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国際宇宙ステーションに挑戦状をたたきつける中国

2013-03-10 | ラジオ
中国は大国のなかでは唯一、国際宇宙ステーションに参加していない。ところが今年、中国はどうやらこの国際ステーションにシリアスな挑戦を投げかける目論見を持っているようだ。
中国が初の有人宇宙船と、他の宇宙機とのドッキングを成功させたのは昨年6月のことだった。この次に軌道モジュールと有人宇宙船をドッキングさせることが出来た場合、中国には誰にも依拠しない、独自の宇宙運搬システムが確立したことになる。

中国が最初に宇宙の一歩、宇宙への一歩を踏み出したのは今から10年前のことだ。初めて地球の軌道に中国人宇宙飛行士を送り出したが、2008年にはすでに宇宙空間へと飛び出すことに成功している。
なぜ中国は米ソの宇宙開発から数十年も経って、同じ道をたどる必要があるのだろうか。
政治調査予測研究所のヴィノグラドフ所長は、ここには少なくとも3つの理由があるとして、次のように語っている。
「ひとつには有人プログラムを持つことは、かなりプレステージ性が高いことにある。中国は世界でも科学、技術などで主導的な位置を占めるという狙いをつけている。ふたつには基礎科学の発展は、かなりの額の投資が必要とされること。第3には民生、軍事両面で宇宙技術を使うことだ」
所長は、このような発言している。

中国は宇宙開発で独自の開発を行なうことに固執しているが、有人宇宙学ではロシアの技術を刷新したものが使われている。生命の安全確保システムや宇宙服の開発技術がその例だ。
これらはソ連の崩壊直後にロシアから中国に売却されたものだ。専門家たちは中国有人宇宙飛行計画で使われている宇宙船は、ソ連時代のソユーズシリーズのそれと似通った点があることを指摘している。確かに中国の類似宇宙船は、よりパワーアップされており、機動性も高いものだ。
科学者たちはさらに、中国の宇宙モジュール天宮1号は、ソ連のサリュートと、ほぼ違わないと捉えている。

中国の目下の課題はモジュールの軌道ステーションを作ることにある。これはロシアのミールより多少小型のものになる。中国は有人宇宙学をロシア、アメリカ、EU、カナダ、日本と共にではなく独立して発展させようとしている。
一連の専門家たちは、ここに政治的モチーフがあるとの見方を示しているが、これに対し先ほどのヴィノグラドフ所長は異論を唱える。
「仮に中国が、今日何らかの大きな共同プログラムを開始したとしたならば、中国宇宙学の実際のレベルは万人の知るところとなるだろう。というのも今日、中国で行なわれていることはかなりの部分、数十年前にすでに実現されているソ連の有人プログラムの焼き直しだからだ。
中国は専門家の関心を本当に惹きつけようとすれば、自分たち独自の経験をまだまだ積まねばならない」
所長の発言だ。

中国が軌道に投入した宇宙機器は数の面では、すでにロシアと肩を並べている。また人工衛星の活動期間で考えれば、中国はロシアをはるかに凌駕した。
2010年、中国は宇宙学史上初めて発射の回数でアメリカと並んでいる。この国は目覚しい勢いで宇宙へ飛び出そうとしており、今年は軌道に投入した宇宙機器の数でロシア、アメリカを追い抜く計画だ。専門家たちは人工衛星のうちの4分の3は直接的にも間接的にも、軍事目的で使用される予定えらいら(?)であることに注意を喚起している。

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