前原誠司、この男は何のために民進党の代表になったのだろう。
衆議院解散の報に触れたとき、「疑惑隠しだ、大儀なき解散だ、安倍政権を終わらせる」と息巻いた。
正義はこちらにあるのだから、たとえ討ち死にしようとも徹底的に戦う覚悟なのだと思った。
ところがそうではなかった。
解散が現実味を帯びると、小池百合子・東京都知事が立ち上げた「希望の党」に合流するような動きを見せたのである。
野党共闘、選挙協力だと思ったが、そうではなかった。
信じがたいことに、民進党を解党して希望の党に入党するのだという。
希望の党もこれを歓迎しているという。
背景には、希望の党は注目されていても金がない、民進党は人気はないが金はある、ということらしい。
ただし、希望の党に合流できるのは民進党の中道右派だけで、左派は切り捨てだという。
切り捨てられた左派は、枝野幸男氏を中心に新党を結成する動きになっており、その場合の党名は「民主党」だという。
与党をせめるどころか、「大儀なき解散」の争点は完全に消し飛んでしまった。
今回の総選挙の主たる対立軸は「安倍VS小池」になった。
しかし、小池新党からは何も政策めいたものが聞こえてこない。
一体何を争うのだろう。
明確な争点がない以上、ただ相手を誹謗中傷するだけの下品な選挙になることだけは間違いない。
この国は左派が一定の勢力を維持することで憲法が守られてきた。
「安倍VS小池」の二大政党では、右傾化は避けられそうにない。
国民はどのようは判断を下すのであろうか。
10月10日公示、投開票は22日である。
お気に入り名盤! バド・パウエル:Bud Powell Trio Plays