築〇の削りかつおなら、大丈夫、
最高のいいだしが取れる、
そう思ってました。
そうですね、約30年近く、そう思ってました。
教室でも、自信をもって紹介してきました。
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ところが、
あるんですね、上には上が。
東京・晴海のタイコウという会社のは、
1本釣りの鰹節。
日本一おいしいという噂でした。
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2月10日、わたしの暮す町・経堂で開催された
<CrewCrewネットワークのセミナー>に出席。
タイトルは「鰹節屋が鰹節について語る」 。
お話は鰹漁の話からです。
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◎鰹漁には、1本釣りと、巻き(まき)網があります。
タイコウさんが扱っている鰹節は、
1本釣りした鰹です。
巻き網漁ので水揚げされた鰹は、
網の中で鰹同士がぶつかりあって、苦しみ、、
外形も外傷を受けていますが、
精神的(?)にもストレスを受けており、
人間同様、そのストレスで魚体に乳酸がまわり、
結果、
すっぱい、酸味のある鰹節になるのだそうです。
◎1本釣りの鰹は、そのストレスを受けていないため、
形も整っているし、
酸味もない、
旨み成分のイノシン酸も損なわれていない、
だからおいしい鰹節というわけです。
やっぱり、原料の段階から、ちがうのですね。
釣り上げられた鰹は、船内で凍結され、
鰹節生産者に届けられます。
鰹節製造の最初の仕事は、解凍です。
解凍作業には、丁寧さが要求されます。
一晩かけてゆっくり解凍されます。
さらに、
ここから、
多くの手作業が積み重ねられるのです。
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◎鰹節の種類.
大きくわけて「荒節」と「枯本節」の
2種類があります。
荒節は、かび付けをしていないもの
(その荒節を削ったものが花かつおです)
枯本節は、荒節の表面を仕上げてから、
かび付けを3回施したものです。
干して乾かして箱に詰めてかび付けし、
また干してかびを取り、
という手作業を繰り返して製品に仕上げます。
◎枯本節の「だし」の旨みは、このかび付けの間に、
醸成されます。
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セミナー修了後、
わたしは、その場で、
枯本節の鰹節と枯本節の削り節を購入。
そして、会場をぬけ出し、
自転車に飛びのり、自宅のキッチンへ急ぎました。
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どんな香りなんだろう、
どんな味なんだろう、
のどごしは?
「花くらべ」の袋を開けてみました。
すっきりとした高い香り。
香りがすくっと、立っています。
冴えているといえばいいのかな。
薄さも、乾きぐあいも、ちがいます。
ふわっふわ。
さらっさら、
つかんだときにわかります。
これは楽しみです。
さすが、噂通りの削り節、
だしは、料理をする者にとっては、
料理のいのちを決めるもの。
まずは、香りで、うれしくなりました。
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大急ぎで2つの鍋を用意し、
水を入れ、
真昆布を加えて火にかけます。
実は、ありあわせの三つ葉と焼き麩。
昆布がゆらりの浮き上がってきたら沸騰直前。
昆布を取りだします。
さて、
左の鍋には築地の削り節。
右の鍋には本枯節の削りがつお「花くらべ」を投入。
なるほどーーーぉ。
タイコウさんのは、薄いので,すぐに浸透し、
鍋の中に、旨みを抽出しきっているようです。
吸物の味も香りも、色も
濁りがなく冴えています。
塩で味をきめて、薄口しょうゆで香りを添えます。
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すごくおいしい。
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価格は、安くはありません。
原料をはじめ、品質が違うのです。
価格に見合った品質、そう思います。
手ぬきをしない手作業、
いいものを、という姿勢を守るには,仕方のないことなのです。
伝えたいことたくさん。
続きはまたそのうち。
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タイコウのさんの鰹節のHP。
TEL=03-3533-4834
FAX=03-3533-4622
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