リー・クアンユー氏、中国減り警戒感を表す

シンガポールの初代首相を務めたリー・クアンユー氏が声明を表し、自身にとっては珍しい中国への警戒感を明らかにした。
世界には権威主義的モデルの信奉者として知られるリー・クアンユー氏だが、ここ最近に答えたインタビューのなかでは同地域諸国に対し、独占的な大国に変貌しようとする中国の野心への警戒を呼びかけている。
ロシア人歴史研究家で中国を専門とするアンドレイ・カルネーエフ氏は、リー・クアンユー氏が中国は最新技術とイノベーション的発展分野で決してアメリカを凌駕しえないと述べた箇所を重要視している。

リー・クアンユー氏は中国に対し、この先、40年から50年は己を慎み頭を突き出すことなく、影響力争いでアメリカと張り合おうとする試みを避けるよう助言している。
旧ソ連を例に取れば、軍拡競争を繰り広げようなどとはもってのほかだという訳だ。リー・クアンユーは、中国がアメリカとの軍拡競争を展開することになれば、大敗を喫することは避けがたいとの見方を示す。
リー・クアンユー氏は近い将来は、中国のＧＤＰはアメリカのそれを上回るだろうが、中国は最新技術とイノベーション的発展分野で決してアメリカを凌駕しえず、アメリカは創造性、イノベーションを行なおうとする精神と執拗さで現在ある困難を解決し、再び競争力をつけるだろうと考察している。
同時に、中国では伝統文化の後進性と時代遅れの政治制度が邪魔して創造の精神が萎え、アイデアの自由な交換が抑制されてしまうだろうと指摘もしている。

リー・クアンユー氏のこうした発言に対し、中国では今のところ目だった公の反応はない。リー・クアンユー氏は中国では絶大な権威を誇っており、小平氏が70年代末に行なった改革もシンガポールでの、リー・クアンユー氏との会談に影響を受けた始めたものと言われている。
外国の評論員たちは、今回のリー・クアンユー氏の発言は、シンガポールでリー・クアンユー氏が生涯の大半の時間を、その創設に費やした改革が不具合を見せ始めた時とあいまっていることを指摘している。
シンガポールでは、先ごろ行なわれた補欠議会選挙で与党が初めて大勝利をおさめることはできなかった。前代未聞の反政府集会が行なわれ、これに多くの市民が参加している。シンガポールの若い世代は中国の同世代に劣らず、一党体制の窮屈な枠組みを意識し始めている。

※舌のもつれるベテラン女性アナウンサーが言ったとおり記す「会談に影響を受けた始めたものと言われている」

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2月28日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル