悪の巣窟から 3 月 29 日に引き取ってきた Hamilton Pocket Watch。1832 年創業の宝飾店 Bailey & Kitchen が 1878 年に改組した Bailey Banks & Biddle Co.とのダブルネームです。ムーブメントは Hamilton の子会社(?)になった Lancaster, Pa. 社の 922 で、そのシリアルナンバーの 3007### からすると約 100 年前の 1926 年製になるようです。
14 金のケース、ブルースチール針、(ちょっと腐食もありますが)金属のアールデコ調のアラビア数字、盛りのドットインジケーターとなかなか凝ったデザインだと感じています。当時の最高レベルの 23 石でもあります。アメリカは第一次世界大戦の特需で空前の好景気の頃(大恐慌まで 3 年)ですから、贅沢な仕様で良いものを作っていたのでしょうね。
一週間使ってみた結果では日差は最小 5 秒、最大 27 秒、平均 18 秒です。大正 15 年/昭和元年製造とは思えぬ高精度。 アメリカの鉄道時計の源流の名は伊達じゃない。
なお、懐中時計は懐に優しいです(笑)