リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~あとがき(その1)

2023年04月18日 | 日々の風の吹くまま


4月17日(月曜日)。☁🌧。ゆうべは晩ご飯をスキップして、10時過ぎには寝てしまって、案の定2人とも5時に目が覚めてしまった。でも、そんな時間に起き出して動き回っても近所迷惑(午後10時から午前7時までは「お静かに」タイム)になるだけなので、ベッドの中であれやこれやとおしゃべり。気温は3度。熱々のオートミールで朝ご飯。風があって、ほんとに4月なのと言う感じで、今年は春が遅いんだなあ。ルーフデッキでたくさんつぼみを付けていた桜は、留守の間に花が終わってしまって、まだ残っていたのはたったひとつだけ。それでも、今年は去年の4倍の数の花を咲かせたわけで、カレシは「ご褒美に礼肥と新しい土を入れてやる」。うん、そうしてちょうだい。



雨の予報なので午前中に買い物に行くことにして、冷蔵庫のカレシの側の野菜入れが空っぽなので、チャンス到来とばかりに、予報通りに雨が降る前に、一緒に買い物。帰って来てすぐに使えるようにと、シーラがいつも牛乳とオレンジジュースを冷蔵庫に入れておいてくれるので、帰って来た翌日の朝ご飯には困らないけど、その後は空っぽの冷蔵庫を埋めないと日常が始まらない。スーパーの入口でバスケットを持たせて、じゃ、あなたは野菜売り場、ワタシはキャスター付きのバスケットを引っ張っていつものルート。帰りは、ワタシがティッシュ6箱パックを持って、満杯のトロリーを引っ張るのはカレシ。交差点での操作にちょっと苦労して、「やたらと重いなあ」。あら、いつもそんなものよ。特に段差のあるところでは気を付けていないと、トロリーが急に角度を変えそうになって、あわてて立て直そうととすると手首をねじられるから危ないの。(と言っても、ちゃんと聞いていないだろうけど。)

来週は立て続けにArts Clubのイベントがあるので、何にも予定のない今週はしっかり骨休め。とんでもない想定外の顛末になったクルーズは、カレシはさっさと忘却の彼方に追い払ってしまいたいそうだけど、ワタシはそれなりに学ぶことはあったと思う。第一に、リバークルーズはワタシには合っていないということで、何よりも常に窓の外を流れて行く河畔の風景が、いつも何かが見えていて楽しいだろうと思っていたのに反して、リラックスできなくて、集中力がどんどん削がれて行く気がしたこと。いつも狭い空間で何かに急かされているような、あの落ち着かない気分そのもので、ワタシにはやっぱり大海原を行くクルーズの方がずっと性に合っているとわかったわけ。果てしない空と果てしない海が出会うところが、ワタシにとっては心から落ち着けて、最も精神的な均衡が取れる風景なんだと思う。

今回の「おみやげ」の傑作は自主隔離中ずっとキャビンのドアの外にぶら下がっていた「Snoring」という札。いびきをかいている、つまり寝ているから起こさないでねってことで、隔離患者がいるから「立入禁止」と言う意味合いでかけたんだろうけど、記念?に持ち帰って寝室のドアにかけておいた。これまではRecharging(充電中)と言う札をかけてあって、これは(カレシのプレゼントで)ワタシの誕生日にシルクドゥソレイユの『KA』を観に行ったラスベガスのMGMホテルから失敬して来たもの。「遊び過ぎてバッテリが上がっちゃった」ので充電中という発想が気に入ったんだけど、「いびきをかいて寝ている」から起こすなというユーモアもおもしろい。ちなみに。裏を返すとExploring(探検中)と書いてあって、つまりでかけているから今のうちに「掃除してください」の意味。おみやげのもう一つのハイライトはKLMがサプライズとして機内で配る陶製の「オランダの家」。中にはオランダ特産のジェネヴァ(ジン)が入っていて、好きなデザインを選ばせてくれるんだけど、今では100種類以上あるらしい。我が家に来たのは9番、10番、37番、46番の4個。何だかまたKLMに乗りたくなっちゃうよね。秋にローマに飛ぶときにKLMアムステルダム経由で行けないかなあ。








旅の空から~帰りなん、いざ

2023年04月18日 | 日々の風の吹くまま
4月16日(日曜日)。アムステルダム/バンクーバー。🌧☁/🌧☁。午前7時起床。普通のバケーションなら、もうちょっと遊んでいたいなあと思うところだけど、今回は早く帰りたいという気持だけ。きのうの夕方にはドアの外の取っ手にずっとぶら下がっていた「起こさないでください」(つまり、「立入禁止」)という札がなくなっていたので、隔離は解除されたんだろうけど、今さらって感じで、あ、そ。けさは、タマシュがチェックアウトは9時だけど、送迎の車が来るまでキャビンにいてもいいというので、指定の時間にスーツケースを廊下に出して、後はのんびり。まだ陽性なら当然ぎりぎりまでキャビンにとどまるように言われるだろうけど、「いてもいい」と言っているのは、その気になればチェックアウトして、みんなと一緒にラウンジで待ってもいいということで、やっぱりきのうの検査で「陰性」と認定されたってことか。もしかしたら、めんどうだからもう陰性にしちゃえということだったのかもしれないけど、こっちはもうどっちでもいいって気分。スーツケースを出していたら、向かいのキャビンのティムとヒラリーが出て行くところで、廊下を挟んでしばしおしゃべりして、じゃあ、(同じフライトだから)空港で会おうね。

フロントからチェックアウトするように言って来たのは10時半頃。いよいよ帰るぞぉと勇んでキャビンを出たら、ロビーへの階段の途中にジェフがいて「良かったね」。タマシュが「呼ぶまでラウンジで待っていてね」。え、降りる人と乗る人でごちゃごちゃしているラウンジに入ってもいいの?へえ、ほんとに「釈放」されたってことか。ラウンジに入って行ったら、ジーンが手を伸ばして「災難だったわね。元気そうで安心したわ」。ケイトお姉ちゃんが「おめでとぉ~」。キャシーが「Arts Clubのオフィスでもみんな心配していたのよ。軽く済んでよかった」。ジェフが入って来て「運が悪かっただけだよ。全員を検査してないんだから、知らずに陽性になっている人がどれだけいるかわかったもんじゃないよ」。あり得るなあ。ワタシだってまったく無症状だったんだもの。まあ、隔離のプロトコルなんか、結局のところはクルーズ会社の自己防衛策なんだから。バーの近くにティムとヒラリーがいたので、しばらくぺちゃくちゃ。一緒に空港に行くウェインとファーンが「車が来てるって」。あ、じゃあね。ロビーに出て、見送りをしているミハイに厚くお礼を言って、船の外へ。私たちの荷物を運ぶ係の人2人の後についてタラップを降りて、待っているバンに乗り込んで、「特別サービスだなあ」。そうね、みんなは大型バスだけど、私たち4人はまるでVIP待遇。

スキポール空港ではバンから降ろされた荷物を持って、4人揃ってまっすぐビジネスクラスのチェックインのカウンターへ。荷物を預けて、搭乗券をもらって、次は荷物の検査場。オランダ人の気質なのか、すごく効率的で、検査場を抜けたら、KLMのラウンジへ直行。ああ、これでまた一歩前進。バーから軽いスナックとビールを取って来て、搭乗まであと2時間、のんびりしよっと。すぐ近くにティムとヒラリーがいるし、ケイトお姉ちゃんが車椅子でやって来て「かっこ悪いけど、長いこと並んで立っているのが辛いのよ」。かっこ悪いことなんかないじゃない、優先搭乗のサービスがあるんだから。そんなこんなしているうちに、ティムが「搭乗口がE05に変わったって。どれだけ遠いかわからないから、そろそろ行った方がいいよ」。そうだね、スキポール空港は気が遠くなるくらい広いもの。それでラウンジを出て、標識を辿って延々と歩いて搭乗口を見つけて、カレシに荷物の番をさせて、ワタシは近くの免税品スタンドにひとっ走り。アムステルダムのおみやげ(マグネットとショットグラス)を買って、大急ぎで戻ったら、ちょうどビジネスクラスの搭乗が始まったところで、そのまますいすいと機内へ。行きはエアバスだった機材がボーイング777に変わっていて、窓際の1の席はエアバスのよりも何となく快適。乗っちゃえば後はひたすら離陸を待つばかりで、おうちがだんだん近くなる・・・。










アイスランドの南からグリーンランド南部の上を飛んで、ハドソン湾、マニトバとサスカチュワンのまた凍てついている大地を見下ろして、アルバータからロッキー山脈を越えて、雨に迎えられてほぼ定刻にバンクーバー空港に到着。入国管理は自分でパスポート(2人一緒)をスキャンして、写真を撮ってもらって、税関申告の質問にイエスかノーをちょんちょんとタッチして、印刷されて出来る写真入りのレシートを取って、パスポートの検査(ちらっと見る程度)を通って、手荷物のカルーセルへ。何か嘘みたいにすいすいと進んで、ああ、帰って来たんだ。私たちの荷物はわりと早く出て来て、空港を出て、タクシー乗り場で後ろの方に並んでいたタクシーを指さされて、お願いしまぁす。というわけで、はぁ~、何とか無事に帰還という感じ。すぐに荷解きをして、洗濯を始めて、家にあったキットでカレシを検査したら、もののみごとに「陰性」。はて、あの9日間はただの悪い夢に過ぎなかったのかな。