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読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

なみだ学習塾をよろしく -サイコセラピスト探偵 波田煌子- 鯨統一郎 祥伝社文庫

2011-08-08 22:45:27 | 読んだ
サイコセラピスト探偵 波田煌子(なみだきらこ)シリーズの第3弾である。

第1弾が「なみだ研究所にようこそ!」(2008.11.26)

第2弾が「なみだ特捜班におまかせ!」(2009.5.14)

そして、第3弾である。

主人公の波田煌子は、自称サイコセラピストであるが、そもそもサイコセラピストというものがどういうものなのか、よくわかっていないようである。
しかも、頓珍漢な質問と別方向の解釈をする。なのに患者の悩みを見事に解決する。

更に前作では警視庁プロファイラーとして、難事件の解決にあたっている。
といっても、快刀乱麻に解決するのではなく、相変わらず頓珍漢で無茶苦茶な方法で、なのに解決するのである。

そして、本作では、新しく出来た学習塾の事務員として登場する。
学習塾の塾長は教育に燃える、波田(はた)信人。
煌子は、事務員としての初仕事に「はた学習塾」と書くところを「なみだ学習塾」としてしまい、信人の思いとは別に「なみだ学習塾」となってしまう。

物語は、塾生達が巻き起こす事件7つからなっている。

中学生の子供達が起こす事件を、煌子が全然違う方向から解決していく。
中学生達は、必死に生きている。
受験というなんだかよくわからないが通り抜けなければならない関門の前で、あがいて、もがいて、その結果、大人では考えつかないようなことをしでかす。

それを親や塾の先生が解決しようとするのだが、お約束どうり、煌子が解決する。

しかし、その解決の方法は、これまでと違ってわりと理路整然というか、納得のいくものなのだ。
このあたりが前作と違うところである。

そして、煌子が解決して大団円となると、感激した信人が涙を流すのである。
これも、これまでとは違うものである。

このシリーズは次の「蒼い月 なみだ事件簿」で終了するらしい。
ということは、この流れは、そのためのものなのか?

と思うと、文庫になる前に読もうかな、と思ってしまうのである。


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