第11巻である。
連載は最終回を迎え終了した。
残念なことに、ビックコミックオリジナル増刊5月号を手に入れることはできなかった。
本年6月に発売された第12巻が最終巻となるということで、そこでゆっくり読もうと思っている。
物語の内容は、藤子不二雄の「自伝」といっていいだろう。
「まんが道」から始まって、この「愛・・・しりそめし・・・頃に」で完結する。
大きな出来事や事件があるわけでなく、ただひたすらにマンガを書いている、藤子不二雄をはじめとした漫画家たちを淡々と描いているだけなのに、なんだかとってもすごい大河の物語を読んでいるようである。
なんというか、当時としては新しい「まんが」という道を切り開いていった、でも切り開いているなんてことは思わずに、ただ好きなことをしているだけ、という、そういう人たちが主人公だから、心惹かれ、応援をしたくなり、そしてまた自分もこういう青春を送ることができたなら、なんて考えるから、面白いんだと思う。
第11巻は、10巻で登場した花葉エリコがいっぱい出るのかと思いきや、彼女を巡る話にはならずに、また淡々と日々のことが語られ始める。
藤子不二雄の二人は、故郷へ帰るが、頭の中には前回帰郷して気が緩み連載をすべて落として、いわゆる「干される」ことを思い出し、早々に帰京する。
この、故郷に帰って気が緩む、ということは二人にとって最大級の反省事項なのだと、改めて思わされるが、何度も何度も書かれると「なんだかなあ」の気分になってくる。
そして、これまで二人で合作していたマンガを別々に書くことにする。そして藤子不二雄Aが書くのが「怪物くん」である。
この連載を引き受けるまでにすったもんだがあって、結局、石森章太郎と赤塚不二夫の「やるべし!」で決意する、なんてところは、なんだかありふれたシーンのようであるが、これまで読んできた身としては「ジーン」とするのである。
更に、新・漫画党の党首であった寺田ヒロオが断筆する、ということが起きる。
漫画が子供に夢を与えられないものになっていくのは許せない、ということが原因である。
売れるものがいいものなのか?という、寺田ヒロオの問いかけは、藤子不二雄をはじめとした仲間たちだけでなく、読んでいる我々にも真正面から突き付けられた大きな課題である。
しかし現実は・・・・
そこで妥協しないで断筆した寺田ヒロオの人生もまた一つの人生である。
そして、自分たちだけはなんとか堕落しないで行こう、売れればいいという雑誌の中に、少しでも子供の夢を与えることができるものを書いていこう、とする藤子不二雄の人生もまた一つの人生である。
つまり、それぞれの「まんが道」なのだと、作者は言っている。
それぞれの道をそれぞれの信念で歩いていく。
ということは、実は難しいことなのだが、仲間たちがいるから歩いていける。
うーん、やっぱり「青春」っていいよなあ、と思うのである。
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本年6月に発売された第12巻が最終巻となるということで、そこでゆっくり読もうと思っている。
物語の内容は、藤子不二雄の「自伝」といっていいだろう。
「まんが道」から始まって、この「愛・・・しりそめし・・・頃に」で完結する。
大きな出来事や事件があるわけでなく、ただひたすらにマンガを書いている、藤子不二雄をはじめとした漫画家たちを淡々と描いているだけなのに、なんだかとってもすごい大河の物語を読んでいるようである。
なんというか、当時としては新しい「まんが」という道を切り開いていった、でも切り開いているなんてことは思わずに、ただ好きなことをしているだけ、という、そういう人たちが主人公だから、心惹かれ、応援をしたくなり、そしてまた自分もこういう青春を送ることができたなら、なんて考えるから、面白いんだと思う。
第11巻は、10巻で登場した花葉エリコがいっぱい出るのかと思いきや、彼女を巡る話にはならずに、また淡々と日々のことが語られ始める。
藤子不二雄の二人は、故郷へ帰るが、頭の中には前回帰郷して気が緩み連載をすべて落として、いわゆる「干される」ことを思い出し、早々に帰京する。
この、故郷に帰って気が緩む、ということは二人にとって最大級の反省事項なのだと、改めて思わされるが、何度も何度も書かれると「なんだかなあ」の気分になってくる。
そして、これまで二人で合作していたマンガを別々に書くことにする。そして藤子不二雄Aが書くのが「怪物くん」である。
この連載を引き受けるまでにすったもんだがあって、結局、石森章太郎と赤塚不二夫の「やるべし!」で決意する、なんてところは、なんだかありふれたシーンのようであるが、これまで読んできた身としては「ジーン」とするのである。
更に、新・漫画党の党首であった寺田ヒロオが断筆する、ということが起きる。
漫画が子供に夢を与えられないものになっていくのは許せない、ということが原因である。
売れるものがいいものなのか?という、寺田ヒロオの問いかけは、藤子不二雄をはじめとした仲間たちだけでなく、読んでいる我々にも真正面から突き付けられた大きな課題である。
しかし現実は・・・・
そこで妥協しないで断筆した寺田ヒロオの人生もまた一つの人生である。
そして、自分たちだけはなんとか堕落しないで行こう、売れればいいという雑誌の中に、少しでも子供の夢を与えることができるものを書いていこう、とする藤子不二雄の人生もまた一つの人生である。
つまり、それぞれの「まんが道」なのだと、作者は言っている。
それぞれの道をそれぞれの信念で歩いていく。
ということは、実は難しいことなのだが、仲間たちがいるから歩いていける。
うーん、やっぱり「青春」っていいよなあ、と思うのである。
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