4月7日(金曜日)。(アントワープ)☁⛅。朝、アントワープ到着。ベルギーきっての港があるところ。カレシは咳がまばらになって、おでこを触ってみたらもともとそれほどには高くなかった熱もほぼ下がった感じだし、節々の痛みや吐き気もなくなったそうで、「腹が減った」というところを見ると回復基調というところかな。朝ご飯は軽くジュース、オートミール、クロワッサン、コーヒー。周りに誰もいない部屋で差し向かいの2人だけの朝ご飯は、ロマンチックと言うにはほど遠いけど、カレシが食欲もりもりなのいいね。
電話が鳴って、船室担当マネジャーのミハイが「奥さんも検査していいですか」。陰性だったら陽性のカレシと一緒にしておけないということかな。もちろん、オッケー。ミハイがすぐに抗原検査のキットを持って来て、綿棒で鼻をぐりぐり。うへ、くしゃみが出そう。風邪をひいたときに家でやったように、検体の液を3滴。赤い色の広がり具合からして、やばいねえと、見ていたら、あ、2本の線が出ちゃった。ほんとに救急センターのドクターが言った通り「陽性」。もっとも、鼻水もくしゃみもほぼ止まって、今は無症状のようなもの。カナダの統計局が無作為に抽出した全国10万人を対象にコロナの抗体検査をしたところ、統計的にカナダの成人の98%が去年の夏までにコロナの抗体を持っていて、そのうちの54%が感染したウィルスによる抗体を持っていたそうで、感染したことをまったく知らないでいた人は42%。実際のところ、そういう人たちのどれだけと道路ですれ違ったか知る由もないし、ワクチンを5回接種した私たちでも、防衛線をかいくぐる(賢い?ラッキーな?)ウィルスに出会ったらお手上げってことかな。
丸々1日一歩も部屋の外に出ずに、カレシは携帯、ワタシはラップトップを睨んで過ごしていたら、何だか日常の毎日と変わらないんじゃないかと言う気がして来たからおもしろい。違うところは、ご飯の支度をしなくてもいいってことくらいかな。朝ご飯は夜のうちにリストをドアの外の取っ手にかけて置けば、指定した時間に来るから、特に早起きしなくてもいいし、ランチと晩ご飯はフロントのヴァネッサがレストランのその日のメニューを持って来てくれるので、前菜、スープ、メイン、デザート、コーヒーと選んで丸で囲んで、選んだよぉと電話すれば飛んで来てくれて、1枚のトレイに載せきれないときは2回、3回に分けて運んで来てくれる。重いから部屋の中まで運ぶよと言ってくれるけど、ここは一応「隔離病室」なので遠慮。ほんと、みんなにこにこしていて、半分はマスクもなしで、至れり尽くせり。おかげで、おなかの周りがなぁ~んとなくぷくっとして来たような感じがしないでもない。もしかしたら、これまでで最高のバケーションのひとつになったりしてね。塞翁が馬と言うのか、何と言うのか・・・。
ランチ
午後早くにアントワープを出て、ブリュッセルへ。リバークルーズは河畔の風景も興味深いけど、すれ違う艀やボートを見るのもおもしろい。何となく屈伸運動をしながら外を見ていたら、艀の操縦室の後ろにわ犬がいたので、カメラをつかんだら、目が合ってパチリ。晩ご飯が近づく午後、フロントのヴァネッサが、明日ブリュッセルで下船する一行(あの11人組かな)がいるので、船長主催の特別ディナーがあると言って、いつもより長いメニューを持って来た。前菜のサラダとスープの次に「口直し」が入っていて、メインの後はAvalonの「看板デザート」。ヴァネッサが取りに来るまで、カレシと、どれにする?どれがいい?と思案投げ首。最後的に、グリル野菜のサラダ、トリュフ風味のかぼちゃのスープ、「口直し」はカレシがアスパラガスのグリル、ワタシはロブスターのしっぽ。メインはカレシがシーザーサラダの大盛り、ワタシはマトウダイで、看板デザートとコーヒー。ヴァネッサがワインはどうかと聞くので、う~ん、カレシはまだ早いかもしれないから、今夜はスキップ。「明日はワインを飲めるといいですね」と言って、ヴァネッサは丸の一杯ついたメニューを持って行った。おいしいものが何よりだもんね。