態や、窯詰、窯焚き、窯の扉の開ける温度等、

   色々な工程で割れ(ひび)が這入ります。

 5) 割れ(ひび)は陶芸には、付いて回る問題です。

   これで完全と言う方法は有りません。

    試行錯誤と努力のみが、問題解決の早道だと思います。

尚 ここでは、窯をご自分でお持ちの方を前提に、お話しましたが、

  窯が無い人にも、役立つ項目が有ると思います。

  参考にして頂ければ幸いです。

以上で 割れ(ひび)の原因と対策を終わります。

   次回からは、陶芸が上手(うまく)になる方法について、

   述べたいと思います。

     
  
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割れ(ひび)の原因と対策(その5)

2008-04-11 23:27:39 | 陶芸技法 焼物の技法
 素焼後の割れ(ひび)の対策

  本焼きをすると割れ(ひび)は、確実に幅、長さ共に拡大します。

 それ故 割れ(ひび)が大きい場合、この段階で最初からやり直した方が、

 綺麗に出来上がるり、苦労も少なくてすむ場合が多いです。

  尚 どうしても補修して直したい物は、以下の方法があります。

  1) 釉薬でくっ付ける方法

     2個以上に割れた場合、糊等で着なくとも位置が保持出来る物は、

    釉薬で付ける事が出来ます。

     方法は施釉の際、動かない様に普通の糊(やまと糊等)で固定し、

    釉薬を掛けます。接合部はやや濃い目にします。

     (「ひび」が大きい場合は、切り離した方が良好です)   
     
    尚 市販の陶芸の素焼本焼き共用の、接着剤を使用しても良い。

      (上手に処理をしないと、釉を弾く事が在ります)

  2) 割れた部分に充填する方法

    イ)濃い目の釉薬を割れ目に流し込む。

    ロ)底割れ等割れが大きい場合、割れ部にシャモット(又は素焼した粉)

      を化学糊(C M C)等で混ぜ、割れ部に針等で押し込み、表面を紙ヤス
      
      リで整え施釉する。

  3)本焼きすると、粘土が軟らかくなる事を利用する方法

     角皿等の口縁に「ひび」が入った時は、小さな粘土球に貝を載せる、
 
    「ひび」を中心にして、前記の貝2個をブリッジ状に置く。

     (貝はアサリ、しじみ、はわぐり等何でもよい)

     本焼きで「ひび」に圧縮する方向に力が働き、釉薬で傷が消える。

     (本焼き後貝の粉と、貝の痕が残ります。粉は水で荒い流す)

  4)二度焼きして補修する方法

    一度目の本焼きで割れ(ひび)が最大になります。同じ温度で焼いても

    一度目より割れが大きくなる事はありません。

    それ故 一度目の本焼き後に上記1)~3)の方法で補修し、同じ温度で

    二度目の本焼きをすれば、より効果的に補修が出来ます。

  5)完全に割れた物を別々に焼いて、本焼き後に接着する方法。

    釉薬が掛からない焼き締め等の場合、この方法が良い。
    
    (傷跡は残る)

 本焼き後の割れと補修

  1)灰皿など内側に、ガラスを多量に入れる場合、窯が冷える際のガラスの強

    い収縮で素地が、綺麗に輪状に割れる事があります。

    原因: ガラスが多すぎる。窯の冷えが速い。

    対策: ガラスの量を減らす。ゆっくり冷やす。

  2)窯の扉を速く開けると、釉の表面に「ひび」が入る(貫入)。

    素地に「ひび」が入る訳ではないが、水漏れの要因となります。

    (シリコン等水漏れ防止剤を使う。食器類は食器用を使用の事)
  
  3)使用中に壊れた場合、市販の陶磁器用の接着剤(エポキシ系)を使用

    すると良い。

    又 高価な作品の場合、金継の方法も在ります。

     (これは漆や「にかわ」で接着後、傷跡に沿って漆を塗り、その上に

      金粉を振り掛け、真綿で押さえて蜜着くさせた物です。)
   
 、
    
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割れ(ひび)の原因と対策(その4)

2008-04-10 17:57:18 | 陶芸技法 焼物の技法

3 )素焼の際の割れ(ひび)の原因と対策(つづき)

    窯の中での爆発は、水蒸気爆発です。

  即ち 粘土の中の水分が温度上昇に伴い水蒸気が発生し、粘土表面よりの発散

  が追い着かない状態で、水蒸気圧力が高まり爆発が起こります。

    爆発した時窯の側に居れば、鈍い音の爆発音が聞こえます。

  それ故 乾燥不十分で水分が多く残っている場合や、温度の急上昇により多量

      の水蒸気を発生する場合等で爆発が起こります。

  原因: 窯詰めに起因する割れ(ひび)が起きる場合。

  対策: 皿など平らな作品は寝かさないでらるべく立てて窯詰めする。

    : 素焼は重ねて焼く事が出来ますが、口縁部に偏った重みが掛からない

      様にする。

  原因: 窯が十分冷えてから(出来れば100度以下)、扉を開ける方が無難

      です。


4) 素焼後の割れ(ひび)の原因と対策

   素焼後に割れ(ひび)が起こることはありません。(不注意で割る以外は)

  素焼後に割れ(ひび)を見つけたとしても、それは素焼前に起因する物てす。

   素焼後に注意する事は、目に見えない「ひび」が無いかを確認する事だす。

  「ひび」の有無の確認方法

   イ) 音で確認する。

      作品を指で弾いてみると、鈍い音がした場合「ひび」が入ています。
  
   ロ) 水洗いして乾き具合で確認する。

      作品を「サート」一回水洗いすると、「ひび」の入って所は乾きが

      遅く筋状に後が残ります。
   

  
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割れ(ひび)の原因と対策(その3)

2008-04-09 18:17:11 | 陶芸技法 焼物の技法

 2)素焼き前の割れ(ひび)の原因と対策(続)

   ホ) 原因: 透かし彫り等で作品に穴を開ける場合、鋭角部分に割れ

        (ひび)が入り易い。

      対策: 角に丸み即ち「R]を付ける。「R]は大きい程良い。

        鋭角になってしまったら、細い「竹ひご」等で角の部分をこすっ

        て「R」を付ける。

   ヘ) 原因: 角皿等大きく平らな作品は、長い辺に(ひび)が入り易い。

         これは口縁に「爪跡」等の傷が残っている。

         口縁を「糸面取り」をしていない。

         口縁を指や板を使て、厚みが出る程度土を締めていない。

      対策: 口縁の傷は、皮を使て撫で傷を消す。

         口縁の全周を、面取りする。(上、下の両面)

         口縁の土はよく締める。


 3)素焼きの際の割れ(ひび)の原因と対策

    素焼きで最悪なのは、作品が窯の中で爆発し、粉々に砕け、その破片が

    他の作品に当たり、壊してしまう事です。

    原因: 窯に入れる前の乾燥が、不十分である。

    対策: 乾燥は当然、肉の厚い物程日数が必要です。おおよそ

        0.5 Cm 以下で3~4日位

        1 Cm で4~7日位

        1 Cm 以上で1~2週間 位 必要です。

        更に出来れば窯に入れる直前の一日は、直射日光の下で乾燥する

        事が望ましいです。

    原因: 窯の温度上昇が速過ぎた。乾燥が不十分の時は要注意。

    対策: 素焼きは本焼きに比べ、温度上昇をゆっくりにします。

        特に220度位~350度位までに爆発する頻度が多い。

        この間は特に遅くする事。

    原因: 作品に空気の塊がある場合も、爆発する要因です。

        十分乾燥がしてあれば、小さな気泡で爆発する事は少ない。

    対策: 作品を作る際、空気を閉じ込めない事です。

        閉じ込めたかも知れない時は、針の穴程でいいですから

        空気の抜ける道を作てください。 
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割れ(ひび)の原因と対策(その2)

2008-04-08 17:43:23 | 陶芸技法 焼物の技法

2) 素焼き前の乾燥時に割れ(ひび)が起こる。

  イ)原因: 作品を急に乾燥させると、部分的(作品の内と外側、上と下部)
       
        に乾燥が進み、割れや「ひび」がはいる。

    対策: 作品はゆっくり乾燥させる事。

       乾燥が速いときは、霧吹き等で霧を吹きかけたり、濡れた布を被せ       
       
       たり、ビニール等で包むと良い。

  ロ)原因: 作品は薄い所から、乾燥しますから一部分のみ肉を薄くしない

        事。

    対策: どうしても薄くしたい場合には、薄い部分の乾燥を遅くする。

      :「ろくろ」上で作品を糸で切り離す際、最下部の円周部分の角の

       肉厚が薄くなり、乾燥時に放射状に割れ「ひび」が入るので、竹べ

       ら等で45度位の角度で切り取る。

  ハ)原因: 肉の厚い所は、乾燥が遅いので、周囲の粘土が早く乾燥し厚い部

       分を引っ張り、「ひび」が入る。

    対策: 底を削る際(高台を作る等)、高台内、高台脇等に厚みに差が出

        来ないように削る。

  ニ)原因: 底割れ (底の中央部が、Y状、I状に「ひび」が入る)は

       部分的に粘土の密度が違い、密度の薄い(締めが弱い)所が割れ

       「ひび」が入る。

    対策: 大皿等底の広い作品は、拳で粘土の中央を叩き締める。

      :手ひねりで、壷などの背の高い作品を作る場合、叩き板を使って胴

       部分を締める。
  
      :「タタラ」を作る際も、叩き板やローラーで粘土を締める。

      :電動ろくろで作品を作る際、口縁部を皮で締める。
  
       また作品の底の内側に溜まった水は、必ずスポンジ等で吸い取り残

       さない事。

  ホ)原因: 乾燥具合の違った部品を取り付けると、その接合部分に割れ「ひ

       び」が入る。 (コーヒーカップの、取っての取り付け部分等) 

    対策: 乾燥具合を合わせる。

      :取り付け部品をドライヤー等で、乾燥させてから付ける。

      :本体側の取り付け部分を、水等で濡らして乾燥具合を合わせる。


尚 「ひび」が出来てしまった場合、粘土が柔らかい時は、指(竹へら)等で

  なぜて「ひび」を消し、粘土が乾燥している間合いには、「かんな」等で削り

  取ります。
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割れ(ひび)の原因と対策(その1)

2008-04-07 22:27:50 | 陶芸技法 焼物の技法
陶器は割れ物といわれ、壊れやすい物です。

しかしこれは、完成した作品が衝撃等で、作品が壊れることですので、ここではと

り扱いません。ここでは、粘土から完成品になるまでに、割れやひびの原因と対策

を考えます。

割れ(ひび)の最大の原因は、粘土が乾燥するに従い、収縮するため弱い所が引っ

張られて起こります。

どうして弱い所ができるのか、その原因と対策を考えていきます。

1) 作陶中に起こる場合

2) 素焼き前の乾燥時に起こる場合

3) 素焼き後に起こる場合

4) 窯の中又は窯出し後に起こる場合

等が考えられます。

以下順番に原因と対策を述べます。

1)作陶中に起こる場合

a) 手ひねりの場合

原因:作陶中に、粘土が手の熱などで乾燥して「ひび」が入る。

対策:水を含んだスポンジ等で、粘土に水気を与え「ひび」が入らない様にす

ると同時に、「ひび」が入ったら、直ぐに「ひび」を指等で消す。

   尚 乾燥の速い土(粒子の細かい物)には注意。

原因:粘土の肉の厚さに、偏りがある。(薄いところが弱いとは限らない)

対策:常に肉の厚みを指等で確認しながら作る。

  :肉の厚い所は、粘土を延ばすか、「かんな」などで削りとる。

b) 電動ろくろの場合

原因:土殺後に粘土の中心に指を入れて、穴を開けていく際、粘土の径が小さいと

口縁が切れる。粘土が「ボソボソ」とか、粒子が荒い粘土だと余計切れやすい。

対策:穴を開ける際、口縁の径をやや大きくする。

原因:土殺しで、きれいな円が出ていないと、肉の厚さが偏る。(偏肉)

対策;きれいな円が出るまでしっかりと土殺しをする。
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作品を軽く作る方法 まとめ

2008-04-02 22:13:22 | 陶芸技法 焼物の技法
電動ろくろで作品を軽く作る方法は

1) ろくろ上で薄く挽き上げる。

   即ち 左右の指で強く挟み込み、ろくろの遠心力を使って、薄く上に延ばす。

その際の問題点は

イ)  粘土がねじ切れる。

   対策: 水切れを無くす。水(ドベ)を粘土や手に付けて、手が滑る様にする。

      : 左右の指に入れる力を、状況に応じて強弱を付ける。

ロ)  粘土(作品)が振れる。

  対策: 外側の手(左手)の肘を太もも等に固定する。

     : 左右の手は、出きるだけ親指を組んで位置を固定する。

     : 次の動作に入る前には、必ず振れ止めをする。

     : 振れが発生したら、直径をやや大きくしてから、元の径に戻す。

     : 粘土が水を吸って、ヘタラない様に作品を早く仕上げる。

2) 削って軽くする。

   イ) 底、高台、高台脇を削る。

   ロ) 削る前に、作品の内側と外側を指で触り、肉厚を確認しておく。

   ハ) 内側と外側の肉厚が一定になる様に削る。

     (内側の形に合わせて外側を削る)

   二) 肉厚は、作品を指で弾いてその音で判断する。

    (薄くなるに従い音は 高くなる。)

 以上の方法で、作品を軽く出来る。

 上記方法を習得するには、実際に何度も練習をする必要があります。
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作品を軽く作る方法 (削る) その2

2008-04-01 21:58:52 | 陶芸技法 焼物の技法
4) 作品をろくろに固定する。

中心がでた作品は、動かない様に上から軽く押さえ、3点を粘土で固定する。

5) シッタ」を使う方法

イ) 上記3)に記した様な方法でろくろの中心に「シッタ」を据え、3点を粘土

   で固定する。 ドーナツ状にした粘土を「シッタ」の上に載せて、しっか

   り固定する。

ロ) その後竹べら等で、最上部を平らに削り取る。更に「シッタ」の内側の粘土

   もきれいな円が出る様に削り取る。最後に内側の円の最上部を45度の角度

   で削り取る。

ハ) 「シッタ」が固定されたら、内側の円の中へ、作品の細い口縁を差し込む。

二) 上記3)に記した様な方法でろくろの中心に作品を据え、3点を粘土で固定

   する。

6) 底(高台)を削る

A) 底削りの基本は、作品の内側の形に合わせて、肉厚が一定になる様にする事で

  ある。 一般に作品の内側は削らない。

 (内側の底の立ち上がり部が丸ければ、外側も丸く削る。もしも外側を角に削っ

  しまうと、そこに土がたっぷり付く事になる。)

肉の厚みは、指で作品を弾いてみて、その音が低い時は肉が厚く、削っていくに従

  い音が高くなる。(何度も練習する必要がある)

B) 高台の種類は、輪高台(一般的な形)、碁笥底高台、ベタ高台の3種類です。

 (ばち高台や切高台、三日月高台、付ける高台も基本的には上記3種類に入る)

C) 削る用具は「かんな」や「べら」であり、形や大きさに作品に応じて用意す。

 イ) まず底を平らに削る。(口縁部と平行にする)

 ロ)針(剣先)で高台の外側の寸法に円を描く。

  (高台の大きさは、一般に口縁の1/2~1/3である。)

 二)円の外側を、削り取る。ここまでは上記3種類の高台に、共通

 ホ)輪高台は、高台の高さを、指5本(3本)で持てる程度の高さ(約mm以

  まで削る。

注意することは、高台を削りだすだけでなく、高台脇も削って薄くする事である。

へ)碁笥底とベタ高台は、底の外側を凸凹にしないで、口縁から

    のラインを一定にする様に削る。

ト)次に高台の内側に、同心円を描き、その内側をカンナで削る。

    ここにも肉が付き易い、やや中央が盛り上がる様に削ると良い。
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作品を軽く作る方法 (削る)

2008-03-31 22:07:44 | 陶芸技法 焼物の技法
1) 電動ろくろで作った作品は、底や高台脇を削る事により、軽くする事が出来

   ます。

 削り作業を行う前に、削り易い程度に、乾燥をする必要があります。


  乾燥させる方法は
 
・自然乾燥させる。 室内で半日程度、放置しておく。

・日の当たる場所に置いて、乾燥させる。

   この場合は 均等に乾かす為に、5分位毎に1/4回転させる。

・更に急いで乾燥させるには(陶芸教室などで時間に制限がある場合)

  ドライヤーで乾燥させる、電動ろくろ上で、回転させながら、乾燥する。

  いずれも、均等に乾燥させること。


2) 電動ろくろ上で、高台や高台脇を削るには、ろくろの中心に作品を据える必

   要があります。 又 口縁部が広い場合は、直にろくろに据えます。 口縁

   部が狭くて逆さに置けない時は、「シッタ」を使います。

・「シッタ」は一般に素焼きで出来ています。使用前に5分程水に漬けて、十分に

  水を吸わせます。

・「シッタ」は 外「シッタ」(口縁がやや広い場合)と 内「シッタ」(口縁が狭い

  場合)があります。


3) ろくろの中心に作品を据える方法 (初心者にはかなり難しい)

   ろくろの中心に作品を置かないと、片削りとなり、最悪作品に穴があきます。

* 皿など背の低い場合には、ろくろ上に鉛筆等で、口縁の径よりやや大きめの、

   円を描きその円の中心に、作品を逆さに置けば十分です。

* 背の高い作品で口縁が大きい場合は、直に逆さにしてろくろの上に置く。

   逆さに置いた底を、針(剣先)でろくろを回転させて円を描き、円が底の中

   心に来る様に調整する。

* ろくろを手で回転(右)させ、作品の底から1C m下辺りを、左手人差し指で触り、

   指が離れた場所でろくろを右手で止め、その離れた寸法の半分を人差し指の

   方に移動する。これを繰り返し指が全周を触れば十分です。

  (指先を固定する事と、ろくろを急に止めることが難しい)

* ろくろを回転させたまま、作品を叩いて中心を出す。

  (かなりの熟練を要する)

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補足説明

2008-03-26 22:03:43 | 陶芸技法 焼物の技法
前回の投稿の記事の中に、解かりずらい表現がありましたので、補足説明をいたし

ます。


0.5 C m 又は 1.0 C m の針について

太目の針または細めの釘を用意する。 割り箸などや小さい木片の先端に、針や釘

を差込み、長さが0.5 C m または 1.0 C m 出る様にし接着剤などで接着する。

底の厚みを見る時は、上記用具を底に押し込み、割り箸や木片の跡が、薄っすらと

付いた時が、所定の厚みになります。


多量の粘土を轆轤(ろくろ)上に据えて上から順番に、作品を切り離す場合

中指と親指の差で確認をとる方法を述べましたが、実際にやってみてから、作品を

針などで底を裂いて、厚みを見てください。何回か練習をして感覚をつかんでくだ

さい。
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