読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

信長の棺 加藤廣 文春文庫

2010-06-01 22:37:17 | 読んだ
5月21日以来の更新であります。
この間、なんだか毎日がざわついた日々でありました。

6月に入り、まだなおざわつきは消えませんが、まあなんとか本を読む気持ちが出てきました。

そういえば、6月にはいり「クールビズ」ということですが、閣僚のあのみっともない格好はいかがなものでしょうか。
亀井大臣のネクタイ姿がなんだか「まとも」に見えるというのも、おかしな現象であります。

さて、本書「信長の棺」でありますが、今月の文春文庫の新刊である「明智左馬助の恋」を手にとったら、「信長の棺」と「秀吉の枷」との三部作であるとのこと。

それでは「信長の棺」を読まなければなるまい。
ということで読み始めたのである。

本書は、信長公記の作者である「太田牛一」の視線から、信長、光秀、秀吉を描いている。
大きなテーマは、本能寺でなくなったとされる織田信長の遺骨はどこに行ったのか?ということである。

これまでの小説では描かれなかった人たちが登場し「信長の死」について探っていく。

本能寺の変については、いろいろな説があるが、私としては「秀吉黒幕説」を採りたい。
そういう意味では、加藤廣の描く豊臣秀吉はアヤシイ。

著者の加藤廣は、文庫解説(縄田一男)によれば、経済関連の著作を数多く刊行していたが、本書は75歳にして「初めて世に問うた小説」である、とのこと。

そして小泉淳一郎の愛読書ということで新人にしては破格のベストセラーになったとのこと。

「新人」ということが、この本を読むとひしひしと伝わってくる。
それは、大きな意欲というか、自分はこういうことを書きたいのだ、という気持ちが前面に出てきているからだ。

そういう小説は、アイデアや発想の奇抜さをうまく表現しきれないものが多く、物語が尻すぼみになっていくという欠点がある。
本書もちょっとその傾向がうかがえるのであるが「尻すぼみが小さい」ので、最後まで読み続けることが出来る。

3部作ということをあらかじめ知っているので、この続きはどうなるのだろうか?という読後感がある。
続いて「秀吉の枷」を読んでみることにしよう。

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1 コメント

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男性のノーネクタイは、非常識で格好悪い。 (男性のノーネクタイは、失礼で見苦しい。)
2010-06-08 23:30:52
そもそもネクタイと上着が洋服でワイシャツって下着だよ。
西洋から来たスーツは暑くともきちんと着る文化なんだから、クールビズなんて発展途上国みたいで洋服ではないよ。
せいぜい和服人民服の部類だよ。
ノーネクタイはみっともないし、失礼で見苦しいから見たくないからやめてほしいですよね。
失礼の以前の問題として、ご自分が恥ずかしい格好であることを忘れないでほしいですよね。

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