なんとなく時間が止まってる俺。
頼られても体は一つ、俺に出来る事と出来ないこともある。
電話で重要な話をされても整理がつかないというか、状況や現状が読めない。
ましてやコンセプトもビジョンも見えていない。
俺に何をしてくれと言うんだろうか?
もし生きていれば萩原と与那嶺の対決が見られたに違いないし、ここ数年のチャンピオンの行方は変わっていただろう。
その山島(宇田)の残した記録は皆んなが想像する以上に速く、萩原の今の力をもってしても勝てないだろう。
特に昨年台湾のタロッコ渓谷で与那嶺が快走した記録は速い、しかもそのタイムより10分以上速く山島は登っている、それも単独走でのタイムだ。
この時は萩原も登っているがまったく相手になっていない。
その強い走りを萩原は受け継ぎ、病気の山島は萩原に託した。
死、直前に俺に書いた手紙を思い出すたびに回想する。
今回萩原の優勝の半分は山島(宇田)の物。