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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

コロナ禍 格差と貧困を増幅 巨大資本管理の重要性浮き彫り

2020-06-17 12:58:19 | 新型コロナウイルス
コロナ禍 格差と貧困を増幅 巨大資本管理の重要性浮き彫り
新型コロナウイルス感染拡大の経済への影響が長期化する様相を呈しています。米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)が、事実上のゼロ金利政策が少なくとも2022年末までは続くとのシナリオを示しました。

 11日の米株式市場が急落した。背景にあるのは、新型コロナウイルスの感染「第2波」への警戒感といわれている。



テレビ会議形式で連邦公開市場委員会(FOMC)に参加する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長(ツイッターより)

深刻な雇用問題
 FRBのパウエル議長は、「2000万人近くの雇用がうしなわれた」「多くの人々が仕事を見つけるには、時間がかかる」とし、雇用問題の深刻さを強調していた。
 議長が「失業者の増加は、特に低賃金労働者、女性、それに、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系で多い」と指摘した。注目すべきだね。
 コロナ危機は、アメリカ社会のひずみを浮き彫りにしている。議長は、白人警官による黒人殺害事件についても言及し、「私は、この悲劇的事件が、米国における人種的不正義の痛みに光を再び当てたことを認識したい」と発言した。
 資本主義大国アメリカの貧困と分断、そして亀裂をコロナ危機が増幅しているわけだね。
 国際機関はこの間、椙次いで世界経済の見通しを明らかにした。改めて、コロナ危機の深刻さが示されている。
 世界銀行は8日、今年の世界経済は、5・2%減になると予測。各国・地域の国内総生産(GDP)については、米国は6・1%減、ユーロ圏は9・1%減、日本は6・1%減だ。一方、新興・途上国経済はマイナス2・5%で、1960年以降で最悪の成長率を予想した。
 経済協力開発機構(OECD)も10日に見通しを発表し、2020年は6・0%減になるとした。年内に感染第2波が起きた場合は7・6%減と、一段の縮小を予測している。
 コロナ危機で深刻な打撃を受けるのは新興国・途上国だ。
 脆弱(ぜいじゃく)な保健制度しか持たない国、観光や国外からの送金への依存度が高い国、一次産品輸出に依存している国などは、主要国の経済の落ち込みの影響を激しく受ける。
 多国籍企業のグローバル・サプライチェーンに深く組み込まれている場合には、新興国・途上国の労働者を直撃する。

経済かく乱要因
 新興国・途上国では、かつてないほどに債務が増大し、原油をはじめとした一次産品価格が下落している。さらに、資本の急速な流出により、通貨が下落するなど多重苦に見舞われている。
 国連貿易開発会議(UNCTAD)は、2・5兆ドル(約270兆円)の支援策が必要と提言しているよ。
 UNCTADは3月の報告書の中で、「資本コントロール」の必要性を強調している。途上国通貨と資産価格の下落を抑えるため「必要とされる場合には、資本流出の増大を抑制するための対策を取る」と強調した。
 重要な指摘だ。巨大資本の運動こそが経済をかく乱する要因だ、ということを改めて示している。
 コロナ危機が新自由主義の横行を反転させ、巨大資本の管理の必要性を浮上させたことに、時代の巨大な変化を感じるよ。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年6月16日付掲載


コロナ危機のもと、資本主義大国アメリカでも、低所得者、女性、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系で失業者が増えている。
新興・途上国では、マイナス成長、債務の増大が深刻だ。
国際的な支援策が必要だと。

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