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只見線、全線運転再開

2022年10月01日 | 日記・エッセイ・コラム

10月1日、JR只見線が11年2か月ぶりに全線で運行を再開した。

2011年7月、「只見線全線開通40周年」を祝った直後に集中豪雨に襲われ、会津川口駅 - 会津大塩駅間で只見川第5 - 第7橋梁が流失した。他の場所は翌年10月までに復旧したが、会津川口駅 - 只見駅間は多額の復旧費用がかかるため、廃線も取り沙汰されていた。

JR東日本の負担を軽減するため、福島県と沿線市町が施設と土地を保有し、JR東日本が車両を運行する「上下分離方式」を採用することになった。さらに、鉄道軌道整備法の法改正で、只見線にも災害復旧援助が適用されることになったことで、2018年6月から会津川口駅 - 只見駅間の復旧工事が始まった。



運転再開のこの日は、12時半から、只見町で運転再開の記念式典が予定されていた。
あろうことか、運転再開早々に車両故障が発生し、しばらく運転を見合わせていたが、午前11時すぎに運転再開。かろうじて面目を保ったようだった。



只見線の全線運転再開は素晴らしいことではあるが、課題もある。

上下分離方式を採用したことで、今後、地元の負担が重くなる。
加えて、別の問題もある。
只見線が赤字でも廃線を免れたのは、只見町から魚沼市へ抜ける六十里越道路(国道252号)が冬季通行止となるためだった。冬季の唯一の移動手段が只見線しかなかったからである。ところが、只見町から新潟県三条市へ抜ける国道289号八十里越が、いよいよ本格的な工事に入ることになった。完成予定は5年後で、冬も通行可能になるらしい。そうなると、只見線の存在も微妙になってくる。
今後どのように利用客の確保や地域の活性化につなげていくかが大きな課題だ。

 

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