よく訪問させていただいている「ETUDE」 のromaniさまが、何となく幸せな気分にしてくれる音楽とブログに書かれていたのが、バーバーのヴァイオリン協奏曲。演奏者は我が美音王子のギル・シャハムとアンドレ・プレヴィン指揮、ロンドン交響楽団。
気のせいか、近頃、良い演奏家の来日が減っているような気がする。お気に入りの王子ホールのスケジュールも空白がめだつような・・・。それはさておき、ギル・シャハムが私に会いに?やって来た時、サインをもらうつもりで未購入だったのが、このバーバー協奏曲だった。時のうつりかわりは早いもの、わずか数年で良い本もCDも市場から消えていく世の中、というわけであわてて購入した。
サミュエル・バーバーが1934年にフィラデルフィアのサミュエル・フェルズから委嘱されて作曲したこの曲は、米国人に愛されている20世紀の現代曲である。時代性を感じるものの、前衛音楽や無調音楽のような難解さはなく親しみやすいのもアメリカ産だからだろうか。しかし、爽やかな風が吹き渡る夢見るようなはじまりは、素晴らしくロマンチックで何回も繰り返して聴きたくなる。ベタな表現を借りると涙がでそうなくらいに美しい、のだ。それにも関わらず、実際に日本では演奏される機会が少ないのが残念。私も生で聴いたことがあるのはたったの1回だけ。
同じくアメリカ産でジュリアード音楽院で育ち、美しい音をもつギル・シャハムの艶やかな音色は、まさにこの曲のもつ浪漫性と相性がよいと感じられる。美音王子は、音の美しさで誰からも好かれて愛されるが、ともすれば、聴いて心地よい環境音楽的な満足で終わってしまう場合もある。美音王子が王子である限りは、私にとってもギル・シャハムはすなわち観賞用かもしれない。映画『無伴奏』のギドン・クレメールのバッハの演奏のように、いつか嵐のような魂の彷徨を感じさせてくれる演奏を待つちたいというのも、お門違いなのだろうか。そんな日を待ちながら、5月の今宵は、シャトー・モンペラはないがギル・シャハムのバーバーヴァイオリン協奏曲で気持ちよく酔ってみたい。
■アンコーーールゥ!
・ギル・シャハム ヴァイオリン・リサイタル
・バッハ無伴奏ヴァイオリン・リサイタル
気のせいか、近頃、良い演奏家の来日が減っているような気がする。お気に入りの王子ホールのスケジュールも空白がめだつような・・・。それはさておき、ギル・シャハムが私に会いに?やって来た時、サインをもらうつもりで未購入だったのが、このバーバー協奏曲だった。時のうつりかわりは早いもの、わずか数年で良い本もCDも市場から消えていく世の中、というわけであわてて購入した。
サミュエル・バーバーが1934年にフィラデルフィアのサミュエル・フェルズから委嘱されて作曲したこの曲は、米国人に愛されている20世紀の現代曲である。時代性を感じるものの、前衛音楽や無調音楽のような難解さはなく親しみやすいのもアメリカ産だからだろうか。しかし、爽やかな風が吹き渡る夢見るようなはじまりは、素晴らしくロマンチックで何回も繰り返して聴きたくなる。ベタな表現を借りると涙がでそうなくらいに美しい、のだ。それにも関わらず、実際に日本では演奏される機会が少ないのが残念。私も生で聴いたことがあるのはたったの1回だけ。
同じくアメリカ産でジュリアード音楽院で育ち、美しい音をもつギル・シャハムの艶やかな音色は、まさにこの曲のもつ浪漫性と相性がよいと感じられる。美音王子は、音の美しさで誰からも好かれて愛されるが、ともすれば、聴いて心地よい環境音楽的な満足で終わってしまう場合もある。美音王子が王子である限りは、私にとってもギル・シャハムはすなわち観賞用かもしれない。映画『無伴奏』のギドン・クレメールのバッハの演奏のように、いつか嵐のような魂の彷徨を感じさせてくれる演奏を待つちたいというのも、お門違いなのだろうか。そんな日を待ちながら、5月の今宵は、シャトー・モンペラはないがギル・シャハムのバーバーヴァイオリン協奏曲で気持ちよく酔ってみたい。
■アンコーーールゥ!
・ギル・シャハム ヴァイオリン・リサイタル
・バッハ無伴奏ヴァイオリン・リサイタル