リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

消したくても消えてくれない記憶

2015年07月03日 | 日々の風の吹くまま
金曜日。左の親指の付け根がしくしく痛い。就職に役立つようにとタイピング学校で英文タ
イプを覚えたのが高校3年のとき。ブラックな船舶代理店にタイピストとして就職して、それ
からずっと1日中キーを叩く仕事をして来たもので、今では10本の指がぜ~んぶ関節炎。
まあ何と50年も酷使して来たんだもんなあ(と、じっと手を見る・・・)。

でも、仕事があるときは手が痛いの何のと言っていられない。きのうのうちに3分の1やっつ
けたから、今日はちょっと楽だけど、長々と「新型うつ病」の説明があっていささか気が滅入
る感じ。ディスチミアとか言うそうで、自己愛が強くて、めんどうなことは「アタシ/オレのせ
いじゃない」。失敗や不満はいつも誰か他の人のせい(他罰的思考)。小町横町には「(イジ
ワル)されたちゃん」がたくさんいるけど、同類かな。でも、こういうタイプに実はイジワルな
人が多いような・・・。

折りしも日本の皇太子夫妻が揃ってトンガへおでかけ。手を振る雅子さんのスマイルが明
るさを取り戻した感じがする。ある新聞記事によると、日常でも皇室行事でも思うように振舞
えなかったり、疎外感を感じたりする「できごと」が続いたのが適応障害になった原因らしい。
アメリカの高校とハーバード大学を出た雅子さんは帰国子女みたいなもの。宮内庁なんて
のは皇室の威を借りた狸のたまり場なんだろうな。きっと「外国はがし」みたいなことをやっ
たんだろうと思う。自信を喪失するようなできごとがあったそうで、その行事に出ようとしては
記憶が蘇って体調を崩すことを繰り返していたんだそうな。よほどのトラウマだったんだろう
な。わかるな、それ・・・。

心に深い傷を負った人に「忘れろ」というのは簡単。(傷を負わせた張本人が特にそう言うこ
とが多いように思う。)でも、人間の脳の記憶はコンピュータの記憶装置みたいに意のまま
に消したり、上書きしたりできるもんじゃないの。忘れようと努力するほど思い出してしまう。
思い出すたびに傷の癒える日が遠のいてしまう。気持が晴れて来た、癒えて来たと喜んで
も、些細なきっかけでトラウマの記憶が蘇ってしまって、それがときには体調を崩すほどの
辛さになる。他人にはそんな心の傷は見えないから、なかなかわかってもらえないんだろう
な。きっと克服する(忘れる)努力が足りないように見えるんだろうな。決して甘えているわけ
じゃないんだけど・・・。