Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

猿若祭二月大歌舞伎 昼の部

2024年02月02日 18時13分15秒 | 歌舞伎

誤認衆の H 口さんのご厚意で歌舞伎座に十八世中村勘三郎 十三回忌追善「猿若祭二月大歌舞伎」昼の部初日に芝居見物。お目当ては勘九郎の次郎左衛門と七之助の八ツ橋で「籠釣瓶」です。素より仁左衛門丈の栄之丞が更にお目当て(笑)
なお、来週末に夜の部にも来ます。
 
前の方で花道脇です。

野崎村。鶴松が頑張ってましたね。あと久作の彌十郎とお常の東蔵は手堅い。
釣女。獅童と芝翫は流石に面白い。萬太郎、いくら二人が面白くても、見て笑っちゃイカンよ。
籠釣瓶。勘九郎は面白みと凄みを出してました。二世吉右衛門に比べると無いものねだりな部分(見初めの場面が、人生が変わるほどに感動的には見えない)がありますが、「花魁、袖無かろうぜ」「籠釣瓶はよく切れる」も決まっていたと思います。七之助も花魁が似合いますね。見初めで花道を引き上げるときに地面まで垂れた紐が下駄に纏わるのが転ばないかと心配になりました(流石にちゃんと歩き終えましたけど)。この場面の見せ場である次郎左衛門への微笑みかけが座席から見えない角度なのが残念でした(もう一回、見に行かねば!)。仁左衛門丈の栄之丞は流石に色悪で、歌六と時蔵の立花屋夫婦も立派で、やはりこの 3 人が出ている場面は芝居が締まります。松緑もワルが似合います。児太郎は九重の優しさを出していましたが、ちょっと太り過ぎじゃないですかねぇ。お染もその点でイマイチ感がありました。橋之助は元気いっぱいで健気に主人を思う気持ちは出ていますが、台詞が聞き取り難い。色々批判めいたことも書きましたが、芝居を堪能しました。勘九郎・七之助で立派な追善供養になっていました。

平日の昼間ですが、初日の所為か大入りでしたね。流石は中村屋!


【 本日の演目 】

一、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 
野崎村 
久作娘お光 鶴松
丁稚久松  七之助
油屋娘お染 児太郎
百姓久作  彌十郎
後家お常  東蔵

河竹黙阿弥 作 
二、釣女(つりおんな) 
太郎冠者 獅童
大名某  萬太郎
上臈   新悟
醜女   芝翫

世河竹新七 作 
三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ) 
序幕 吉原仲之町見染の場より
大詰 立花屋二階の場まで
佐野次郎左衛門 勘九郎(吉右衛門)
兵庫屋八ツ橋  七之助(菊之助)
兵庫屋九重   児太郎(梅枝)
下男治六    橋之助(又五郎)
兵庫屋七越   芝のぶ(新悟)
兵庫屋初菊   鶴松(米吉)
遣手お辰    歌女之丞(同左)
女中お咲    梅花
若い者与助   吉之丞
絹商人丈助   桂三
絹商人丹兵衛  片岡亀蔵(橘三郎)
釣鐘権八    松緑(彌十郎)
立花屋女房おきつ時蔵(魁春)
立花屋長兵衛  歌六(同左)
繁山栄之丞   仁左衛門(菊五郎)
( )内は2016年2月の歌舞伎座公演の配役です。

 


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