読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

NSP 天野滋 逝く

2005-07-05 19:07:44 | 日々雑感
NSP(ニューサディスティックピンク)のリーダー天野滋さんが亡くなった。

初めてNSPの歌を聴いたのは高校1年(だと思う)、NHK岩手のFM放送、土曜日の午後。お気に入りの曲(主にフォークソング)がかかる番組だった。そこに素人からの投稿(?)というかテープが送られてきたものを紹介するコーナーがあり、そこで初めて「あせ」を聴いたのだった。

♪つぶつぶの しょっぱい汗を~♪
というのは妙に印象深く、その後リクエストがあったのだと思うが、よくかかった。
「さよなら」もかかっていたような気がする。

それからアレヨアレヨという間に(実際はイロイロとあったのだと思うが)ポプコンを経由してレコードデビュー、そして「夕暮れ時はさびしそう」のヒット、と続いたのであった。

私も、その影響を受けたのでした。
そのなかでも、高校3年のときに同級生で結成したバンドでは、コンサートの初めの曲に「さよなら」を持ってくるなど、ええ、いろいろでした。
そういえば、そのグループ名もTISH(たった一本の線香花火)という、NSPを意識したものであった。

ナニが一番好きな曲か、といえば、私は「雨は似合わない」である。
特に
♪おでことおでこくっつけて また話がしたい♪
というところなど涙が出てくるようなカンジである。

叙情派フォークといわれました。基本はそこにありましたがそれだけではなかったと思う。
でも、私が好きだったのは「女々しい」詩の部分。

♪腕を振って、胸を張って、ワンツー、ワンツー、歩けー♪という水前寺清子的(正確には水前寺清子の歌的)生き方も必要だが、NSPの(正確にはNSPの歌的)女々しい感情も必要だ。

男らしく振舞おう、と思えば思うほど、振り払えない「女々しさ」を感じる。
そんな時、NSPの歌は、ジワーッとひゅるひゅると心の中にしみこんできては、ひとりっきりのときなど、涙を流しながら口ずさんだりさせるのだ。

今朝、天野さんの死をしってから、一日中、NSPの歌が頭の中で響いていた。
なぜか「赤い糸の伝説」が一番多かったような気がする。
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4 コメント

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天野滋 (北上 祐)
2005-07-06 00:43:12
朝刊を見て、驚いた。去年、おととしと「NSP復活コンサート」で、その姿、その歌声を聞いてきたのに。



やはり自分にとっては特別なグループでした。その出身に近しい物を感じるし、歌はやはり色あせず、残っています。



「雨は似合わない」は歌ったね。彼らの歌を聞いていると、昔のお祭りとか、ふるさとの橋にしたのススキとか、そんな情景を思い浮かべてしまいます。聞いていた頃、家を離れていたのも影響していると思いますが。



代わりのいないグループでした。残念です。





「きよしこ」はよいよ。代わりのない物語です。
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因縁 (嘉壽家堂)
2005-07-06 23:16:18
昨日、先週通販で頼んでいたNSPのCDが届きました。

なんだか因縁めいてて変な気持ちです。

というわけで、本日はずっとNSPの歌を聴いてました。



「きよしこ」いたるところで評判いいですねえ。

いよいよ重松清に挑みますか。
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こんばんは (びすこ)
2005-07-07 23:30:16
 勝手にTBしまして・・・コメントありがとうございました。この話題は なかなかついてきてくれる人が無かったのがショックでした。大体ラジオ聴いてる人がいなかった・・・オフコースは知ってても NSPを語れる人は貴重なのでした 今後ともよろしくなのです
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NSP (嘉壽家堂)
2005-07-08 10:37:00
びすこさん、コメントありがとうございました。



NSPを知っている人にとっては、その認知度について社会から不当な扱いを受けているのではないか、という感覚ですよね。

フォークソングの特集番組でもあまり紹介されることもなく。



でも、それがNSPのスタンスだったのではないだろうか。

なんて思っているのです。
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