リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ミュージカルのリハーサルは楽しかった

2024年05月03日 | 日々の風の吹くまま
5月1日(水曜日)。☁⛅。あぁ~あ、もう5月になっちゃった。早くも1年の3分の1が過ぎたということだなあ。時間の足、速過ぎ。俊足がいいのは若い時だけと言いたいところだけど、時間って年を取らないものなのかな。だって、紀元前3500年だか4000年頃に人間が初めて日時計を発明するまでは、「時間」という概念は存在しなかったんと違う?たしかに「時間」がわかると生活する上で何かと便利だということは、「時間」と言うのは一種の「道具」と同じものなのかな。はて、ここでも人間が自ら考案した「便利さ」に振り回されているとしたら、何たる皮肉。やれやれ。

きのうの午後にArts Clubの資金開拓部門のアンナから「明日の午後12時から1時半までリハーサルを見学できるので、11時45分までにBMOセンターに来て」というメールが来ていて、やったぁと飛び上がって喜んで、カレシも「オッケー」と言うので、即、行くよぉと返事。前回のディナーパーティーでのオークションで射止めた「Guys & Dollsの舞台裏ツアー」を、アンナにスタンリー劇場の舞台裏は良く知っているから「リハーサル見学」に変えられないかと聞いてみたら、演出担当の芸術監督アシュリーに相談して許可をもらい、差しさわりのないシーンをやる日を選んで、その日の出演者の同意も取り付けてくれた次第。(特に際どいシーンなどでは、役者が部外者にリハーサルを見られるのを嫌がるから。)

ウォーキングから帰って来てすぐに身支度をして、ウーバーでオリンピックヴィレッジのBMOセンターへ。セキュリティが厳しくて、コンシエルジュに訪問の目的を伝えて2階のオフィスにいる担当者を呼んでもらう仕組み。降りて来たレベッカが一番大きなリハーサルスタジオに案内してくれたので、開けてくれたドアからそぉ~っと中に入ったらアシュリーが「ウェルカム」と言って出演者に紹介してくれて、和やかに「見学」の始まり。有名な『Luck Be a Lady』のダンスシーンをやっていたところで、一段落して休憩時間になって、ネイサン・デトロイト役のジョッシュ、振付師のシェリー、音楽監督のケンが握手で歓迎してくれて感動。アシュリーの愛犬メイベルも寄って来てころんと横になって「おなか、こちょこちょしてぇ」。キャストとも演技やダンスシーンのテクニックをめぐっておしゃべりして回ってひたすら楽しい。休憩の後はネイサンとアデレードの駆け落ちするしないの痴話げんかのシーンの稽古で、アシュリーが何度もストップしては「ここはこうしてみて、そこはもうちょっと考えて」と磨きをかけるので、4度目、5度目にはそのまま舞台でやれそうな感じ。ワタシにとっては、アシュリーの演出をそばで見ることで、翻訳脚本を書き直す上で各シーンの構想を脳内で視覚化するのに応用できるテクニックを学ばせてもらって感謝感激。

ランチタイムに入る1時半に「劇場で会いましょうね」と挨拶を交わしておいとまして来たけど、何とも楽しくて刺激的でとにかく気持が高揚したひとときだった。帰りのウーバーの中でカレシが「舞台の役者は話に聞く映画の役者とは人間味が全然違うなあ」という感想をひと言。そりゃそうだよ。映画は二次元のスクリーンを動き回るスターを見に行くんであって、舞台演劇は役者が舞台で繰り広げるストーリーを聞くのが目的だから、観客との距離が元からして違うんだもの。でも、22日のオープニングが楽しみだね。ランチを食べ損ねたけど、その分しっかり晩ご飯を食べて、夕暮れ時。うわっ、川向こうのサレーが燃えている・・・。