リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

山火事の季節~燃え上がるカナダ、煙に巻かれるアメリカ

2024年05月16日 | 日々の風の吹くまま
5月14日(火曜日)。☁⛅🌤☁。よく眠ってカレシに突かれてお目覚め。午前8時15分。しばらくカレシの顎の無精ひげにちょっかいを出しては起きる?起きる?とぐずぐずして、よしっと起きたのはいつもの時間の8時半。まあ49年も夫婦をやっていて、カレシの早期リタイアから数えて24年も1日24時間一緒にいてまだこんなことをやってるなんてね。世の中のジジババ夫婦ってどこもこんなもんなんだろうか。

午前中に雲が切れて日が差したけど、空は何だかかすんだ色合い。今年はもう山火事の季節が始まっているので、その煙が流れて来ているのかと思ったけど、大気の健康指数は低リスクの「2」とか「3」なので違うみたい。BC州内ではもう120ヵ所以上もの山火事が燃えていて、去年発生してそのまま冬中燻り続けて雪解けとともに再燃した「ゾンビ・ファイア」と呼ばれるものもある。何しろブリティッシュコロンビア州は陸地面積92万平方キロの60%が森林に覆われているので、人里を遠く離れた森林地での落雷などによる山火事の自然発生は防ぎようがないし、小さなうちに消し止めるなんてのは不可能に近い。おまけに人口500万人の半分が南西の隅っこのメトロバンクーバーに集中しているから、北へ行くほど過疎地になって山火事の発見が遅れるため、猛スピードで燃え広がって広大な森林が灰になってしまうし、時には散在する小さな町や村をのみ込んでしまう。今ニュースになっているのはずっと北部のロッキー山脈東側ですでに84平方キロの森林を焼いて、小さな町フォートネルソンにあと2、3キロに迫っている火災で、人口3千人ちょっとの町全体に避難命令。


フォートネルソンに迫る山火事

オーロラと山火事の炎~フォートネルソン
(いずれも『Vancouver Sun』から拝借)

隣のアルバータ州でも、北部のフォートマクマレーに火災が迫っていて、8年前に大規模な火災に襲われて壊滅的な被害を受けた地区にまたもや避難命令。これは心が痛むニュースだな。カナダの石油(オイルサンド)産業の中心地だから、70%近くが20歳~54歳の働き盛りの子育て世代で、平均世帯所得は全国平均のざっと2倍という若いコミュニティ。そのフォートマクマレーを襲ったのが2016年の森林火災で、周辺地域を合わせて避難させられた住民の数は8万8千人。学校や医療機関、行政機関などは運よく被災を免れたものの、当時人口7万人足らずの町の住居の5分の1、約2500戸が灰になった。火災はその後も燃え続けてアルバータ州を横断して隣のサスカチュワン州に達し、2か月後に拡大を食い止めたものの5900平方キロを焼いてなお冬中燻り続け、完全鎮火の宣言が出たのは発生から15ヵ月後の翌年8月だった。その6年後には焼失したコミュニティの86%まで再建が進んでいたフォートマクマレーで、またもや火災に追われて避難を余儀なくされているのはほんとに胸が痛くなる。はあ、今年も暑くて煙たい夏になるのかな。

だだっ広い国に鬱蒼とした森林地帯が広がるカナダでは年間8000件以上の山火事が起きているそうで、旱魃と高温が続いたおかげで今年は早々と1000件を突破。カナダと国境を接するアメリカ北部ではすでに「大気汚染注意報」が出ているそうで、去年はニューヨークがケベック州の大規模な山火事の煙に巻かれてすごいことになっていたっけ。アメリカのメディアは「カナダの新たな輸出品」とくさしているけど、ヘンな「貿易摩擦」で熱くならないでよ。ま、山火事の熱い話が終わったところで、ワタシはやけどの手当て。麺を茹でるのに沸かした熱湯をうっかり胸に撥ねかしてしまって、第2度のやけど2つ。ひとつは水ぶくれで済んだけど、もうひとつはちょっと深かったのか、水ぶくれどころか表皮が跡形もなくなってジクジクするは、シャツと擦れてヒリヒリするは、出血するは。露出するわけには行かない場所なので、やけど専用の透明パッドを貼って(洒落にもならないけど)「火消し」。こういう熱い事件もごめん被りたいもんだけど・・・。