千の天使がバスケットボールする

クラシック音楽、映画、本、たわいないこと、そしてGackt・・・日々感じることの事件?と記録  TB&コメントにも☆

星を買おう

2005-02-28 22:58:40 | Nonsense
H2Aロケット打ち上げ成功にちなんで、せっかくだから星をひとつ購入しようかと考える。

こんな気持ちは星を買うことによって、浪漫を買うということだろうか。

不動産やさんはここ

浪漫なんかでなくて、ただの浪費?
ウッディ・アレンだったらそう言うかも知れない。
先日、読売新聞で映画監督のウッディ・アレンの短い単独インタビューが載っていた。ウッディ・アレンの映画を観て、彼の風采を見て、女性の趣味の遍歴を知るといつも思うことは、お金と名誉と自由をもっているニューヨークの才能あるインテリそのもの。つまり背が高くてグッドルッキングというモテルタイプでもないのに、だからイイ女がついてくる。チノパンツをはいていて高級な服装で武装しない、また似合わない。(近頃はうんと若いアジア系の女性にいっているらしいが。)

そんなウッディ・アレンがあなたは実存主義的な映画をつくるといわれて、違うと否定した。
「この宇宙もいつか消滅する。そうなったらモーツァルト、シェークスピアもレンブラントもなくなるのだ。そういうものなのだ。」

確かにそうだ。モーツァルトもシェークスピアもレンブラントもなくなってしまうのである。なんだかものすごくせつない話ではないか。宇宙は有限で膨張しているが、やがては消えてなくなる。ものごとの基盤をそのように考えるニヒリストがつくる映画だったのか。そう考えて改めて観ると別のものがみえてくるかもしれない。

不思議だ。で、その先はどうなるのだろう。


Gackt流楽器別性格判定

2005-02-27 17:02:27 | Gackt
24日土曜日は、NHKで「新夢音楽館」で久しぶりにGacktを見た。元気そうでよかった。
お肌の調子もまあまあ、ちょっぴりおみ脚の太腿のラインが膨張しているかもしれないと心配ではあるが。
春はもうすぐそこ。また薄着の季節に向けてエステのCM撮影が待っている・・・と決めているのだが。(降板はないですよね、たかのさま)今年も露出するのは上半身だけであろうか。

そんなGackt流、楽器別性格判定。
  -ギタリスト、ベース、ドラマー、ボーカルによってタイプが違う。ギタリストはおしゃべりで、会った瞬間、なんっの面識もないのに、世話になった覚えもないのに上下関係が決まる。

おもしろい、桃井さんもそうそう、なんでぇ~?と合いの手を入れたが、共演の大御所ギタリストの渡辺さんのいかにギタリストがおしゃべりかというエピソードで終わった。
えーーーーっ、この続きは?ボーカルの性格はーっ?

友人に言わせると性格は変わらない。確かにそうである。これもクオリアの範疇に入るのかもしれない。しかしながら、人間は経験を積むことによって、ある程度理性的にふるまえるようになり、自制できるようにもなる。
プロの世界における楽器別性格判断は、その楽器を選んだクオリアもあるが、その楽器奏者に求まれる役割をこなすために培われた部分もあるかと思う。茂木さんの「オーケストラ楽器別人間学」


N響首席オーボエの茂木さんの鋭い指摘↑に思わずにやりとする。

ボーカルを際立たせたいといっていたGacktさん、あいかわらずいい声をしている。素適。
でも、最近声に魔性のような色気が足りない気がするのは、そのゲゲゲの鬼太郎か「DETHE NOTE」のLのような可愛い髪形のせいではないよね。

H2Aロケット7号機、祝打ち上げ成功

2005-02-26 22:09:02 | Nonsense
H2Aロケット7号機打ち上げ成功 衛星を分離 (朝日新聞) - goo ニュース

テレビの小さな画面からも、H2Aロケット7号機の勇姿が充分伝わってきた。絶対に失敗は許されないという背水の陣で挑んだ今回の打ち上げ、関係者の方々はさぞかしほっとして今頃は美酒に酔いしれているだろう。おめでとう!
淡いオレンジ色に包まれて、ゆっくりと飛行を始める姿を見ているとあまりにも使い古された言い回しだが、「人類の叡智」という言葉が浮かび、地球と人類の歴史を考えると畏敬の念さえ覚えてくる。

スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」は、私の生涯ベスト5に入る映画である。この映画は人と宇宙の関係、或いは人と人工知能を哲学している映画だから、何回観ても謎であり、何回観ても飛行船の優雅なワルツにため息し、そしてボーマン船長の孤独に宇宙の果てしないくらいの空間と闇を感じる”難解”な映画。この映画には、SF映画の金字塔という名称にふさわしく、後のSF映画に影響を与えたシーンがいくつも登場してくる。

その中のひとつ、道具を使うことを覚えた類人猿が手にもっていた骨を空中に放り投げる、すると次の瞬間に、漆黒の闇の宇宙でそこだけあたたかく光りがともっている優美な宇宙船「ディスカバリー号」に切り替わる。以前映画館で観た時は、前の席の観客がその場面で驚いてあっ!と声をだしたくらい鮮やかで、ほんのわずかな瞬間で言語のかわりに映像で「進化」を語っているシーンである。手にしていた「道具」が地球の誕生から考えるとむしろあっというまといえるくらいに、今日の「H2Aロケット」に進化したのである。

この金太郎のように力強く、また大事な役割をになったH2Aロケット、これも日本の優秀な人材とすぐれた技術が生み出した人類の素晴らしい道具なのである。その道具を遠い未来への夢を運ぶ船にしていくか、最後には地球を滅ぼす道具になってしまうのか、それは後世の人々の知恵にかかっている。

映画で肉体をこえた「スター・チャイルド」になったボーマン船長が、地球を見守っているのは何故だろうか。

もうちょっとロケットのことを知りたかったらいはもとさんち

宇宙留学生からみた種子島のようすを知りたかったらじょうたろうさんち

へ遊びに行ってみよう。ライブドアのホリエモンばかりでなく、日本の宇宙開発にもっと関心をもってほしい。重要な産業であり”宇宙開発ビジネス”の土俵ぎわで踏みとどまったというもののまだ課題はある。もはやここまできたら後戻りできないのである。行くしかない。そしてその先にはきっと夢があるから。



くるか?森田健作くん

2005-02-24 23:01:58 | Nonsense
千葉県知事選告示、3氏が立候補を届け出 (朝日新聞) - goo ニュース

そうなのである。今日千葉県知事選が告示されたのである。
かねてより意志表明されていた3氏、さんようの立候補であるが、注目株はなんといってもあの森田健作である。

■堂本暁子 72 無現 元参院議員(公明、社民、市民ネット)

評論家でおなじみの夫婦別姓を実践する樋口恵子氏、ジャーナリストの下村満子氏、まるでひな祭りの3人官女のような女性県知事を含めて女のパワーで新人候補を押し切るか。オシの強そうなりっぱな体格、なおかつこれまでの実績を考えるとやはり本命だろう。少々ご高齢が気にならないでもないが。
「21世紀の千葉を創る会」
福祉・教育、楽しい地域作りと世界に通用する経済を実現する。
県債残高3兆!そんなにあったのですか。大丈夫ですか?

■山田安太郎 62 無新  弁護士 (共産、新社会)

どんな負け戦とわかっていても必ず闘う、敗戦の美学を貫く共産党。いつも自転車をこいで党旗をたて、清廉な選挙運動は、なにかすがすがしい吉永小百合のようだ。マルクス主義者ではないけれど、今の国会の腐敗した与党の顔を見ているとつい応援したくなるではないか。
「明るい民主県政をつくる会」
税金の無駄使いをやめ福祉、医療、教育の充実へ振り替え、地域経済の活性化をめざす。
経済を活性化するために具体案を示してほしい。理想と理論だけでは債権は減らないのだ。

■森田健作 55 無新 元衆院議員

いつぞやは埼玉県知事選でフライングをしてしまい、肩書きに元がついてしまったのに、いつのまにか千葉県民になっていた。アクアラインの通行料が800円だって?その計算は間違いない?アメリカのシュワルツネーガー知事を見るまでもなく、朝6時から海岸をさわやかに走る男は保守的な右翼にきまっている、といいきったら失言になるか。
「元気モリモリ、千葉を日本一にしよう会」
「パッション(情熱)、ミッション(使命感)、アクション(行動)!の「青春の3位一体」で日本一の輝く県へ。
元気モリモリ、単純な男は人から好かれる。永遠の森田青年の青春3位一体が
「フィクションfiction(虚構)、フラストレーションfrustration(欲求不満)、シンキングsinking(沈没)」にならないよう健闘を祈る。何しろ「おれは男だ」!で共演したヨシカワ君も応援に駆けつけるのだから。

投票日はきたる3月13日、みんな投票に行こう!
誰が知事になるかよりも、低い投票率に方が由々しき状況なのだ。



検察審査会レポート3

2005-02-23 21:34:12 | Nonsense
春一番の大風の中、第3回目の検察審査会に出席した。確かにこんな猛風では、H2Aロケットを飛ばす前に自分が飛ばされちゃうよ~~。
いつもの裏口から入り、法廷が並ぶ廊下の奥でエレベーターを待っていた。エレベーターが開くと同時に、伸びたぼさぼさの御髪(おぐし)を振り乱し、黒い法衣を着たおじさんが飛び出てきた。思わず身の危険を感じてよける。4月の陽気というくらい気温が上昇していたが、額に汗をかき、油ギッシュでなにごとかというあせった表情で飛び出す姿、ここがこういうバで法衣をお召しになっていなかったらちょっとアブナイ人に見えただろう。くわばらくわばら・・。なんとなく金融系の清潔でおしゃれなスーツ姿のビジネスマンとは雰囲気が違う。

今日から2つめの議号案に着手した。
毎回審議に入る前に、被疑者・被告人・申立人、及び関係者に親族、知人がいないか確認を行う。
内容に関しては守秘義務があるので、いっさい口外できない。だからうまく説明できないのだが、
題名を一瞥して、えっ・・・(・・ ? ) 、内容を読んでえっ・・・( ̄△ ̄;)、途中で回覧された資料を見て    (◎o◎;) !!!
けっこう申立てを審査するのにも厳しいものがある。いろいろと。月に3回だからまだよいが、毎日毎日こんな調書ばかり読んでいたら、精神が荒廃しそうな、そんなきつさなのである。知りたくない、見たくない。そんな感想は、自ら望んでこの席にいるのではないという状況もあるかもしれない。つまり、検察審査会の目的と意義は充分理解しているのだが、事件や事故に向き合う覚悟ができたいないということか。とっても勉強にはなるのだが。

そもそもそこに事件があり、あるいは事故があり、被疑者がいて被害者がいる。ロシアの文豪トルストイの「アンナ・カレーニナ」にある「幸福な家庭は皆一様に幸福だが、不幸な家庭にそれぞれに不幸である」そんな名言を実感する時間でもある。いずれ裁判制度も始まるが、事件の内容によっては女性にとっては精神的にきつい時があるかもしれない。それをみんなわかっていないのではないか。

ただ出席している審査員の方達は、みなさん非常に真面目で誠実に両者の立場にたって考えている。なかには思い込みや多少の偏見もあるが、それも人生経験から培った民意ではある。そして検察側や警察に対して的をえた厳しい意見もでてくる。またこのような場では、法という厳粛なみえざる手のもとに、人として人権を守るという真摯な態度に自然になるのだろう。
男性は正義感、女性は細やかな思いやり、そんな感情に基づく意見が多いようにみうけられる。来週はお休みで次回は親睦会があるそうなので楽しみである。何しろ我が県で選挙人名簿登録者数は4908131人、4ヶ所に地裁があるので、審査員もしくは補充員に籤で選任される確率は、なんと0.0000325・・・。そんなすごい確率での期間限定での出会いなのだから。

*刑罰には、生命刑、自由刑、財産刑とあり、刑法9条によって計の重さの順番が決められている。

追記:今日(24日)「国庫金振込通知書」が届いた。わずかな日当が指定銀行に振り込まれたという通知だ。取扱官署名に某地方裁判所、支払事由に2月9日会議分とのこと。

「美少年の恋」

2005-02-22 23:21:52 | Movie
タイトルにひかれた。なんてたって永遠の16歳の乙女心をくすぐるではないか。

「美少年の恋」(原題:美少年之戀)98年香港ヨン・ファン監督******************************

男娼であるジェット(スティーブン・フォン)は、或る日画廊で美しい青年サム(ダニエル・ウー)を見かけて惹かれていく。やがて彼と親友となり、彼の家庭を訪問して礼儀正しく健全な青年としてふるまうようになる。ジェットと父親思いのサムとの微妙な友人関係が続いていく。カラダはお金で愛されているが、本気で人から思われ大切に扱われたことのないジェット、同居している友人の職場の同僚アチン(ジェイソン・ツァン)らの孤独な旅立ちの物語である。

かって日本にも姦通罪というものが存在していた。家庭もちの方に恋をするのは、人の道にはずれたりっぱな?犯罪だったのである。当然、コトが発覚したあかつきにはそれ相応の罰が待っていた。それが不倫というなんだか情緒あふれる秘め事のような単語で、誰もが悲劇の主人公になれる時代になった。恋の代償は大きいがかってのような暗さはない。
あるいは映画「ローマの恋」で異国の王女は、いち新聞記者との身分違いの慕情は笑顔のおくに秘めて帰国した。先日英国のチャールズ皇太子がかって人妻だった女性と再婚するとの報道があったばかりである。平民との結婚は開かれた王室として欧米でも歓迎されているようだ。

そんな時代、激しく燃える物語になる禁断の恋のお話しは、本当の恋を、純粋な恋を語れるのはもはや同性愛の領域しか残っていないのではないか。

父親にとってあるべき自分の姿、まさに脳科学でいうクオリアがなせるあるがままの自分の像、父親とジェットへの想いの狭間で苦しみ悩んだサムの最後にとった行動に、衝撃とともにそんなことを考えている。
カラダは汚れているのに、どんどん汚れていくのに魂はなにものにもおかされない。そんな彼らの実は孤独な愛に触れてみるのもよいかも。
萩尾望都が好きな方には、定番ともいえるテーマーでもある。

男を「手」で選ぶ 女のフェチ

2005-02-21 22:42:04 | Nonsense
今週号の週刊「AREA」をちらっと立読みしてきた。女のフェチというには、ちと大げさではないか。

fetishism-物神崇拝

なにかを崇拝するほど女性は男性ほどの幸福で純朴なロマンティストではない。残念ながら現実主義者だから。

そもそも女性は種の保存の本能ゆえに、大昔から子育てという大事なミッションを担ってきた。この可愛い我が子ホモサピエンス・ヒト科の種を絶やさないためにも、女性は子どもを育てなけらばならない。ある意味では子どもに縛られるために、子作りのもう一方の実行者である男は責任をもって狩にでかけて、飢えないよう母子を養う義務があった。そういう協力体制のもとに人類は繁栄してきたのである。そのため、夫を子どもと待っているという受身である女性は、そもそも子作りの対象として長い間選ばれるという立場に甘んじてきた。飢えることもなく、落ち着いて子育てに従事するためには、精力のある男を自分の元に引き寄せる必要もあり、化粧、長い髪、肉体でフェロモンを発散させて男をつなぎとめていた。あくまでも「愛の狩人」は男であり、その獲物は女性だったとも言える・・・というか、このさい言ってしまうが。

それが文明の発達、女性の社会進出、男女共同参画によって女性もただひたすら男からの誘惑を待っているという立場ではなくなってきた。なんとありがたいことに女性だって、いろいろな角度から物色、鑑賞をして好みの男がいたら攻撃してゲットする時代なのである。
そうなると、今までは男たちが人格とは別に女性の胸や、脚など肉体のパーツの好みを語り楽しんできたように、女性だってハンターなのだから、男の身体を物色して充分吟味してもいいはずだ。
だから韓国俳優は、己の肉体美をアピールするためにも、そして女性ファンの期待を裏切らないためにも日々鍛錬を欠かせないではないか。
Gacktだって、あの独特の美意識でつくりあげたハダカでどれだけの女性ファンを落としたか。

サブタイトルに→女だって男の身体への「こだわり」を胸のうちに秘めている

今や胸のうちに秘めるほどのことでもないのだけれど。


進化しすぎた脳

2005-02-20 17:59:00 | Book
しびれるくらい美しい-

 脳のメカニズムをそう表現する1970年生まれ、現在コロンビア大学博士研究員である池谷裕二さんが、慶應義塾ニューヨーク学院高等部在籍8名の生徒を前に行われた全4回の脳科学講義の記録である。
副題は→中高生と語る[大脳生理学]の最前線

もしも君が両腕をしばられたサルが、目の前にあるロボットアームをイメージするだけで器用にモノをつかんだり置いたり、操作している映像を観たら、おそらく随分驚くだろう。信じられる?SF映画でもCGで処理されたものではない。実際可能なのだ。
タネあかしはこうだ。まずサルを訓練してジョイスティックを使ってロボットアームを自在に動かせるようにする。そうなったところで、手術して脳に電極を刺して脳の活動、神経細胞の活動を記録する。(ちょっと痛そうだが)つまりジョイスティックを操作している時の脳の反応をコンピュター制御によってリアルタイムのプロセスを分析し、収集したデーターを、次にロボットアームに直接つなげてその通りに動くようにする。その結果、サルはイメージするだけでロボットアームを脳から直接遠隔操作できるのである。

そんな驚きもののトピックスを紹介しながら、中高生にもわかりやすく哲学的な話にもふれ、脳のやっぱり私も美しいと感動できる機能や、記憶、意識、体と脳の関係、そして最後に著者の専門である薬やアルツハイマー病へとこの講義は実におもしろくて楽しいのである。もしかしたら君のものごとの考え方や世界観も変わるかもしれないよ。

私のモーツァルトの音楽を美しいと感じ、Gacktの声が大好きだ、こういう感動や感情は意識的に変えることはできない。君だって好きな女の子の惚れたらしょうがない、好きなもの好きなんだからと思うだろう。そんな表現を選択できない感覚を「クオリア」という。私たちは脳の奴隷か・・・。しかもクオリアは抽象的なものであり、抽象的なものは言葉が生み出した幻影なのだ。

私たちがみているこの世界だって、人間の視覚機能をもってみている世界であり、別の動物や昆虫の機能が備わっていたら全く違う世界がみえるだろう。世界があって、それをみる為に目が発達したのでない。目ができたから世界が世界としてはじめて意味を持った。今みえている世界こそが真実の世界だなんて、そんな考え方がそもそもおかしいのであった。

人の心はどこにあるのか、人間というのはなにものなのか。
そんな大きなテーマーに人類の探索ははじまったばかり、けれども脳科学の研究には従来の心の固定概念をくつがえす革命的な発見がある。20世紀は物理の時代だったが、今世紀は生物の時代だ。それなのに受験の効率化をはかる中高一貫教育校などでは、生物の授業がカットされていると聞く。こんなに生物はおもしろいのに。
知的好奇心を学ぶ意欲につなげていくのが教育なのだ。

「僕らが生活しているこの世界がこんなにも不思議に彩り豊かで光り輝いてるんだから、そういう感覚を生み出す脳が、そんなに単純なものであるはずがない。・・・人間ってこんなにも素適な存在だから、人間に脳がそんなに簡単にわかってたまるかってね。
脳科学者ってやつは、そういう矛盾に気づきながらも、やっぱり夢見ちゃうロマンティストなんだろうね。」

そんな池谷さんの講義のしめくくりに思わずうなずく君、もしくはかっては中高生だったいまだにロマンチストのおじさん、おばさんにも必読の書である。

感想文はここへ

ロケットボーイ

2005-02-19 17:53:35 | Nonsense
あの映画で小さなロケットを夢中になって打ち上げて賞をとった主人公の高校生は、その後実際NASAで勤務している。もしも日本版があったとしたら、今頃は少々せつない思いをしているのではないか。

常盤道のつくば桜ICをおりて10分ほど走ると広大な敷地に巨大なアンテナが見えてくる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が設立する前は、ここは宇宙開発事業団という看板だった。この地域に100以上の官民あわせた研究所が集中している陸の孤島のシンボルでもあるが、日本の宇宙開発を背負ってたつ輝かしい象徴だったのに、今ではくすんでみえるのは歳月がたって建物が少々くたびれた理由ばかりではなさそうだ。

今月24日夕刻、国産大型ロケットH2A7号機が打ち上げられる。気象観測を主な目的とし、運輸多目的衛星を積んでいるらしいが、背負っているのは日本の宇宙開発の背水の陣という重い、思い任務だ。何しろ今のところ23%の失敗率という宇宙ビジネスの商業ベースにのれない成績なのである。

フリーター漂流でもあったが、これまでこうしたロケットの製造を支えていた日本のトップレベルにあったメーカーの技術も、産業の空洞化によって失われ、人も育っていないという現状に問題もある。その一方で工学的には最高レベルの技術をとりいれるもあまりにも高性能すぎてちょっとした不具合でダウンしてまうというのも皮肉だ。

かけたお金も今年度、1800億円。そんなに巨額な投資なのにそれでも足りないと言われる宇宙開発。米国から予備機を借りてまでやりくりしているという寒い懐事情、厳冬の家計は我家だけではなかった。けれどもここまできたら一国の事情をこえて担当制で世界の気象観測を行う責務からは逃れられない。おまけにいつ北朝鮮からテポドンが飛んでくるか、そんなお目付け役までやらなくっちゃならいのである。予算もなければ、追い立てられるように国家の威信をかけて成功しなければという時間の余裕もない。

そして国際宇宙ステーションで日本が払うお金はなにしろ6800億円。こんなロケット一機分なんかとは大違いだ。失敗したらそれこそ宇宙開発なんかやめてしまえ!という怒号を浴びてしまう。宇宙開発に夢と浪漫を求めるには、押し付けるには民は賢くなってしまった。
そんながけっぷちの事情をかかえながら、巨額な花火となって散らないことを祈るばかりだ。

宇宙航空研究開発機構よりカウントダウン


ライスはオオカミ-シュミット独元首相

2005-02-18 23:53:35 | Nonsense
「ライスはオオカミ」「家来にならない」…独元首相 (読売新聞) - goo ニュース

うまいたとえ話ではあるが、これはもはや批判を超えて良識をこえる中傷・個人攻撃に近いのではないか。
先日はライス米国務長官はあいかわらず白人の奴隷と宣戦布告したが、更に発言がエキセントリックになっているのは、失礼だが老害に近いのでは。

あのアラバマ州出身で、少女の頃ホワイトハウスを訪問したとき、両親に「私の肌は白いけれどきっといつかこの”ホワイトハウス”に来る」と誓ったライス米国務長官は、実に優秀だったためにその肌の色よりも中産階級出身というスタンスでここまで登りついた才女なのである。そのため黒人ながら、実は黒人の支持層は少ない。

グリム童話「オオカミと七匹の子ヤギ」にたとえ、子ヤギを食べるために足に石灰の白い粉をつけただけで、攻撃的な本質は何も変わっていない。

NATOをブッシュ大統領の考える道具にしたくない、欧米人を家来のように扱うな!その主張の意味は理解できる。石油というビッグなお宝ものが中東地域にはうずまっているしね。しかしこのような人種をモチーフに形作る批判の仕方は、ものごとの本質から焦点がずれていくのではあるまいか。
ライス米国務長官は黒人としてでなく、BFという呼ぶくらい仲むつまじいブッシュの政策のために、アメリカの国益をもくろみ、アメリカ人として欧州を訪問したのである。このオオカミは、そんなに簡単につかまらないぞ。