チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

大日本蚕糸会の新年会

2013年01月08日 13時31分59秒 | 日記
絹に関係を持つ多くの方が北から南からお集まり
お互いに新年のご挨拶をしあう
年々人数が少なくなって来るのは
此の業界の元気のなさでしょうか

今を時めく業界とは全く雰囲気が違う事でしょう
どう考えても
昔はこの産業が日本を支えていたのですけどね
絹のおかげで近代社会が確率化されたのだが―――

昨年は中締めの大役をいただいたので
今日は早々にお暇することにした
大御所のいらっしゃるなかやはり遠慮というものもある

帰り支度をしていると
農工大の横山先生が挨拶みえられた
「センセイお探ししていたのですよ」
わたしどもの「ナイトコスモス」でお話していただきたい

6月7日にととんとん拍子に決まる
その時何種類かの蚕を持ってきて皆さんに蚕の特質をお話しましょう
蚕を飼育したい人のために桑の葉も用意しましょう
早くも
「面白そう」
と期待が弾む

今横山先生は桑蚕と家蚕の糸を合わせて織物を作っているが
先日切れ端を見せていただいたときとてもしんなりとして気持ちがよかった

昨年は先生と「蚕に麻の葉を食べさせる研究」
というのをやってっていたが
見事に失敗「口をつけるが食べ続けることをしない」
「たぶん葉の栄養の差だと思いますね」

桑の葉はタンパク質、炭水化物、脂肪、リン、水分と栄養のバランスが良い
それに控え桑の葉は蚕に対しての栄養のバランスが悪いのかもしれない
蚕は人間が改良を重ねこの食べ物が一番いいという状態なので
いまさら野生には戻れないのだろう
という話になる

糸がほしいばっかりの人間は
蚕を糸のとれる品種にあれこれいじくっている間に
蚕は野生に戻れなくなった

そんなことを話し合えるのも
この蚕糸会の新年会ならばこそ

写真は高木会長と





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