ビビッド能里子トーク・サロン

心身両面の指導者として感じたこと

世界心理治療学会で発表した小池能里子からのアドバイス

2009年07月09日 | アドバイス
   ☆ 誰でも持っている外面と内面
 外面(そとずら)とは他人に見せるタテマエのことで、心ならずも、良い
顔をして相手に合わせること。内面(うちずら)とは、家庭で見せる自分
のホンネを言います。それの両面が極端に違う人も、実は案外多いのです。
 わたし達はいつも「ホンネとタテマエ」を、上手に使って生活をしていま
す。外面は人付き合い、ことに職場では誰でも必要な面ですが、本当は嫌でも
「ノウ」と言えず、良い顔を見せるのがが、多分日常的なことでしょう。
 でも、それが過剰になると、そのストレスは、もっとも当たりやすい
家族に向けられることが多く、家に帰ってから八つ当たりして、プンプン
していたり、乱暴なものの言い方をしたり、ときには暴力をふるったりする
こともあるようです。対外的な不快な気分は、誰でも多かれ少なかれありま
すが、それを最もホンネを出しやすい家庭では、少しは許さるでしょう。
 内面の悪い人は、外でいつも目いっぱい良い顔をしているため、家に帰ると
そのエネルギーがすっかりなくなり、本当の自分の感情を全開にするのです。
ことに内向的で、自己主張ができない人に多いようです。
  ☆ Kさん42歳の場合
 小学生の子供二人と奥さんの四人家族のKさんは、ハンサムでいつもに愛想が
よく、近所の奥さん方から「お宅のご主人は素敵な方ですね」と、大変評判が
よい人でした。また、会社でも几帳面で、人当たりが良いため、ことに女性職員
には大変人気があったそうです。ところが実は内面は大変悪く、ことにお酒を
飲んで家に帰ると、奥さんに「家が汚れている」とか、「いつもまずいものばかり
食わせて」などと、当たり散らしたり、子供達には「ろくろく勉強もしないで」
など、毎回怒鳴ったりするのだそうです。
 そのため、父親が帰ってくると、子ども達は二階の子供部屋に、逃げる
ようなりました。休みの日にはテレビの前で座って、好きな番組を見るだ
けで、家族サービスなどまったくしたことはありません。
 最近では職場でのストレスのためか、それがますますひどくなり、奥さんの
話にもまったく耳を貸しません。ほとほと困り果てた奥さんは、子供達が学校の
休みの日には、近くの実家に避難する始末でした。
 さすがのKさんも反省し、奥さんに詫びを入れ「これからはもっと家庭を
大切にするから」と、約束したのですが……
 それもほんの一時的なもので、すぐに元のような状態をくり返すように
なったそうです。Kさんの場合には、仕事の重圧感や、ストレスからが大きな
原因でしたが、実は前述したようなタイプで、外の顔と内の顔ではどの落差が
あまりにも激しく、結果として奥さんと離婚する破目になりました。
 ☆心あたりがある方はご用心
 職場や他人に見せる面と、家庭で見せる面(そとづらとうちづら)が、
同じことがベストですが……多少の八つ当たりや、グチは許されるでしょう。
でも、家族だから、遠慮がないからと、甘え過ぎるあまり、ホンネで感情を
むき出しにするのでは、その家族はたまったものではありません。
いくら親しい家族でも、ここまでは許せるけれど,これ以上は我慢できない
という限界があることを心して下さいね。

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