チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 461

2021年11月12日 09時15分40秒 | 日記
きものおたすけくらぶ(丸富社長、富田清美氏の主催)の盛装の会に招かれ出席
秋の好天のもと神田にある「学士会館」で行われた
この建物は古く格調が高い、昔は学士さま、つまり帝国大学卒業(東京大学などの国立大学)の関係者しか入れなかったし、お部屋を使うこともできなかった

向かい側には一橋会館があり、そこは一橋大学の関係者の使う建物、その隣にはわが母校共立講堂がある
この共立講堂は東京空襲で焼け残り、人の集まる建物が少なかったころ、音楽会や講演会、芝居などはこの講堂がよくつかわれていた。NHKの、のど自慢大会の実況はこの講堂が当初使われていた

またその隣には小学館がある。もともと子どもたちの雑誌を多く出版していたのだ。さらに歩くと岩波書店、そして神田の古本屋街が軒を連ねている
つまり学徒の町神田

そこで正装ではなく、盛装した淑女紳士たちが秋の日差しを浴びながら歩く。神田の町が一気に華やいだ一日

盛装とは、「あなたが着たい着物を着て集まり楽しみましょう」年齢がどうの、色合わせもいろいろ、素材もなんでも、着方もあれこれ。そして大広間に100人ばかり、会場は色彩にあふれ、喜びにあふれ、お互いに褒め合い、笑い声が絶えず、声色もみんな一オクターブ高い、歩く姿も躍動。まさに笑いの天才女子学生の姿

古事記に現れる神々もかくやあらん
「アナ嬉し アナ楽し アナ可笑し」
日本人の生き方の基本の基本がこの言葉にあること多くの人が忘れているが、
心の底ではちゃんと「遊びにけりと生まれけり」とわかっているのだなと思う

富田社長は自ら変装してさらに出席者を楽しませていらっしゃる。それがこの会の目玉とか

丸富という会社は着物のお手入れを中心に縫製もしていて、まさに「きものおたすけくらぶ」
「着物を着ていく場所がないという方が多かったので、思い切ってこういう会を催すことにしました」
もう何年も続けているらしいがチャ子ちゃん先生は初めての参加。参加者の喜びあふれた顔顔顔がきっと富田社長を慰めるのだろう

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 晩秋 | トップ | 電子チケットの顛末 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事