引退の報をきいた。胸が締め付けられるようだった。
あなたのようなフィギュア選手はいなかった。
氷があなたを愛した。
あなたが舞うとき光の微粒子があなたのまわりに降り注いだ。
時が止まり 音楽があなたを抱いた。
わたしはあなたを見るとき いつも戦慄を感じた。
見てはならぬもの こよなくうつくしいものを見せられている そう感じた。
不正なジャッジにも負けず 悪意ある報道にも負けず
あなたは 戦いつづけた。
あふれる笑顔で ときにしたたる涙とともに。
わたしは あなたとともに 怒りにふるえ あなたとともに喜びにふるえた。
あなたによって わたしは 世界が悪意によって動かされていること
報道が偏っていることを知った。
そして わたしも戦う決意をかためた。
ちいさな場所で わたしなりの方法で.......
それはブログからはじまったが 今は ことばのひびきが 苦難のなかでも
圧制のなかでも ひるまない くつがえされない ひとびとの うつくしい
ふるまいを つたえることが 武器である。
あなたの幾度も幾度も鉄槌から氷上からたちあがるすがたを見て
勇気を振り起こしたひとびとがおおぜいいる。
それこそが 浅田真央 が遺したもの
この世界を いとおしい うつくしいものによみがえらせるために
それでも 真央さん 浅田真央さん....
闇のなかで 櫻のはなびらが音もなく散っている今宵
わたしは泣かずにはいられない。