俺を支えた男

メカニック斉藤健吾(キャンゴ)

俺の片腕となって一緒に戦ってきた男、礼儀正しき昔の男はもし戦国の世だったら俺ら最高に似合ってたぞ。
レースには縁起のいい組み合わせがある、俺は数人の最高のスタッフに囲まれて仕事をして来た、その内一番一緒に戦った男がキャンゴだ。
俺は健吾と幾つもの名勝負を４つの目で見て、２っの無線機をあやっってきた、その瞬間、瞬間の判断力、難しい難題もチームカーの中で俺の要求に答えてきた。
当然メカが本職だが何でも出来る、最高に信頼できる男よ又機会があればチームを組もうぜ。

契約を終え自由の身になった。

3月31日をもって自転車競技連盟との契約を終えた。
これにより俺はあえて自由の身になったのだが、、、、、、、、、
心残りなのはＵ２３の最強チームを世界に送り出してやれなかった事、ジュ二アの選手強化を築き上げようと考えたのが志半ばで終わったことだ。女子も同じく。
しかしアジアツアーで勝負に出て、帯同したすべての選手が俺の戦いかい方を忠実に守り、すべての選手を入賞させた。
こうして勝利に導けた事を俺は感謝する、一緒に戦った大和魂を持つ少年達、伊藤、内間、越海、吉田、野口、平塚、窪木よ最高の戦いを有難う。
アジアを舞台に最初はこのチームで大丈夫と言われ、最後は最強のＵ２３チームと海外からの評価を受け、元世界チャンピオンにはお前の戦い方が好きだと言わしめた。

だが２年間で俺が学び、この目で見た、感じた日本のレベルは各国から確実に取り残されていることだった。
そして判った事は俺だけの力ではどうにもならないし、日本の自転車界は変わることが出来ないだろうと言うことだ。
今回、これで俺はＵ２３チームの選手やジュ二アの選手の前から姿を消すわけではない、何時でも何処でも俺は現れるぞ、現在海外からのオファーもあるが俺は日本に残るだろう。
大体俺自身がナショナルチームの小さなスポンサーだったのだから何も代わりが無いぞ安心しろよ、これからも練習のメニューや合宿には協力はしていくつもりだから遠慮無く、ただし日本に居る時のみ。
その前に痛んだ体を直す事が俺には先決で、肩の荷が下りた俺は着実に力をつけていくからな。
不屈の精神と闘志を忘れるなよ若き選手達よ。

自転車つて気分が悪くなる？

自転車に乗ると尻が痛くなる。
自転車に乗ると気分が悪くなる。
自転車に乗ると腰が痛くなる。
ローラーに乗るときつくてペダルが回らない。
追い込めないからビールは美味くない。
こんな状態が続いているがそろそろ尻の皮も厚くなり始めてきた。
３月は何と１０００ｋｍほど自転車に乗ったし、そろそろマッスルメモリーでも呼び起こすか。
自転車がキツイのは速く走ろうとするからだ、順序を完全に無視した俺は毎日ヨダレ、鼻水、塩にまみれた汗を流している。
汗がしょっぱくて目が痛い、血液検査のコレステロールもすべて流しきってやる。

メタボからの逃避行

扉をあけたら１３ｋｇもダイエットした親方がいた。
一瞬目を疑った、何で、病気、そんな心配は要らなかった、ただダイエット、それも簡単にやり遂げたらしい。
俺もメタボで突き出した腹は少し減った。それでもまだまだ太いが昨年の暮れからだと７ｋｇほど軽い、動きは少し軽快になったように思うが全然そうでもない、筋力が低下しているからだ。それに骨と筋が固まっている、前屈など５ｃｍぐらいしか曲がらないただの親父に成り下がった。
このままだと過労死か病院送りか？
そこでもぎ取られた手足を復活させるべく親方の元に出向き、制的に一気に骨盤の歪みを直した。激痛とともに昔の体が闇の中から蘇ってくる。
俺は光より影が好きだ、次第に動き出す体、内臓に溜まったであろう脂肪を搾り取る、錆付いた心臓も鼓動が聞こえてくるぞ、でも相変わらず腰は痛い、一体何処まで痛んでいるのだろうか？
でも確実に体が動き始めている。
心を入れ替える為に散髪、19年ほど前に行ったことがある散髪屋に突入、椅子に座ると何と店主が覚えていてくれた、当時から太りましたね、そう１０ｋｇ違うから見れば当然違いがわかるだろ、でも今から１０ｋｇは不可能。
不可能の理由はビールと豆、運動すれば何故かアルコールの量が増える、ただのあアル中か？
この所運動してなかったから酒の量が極端に減っていたのに残念。

ミスター

ミスターから元気よく電話があった。
ミスターよ、六ヶ所村より桃太郎は暖かいだろ、でも原子力発電の事は忘れるな。
困ったことがあったら俺の秘密の電話番号に電話してこい、
力になれる事もあるだろうしな、会うのを楽しみにしている。

電話

昨夜和田身から久しぶりの電話、元気でやっているらしい。
そして今日はトーマスの優勝、ロードが終わり電話をかけてきた時、お前の走りはそんなもんじゃ無いだろ、トラックでお前の走りを見せてやれ、攻撃、攻撃、攻撃だ。そしてポイント逃げ切り優勝
大排気量のトーマスが活躍するのは数年後だ、楽しみにしてるぜ。
トーマスよ、４月に入ったら練習するぞ、連絡するからな。
そして北に住んでいるのにみなみ。
なんと３種目優勝、レースも終わりわざわざ電話してきてくれた、タイミングが合えば明日福岡空港で会おう。

飲んだぜ

くそ寒いのに生ビール飲みまくった。
九州男児同士熱く語らいあい大ジョッキ7杯。
これ以上飲むと明日があるからとりあえず解散。
そして家に帰る途中、俺の右腕の九州男児に電話、25日南方で会う約束。
そして家で飲みなおし。
明日までの仕事そのまま放置、明日は忙しくなりそう。
その間、電話なりっぱなし、イタリアからの電話酔っ払って訳解らず。
一度話した事、酔っていても忘れんばい。
九州男児を熊本か、博多に集合させろ。
俺は男たいと言う奴だけな、その他は入らんから。

打ちのめされた

腰痛が深刻だが自転車には乗った。
そして打ちのめされた。
引っ張り出した測定のデーターを元に現在の体力を見る。
情けない体力の衰え、そして測定中に気分が悪くなり測定不能。
何処まで戻せるかチャレンジだ。

トーマス元気

選抜大会で逃げを何度も試みたが決まらず14位でしたとわざわざ電話をしてきてくれた。
お前の本領を発揮する所は何処だ？シーズンは始まったばかりだ。
ゴール勝負が弱ければ振り切れトーマス、イタリアでのお前の走りは本物だ。
何度捕まっても逃げて勝負するのだ。
戻ってきたら練習するぞ。

平成生まれ

平成生まれの昭和の男、野口正則。
強烈なレース展開で2008年ジュニアアジアチャンピオンの輝いた。
この時の事は一生忘れる事は無いだろう。
2009年ＵＡＥで初戦リタイヤ、次の日に5位入賞、そして今回の台湾でも苦戦をしたが最終日に優勝争いを演じ、結果的にはラスト６００ｍで追いつかれ8位だったがプロを相手に良く戦った。
最後まであきらめない男野口の走りに俺の仲間は驚いていたぞ。
小さいが頑強な筋肉と精神、礼儀を重んじる日本の心、そして優しいが時折見せる獲物も狙う目と発言、実行力。
まさに武士。
俺は昭和生まれの戦国育ち。
よく何時の時代に生まれたんだ言われる事がある、このような男の集団を集めると面白い事が出来そうな気がする。
野口よ目先にとらわれるな、目指すは頂点、世界を見据え鹿屋の先輩達と戦え。