わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

続 電動轤上達法(姿勢2)

2011-02-26 21:58:37 | 轆轤の上達方法
昔は、轆轤作業は、男の仕事でした。電気のない時代では、自分の手足で轆轤を、回転する必要があり

ますし、轆轤自体も、直ぐに回転が止まらない様に、又なるべく、スピード変化が、少なくなる様に、

あえて重く出来ていました。その為、持続して強い力が必要でした。

・ 現在では、電動轆轤が一般的になり、轆轤を回転させる力は、皆無になりました。

  その為、現在では、女性でも容易に、轆轤作業が出来ます。

  但し、土を操作(意のままに)する力は、電動轆轤だからと言って、軽減された訳では、ありません。

・ 湯呑みや茶碗、中皿程度の作品では、さほど力は必要としませんが、高さが30cm以上となったり、

  40~50cmの大皿になると、体力勝負になりますので、女性では、力不足となる、恐れもあります。

・ 当然、なるべく無駄な力は、使いたくありません。その為にも、轆轤作業時の姿勢が、大事になります。

前置きが長くなりましたが、本日のテーマについて、お話します。

5) 轆轤作業では、手の位置の固定化が、重要の要素です。

 ① 轆轤作業とは、土の塊を、力(又は技)で変形させ、自分の思っている形に、仕上げる作業です。

   その為には、力を入れる所には、力を入れ、力を抜く所には、力を抜くなど、臨機応変に、力加減を

   コントロール(制御)する必要があります。

 ② 力を制御するには、手の位置を、必要に応じて、固定化出来るかどうかが、重要になります。

   回転力に負けて、手が「ぶれ」てしまっては、思う形には出来ません。

   少ない土の量ならば、この「ぶれ」は、比較的解消する事も出来ますが、量が多くなるに従い、

   土は扱い難くなります。

 ③ 今までも何回も、お話していますが、両手が繋がる場合には、必ず両手を繋げる様にします。

   出来れば、親指だけでなく、人差し指同士も、がっちり組み合わせてください。

   両肘は必ずしも、太ももに固定する必要はありませんが、外側の手(右回転では、左手)の肘は、

   体の一部に付けて、固定する様にします。

   片手で出来る作業であっても、必ず別の手を添える、習慣が必要です。

   一番安定し、強固な形は、三角形です。それ故、両手と体で、三角形になる様にすると、手の位置が

   安定し、固定化できます。

 ④ 全ての指を総動員して、必要な指を補佐する事です。

   主に中指や人差し指が、主役になる場合が多いですが、他の指も一体と成って、主役を支えます。

   即ち、親指以外の4本の指は、しっかり連結します。その事により、主役にも、力が入る様に、

   なります。

 ⑤ 力を有効に使うには、面より線状に、更には、点に力を入れると、より強い力を出す事が出来ます。

   怖いからと言って、広い範囲を、面で押さえてしまい勝ちですが、これでは力が分散され、必要な

   場所に、十分力が、伝わりません。(特に、初心者に多く見られる現象です。)

   又、面で押さえる事は、土との抵抗も、増える事になりますので、拠れや「振れ」など、不測の

   事態を、引き起こす事さえあります。

以下次回に続きます。

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