読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

そばもん -ニッポン蕎麦行脚- 山本おさむ ビックコミック連載

2013-07-14 11:57:22 | 読んだ
ビックコミックで連載されている「そばもん」は、ちょっと「ひく」時もあるが面白く読んでいる。

主人公の矢代稜は、名人と謳われた京都・草庵五代目孫七郎の孫で、名人から江戸そばの技術をすべて伝授された・・・蕎麦の第一人者である。
しかし、彼は店を持たず、いわゆる「ながれ」の蕎麦打ち職人として全国を行脚している。

という設定で、前号(7月10日号)と今号(7月25日)で、取り上げられているのは「ころっけ蕎麦」である。

実は(というほどでもないが)、私は立ち食いソバ店とか駅の構内のソバ店のメニューに「コロッケそば」があると、必ずと言っていいほど頼むくらい好きなのである。
なのに、世間、特に我が家では「コロッケそばぁ~」などとバカにするのである。
私がバカにされるのはそれほど問題ではないが、コロッケそばをバカにするのは許せない。それなのに、焼きそばパンなんか食べている。私は、焼きそばパンのほうが許せない。実に嘆かわしい。

話を元に戻す。
「コロッケそば」である。
物語は矢代が、全立選の会員と残り少ないコロッケの購入を巡ってもめるところから始まる。

全立選とは「全国立ち食いそば選考委員会」である。
この会は「立ち食いそば」をこよなく愛する団体で・・・、そのあたりか「怪しい」のである。

会長はこう言う
「ただのかけそばと安コロッケと組み合わせると、意外と旨くなる!!これが立ち食いそばの不思議といういものです」
怪しさ満点である。

で、コロッケそばのうまさを滔々と語り合うのである。
そのなかで
「コロッケにはカレーそば。これぞ究極です!!」
という発言があり、会員全員でコロッケカレーそばを食することとなる。

そして、矢代は会員に蕎麦の歴史を語り始める。
蕎麦には高級志向の蕎麦と、大衆向けの蕎麦が江戸時代からあった。その大衆向けの蕎麦の流れを「立ち食いそば」引き継いでいること。
更にはまぼろしの「春雨コロッケそば」がコロッケそばの原点であること。
更には「コロケツトそば」というのがそもそもの原点であること。
などが、紹介され、それらを作ったりする。

というわけで、私、カレーそばとコロッケを買ってきて、食しました。
なんというか、期待以上ではなかったですがガッカリというほどでもなかったです。
うまくするには、のびた、状態がいいのかもしれません。
まあ、お試しあれ。

というわけで、蕎麦に関するウンチク類にはあまり興味がないので、そのあたりは流して読んでいるのであるが、紹介された蕎麦がおいしそうならば、試してみたくなる。
「そばもん」ってそういう漫画です。私にとって。

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