製作現場から、離れた話が、多くなって来ましたので、「実技のお話を」したいと思います。
作陶では、何と言っても、電動轆轤が、どうしても上手く行かないという声を、多く耳にします。
十年以上陶芸を、続けている方でも、思うように、作品が作れないと言う、話も聞きます。
轆轤は、練習が最大の上達方法と、言われますが、いくら練習を積んでも、上達出来ない人もいます。
勿論、憶える作業も多いのですが、その他、やり方が悪いと、思われる方も、多々見受けられます。
今回は、再度轆轤の上達法を、お話したいと思います。
(以前述べた事と、重複するかも知れませんが、ご了承下さい。)
1) 回転スピードについて
言うまでもなく、轆轤は連続回転させながら、作品を作る方法です。
轆轤技術の下手な人は、この回転力を、上手に使っていない人です。
① スピード、コントロールが、出来ていない人
回転速度は、作品の大きさ、高さ、粘土の固さ、土殺しの際の速さ、土が振れた際の速さなど、
その場その場に応じて、スピードに、変化を持たす必要があります。
) 常に同じスピードの人:作品の径に関係なく、常に一定の速さで、回転させている人。
) 段々スピードが速くなる人、逆に段々スピードが遅くなる人。
電動轆轤は、ペダルを足で踏み込む事により、速さを、調節する機械構造の物が多いです。
・ どうしても、手の方に関心が向き、足の方が、疎か(おろそか)になる結果です。
爪先に力が入れば、段々スピードが上がり、踵(かかと)の方に力が入ると、段々スピードは、
遅くなります。手元の作業のみに、集中するのではなく、足元にも注意を、向けて下さい。
但し、足元を見る必要は、ありません。
② 場面場面に応じて、スピードに変化を持たせる。
速い遅いは、好みにより、又、熟練度により、差が出てきます。
) 回転速度が速いと言う事は、仕事が速い事に成ります。即ち轆轤の遠心力が、強くなる結果、
土も素早く、上方へ伸びていきます。又、削り作業でも、カンナで、多く削っている事になります。
(尚、遠心力は、回転速度の二乗に、比例します。速さが2倍ならば、力は4倍になります。
逆に速さが半分ならば、力は1/4に成ってしまいます。)
) 轆轤の回転力(遠心力)を、上手に活用できれば、さほど、力は要りません。
回転力は、中心からの距離に、比例します。径が大きいほど、遠心力が強く、作品を外側に、
押し出す力が、強くなります。
) 作品が、振ら付くき出すと、上手に止める事が、出来ない方が、多いです。
(勿論、振ら付かない様に、するのが、一番ですが、それについては、後日述べます。)
・ 振れが発生した場合には、回転速度を落とします。振れは、中心からの距離が、一定でない
状態ですので、振れの大きい方向に、より強い遠心力が働き、振れをより大きくする力の働きが
強くなります。
・ 振れが発生すると、径を小さくて、補正しがちです。勿論、間違っては、いないのですが、
轆轤は、径を小さくするよりも、径を大きくする方が、(遠心力の力で)もっと簡単です。
即ち、振れの最大径まで、全体の径を大きくして、振れを止めた後に、全体を手で抱え込み、
全体の径を、小さくします。
・ 但し、径が小さくなるのには、ある程度の、肉厚が必要です。肉が薄い作品は、径を小さくする
事は、はなはだ困難です。
以下次回に続きます。
作陶では、何と言っても、電動轆轤が、どうしても上手く行かないという声を、多く耳にします。
十年以上陶芸を、続けている方でも、思うように、作品が作れないと言う、話も聞きます。
轆轤は、練習が最大の上達方法と、言われますが、いくら練習を積んでも、上達出来ない人もいます。
勿論、憶える作業も多いのですが、その他、やり方が悪いと、思われる方も、多々見受けられます。
今回は、再度轆轤の上達法を、お話したいと思います。
(以前述べた事と、重複するかも知れませんが、ご了承下さい。)
1) 回転スピードについて
言うまでもなく、轆轤は連続回転させながら、作品を作る方法です。
轆轤技術の下手な人は、この回転力を、上手に使っていない人です。
① スピード、コントロールが、出来ていない人
回転速度は、作品の大きさ、高さ、粘土の固さ、土殺しの際の速さ、土が振れた際の速さなど、
その場その場に応じて、スピードに、変化を持たす必要があります。
) 常に同じスピードの人:作品の径に関係なく、常に一定の速さで、回転させている人。
) 段々スピードが速くなる人、逆に段々スピードが遅くなる人。
電動轆轤は、ペダルを足で踏み込む事により、速さを、調節する機械構造の物が多いです。
・ どうしても、手の方に関心が向き、足の方が、疎か(おろそか)になる結果です。
爪先に力が入れば、段々スピードが上がり、踵(かかと)の方に力が入ると、段々スピードは、
遅くなります。手元の作業のみに、集中するのではなく、足元にも注意を、向けて下さい。
但し、足元を見る必要は、ありません。
② 場面場面に応じて、スピードに変化を持たせる。
速い遅いは、好みにより、又、熟練度により、差が出てきます。
) 回転速度が速いと言う事は、仕事が速い事に成ります。即ち轆轤の遠心力が、強くなる結果、
土も素早く、上方へ伸びていきます。又、削り作業でも、カンナで、多く削っている事になります。
(尚、遠心力は、回転速度の二乗に、比例します。速さが2倍ならば、力は4倍になります。
逆に速さが半分ならば、力は1/4に成ってしまいます。)
) 轆轤の回転力(遠心力)を、上手に活用できれば、さほど、力は要りません。
回転力は、中心からの距離に、比例します。径が大きいほど、遠心力が強く、作品を外側に、
押し出す力が、強くなります。
) 作品が、振ら付くき出すと、上手に止める事が、出来ない方が、多いです。
(勿論、振ら付かない様に、するのが、一番ですが、それについては、後日述べます。)
・ 振れが発生した場合には、回転速度を落とします。振れは、中心からの距離が、一定でない
状態ですので、振れの大きい方向に、より強い遠心力が働き、振れをより大きくする力の働きが
強くなります。
・ 振れが発生すると、径を小さくて、補正しがちです。勿論、間違っては、いないのですが、
轆轤は、径を小さくするよりも、径を大きくする方が、(遠心力の力で)もっと簡単です。
即ち、振れの最大径まで、全体の径を大きくして、振れを止めた後に、全体を手で抱え込み、
全体の径を、小さくします。
・ 但し、径が小さくなるのには、ある程度の、肉厚が必要です。肉が薄い作品は、径を小さくする
事は、はなはだ困難です。
以下次回に続きます。