大学生の植益が授業があるので、朝練習しましょうと昨夜連絡があった。
しかし朝起きると雨。
そこで雨降ってるぞと連絡入れると、小雨なのでやりましょうとやる気満々。(1月末に大学のレースがあるらしい)
俺的には今日は辞めようかと思う気持ちで一杯だったのに、気持ちを入れ替え付き合う事にした。
バンクは雨で濡れてるが風はほとんど無く寒くもない、でもバンクが濡れると滑りそうでビビってスタート。
アップを始めると何となく脚は重く心拍も今一つ上がらない、それに昨夜からギックリ腰になる兆候がありやばい。
2回目の周回で心拍も安定してきたが、何時もよりは重い感じ、でも少しずつ足も動き出し、腰もましになった。
3日目の周回で何とか動きだした感じがあり、ラストの周回に速度を上げると青年がまくりの体制に入ってきた。
バック側で並んできたから合わせると、そのままゴールまで逃げ切った。(初めて合わせられた)
ここで粘れたと言う事は、これからの練習に非常にいい感じで進められる。
植益青年は、週末鈴鹿で行われたイベントに参加して成長したと実感したらしい、45kmで走る集団でも楽に走れ練習の成果が出てますと言う。
と、言う事は俺もそれなりに走れるようになっているはず。
いや待てよ、ここで勘違いをしてはダメだ。
走れ無い選手が冬の間に、走れるようになり今年は調子がいいと発言するのを選手時代に多く見ていた。
今の俺、青年達とそれなりに走れるが、がそこまで強くは無いはず、強度が上がり、速度が増せば、今の力だと話にならないことぐらいわかる。
まだ本格的な練習には入っていない、基礎的能力はついてきているのは確かだが、後数か月はかかるだろう。
その為には一流の速度を持つ森口の力をうまく使う必要がある。
練習を終えた植益は爺ちゃんに乗せられ学校に向かった。