茅ヶ崎の鶴嶺八幡宮の大銀杏は、神奈川県の天然記念物に指定されている巨木。周辺の銀杏は既に葉が落ちてしまったというのに、今が紅葉の見頃になっている。不思議な樹だ。
不思議と言えば、鶴嶺八幡宮も大銀杏も一般にはあまり知られていないことだ。鶴嶺八幡宮は由緒ある神社で、国道1号線には赤い大鳥居があり、松並木に覆われた800mの参道が存在する。
源氏は鎌倉を拠点として幕府を開き鶴ヶ岡八幡宮を建立するが、それまでは鶴嶺八幡が源氏の信仰の中心だった。1030年(長元6年)、平忠常の乱を鎮圧するため東征した源頼義が懐島郷矢畑村に京都の石清水八幡宮を勧請して懐島八幡宮を創建し、戦勝祈願を行った。頼義の子の八幡太郎義家が、後三年の役の戦勝祈願と勝利により、懐島八幡宮を現在地の浜之郷に遷したのが鶴嶺八幡宮といわれている。懐島八幡宮は本社宮と呼ばれ、今も現存する。
7月の浜降祭では、鶴嶺八幡宮の狭い境内に、本社宮、日吉神社、神明大神の神輿が集結し、夜の参道を海に向かって練り歩く。新型コロナ騒ぎで2年間中止になっているが、来年は是非復活してほしい。
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