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日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

ソフィ・カル

2005-01-06 07:38:21 | Weblog
筑後川の土手の話などさっき必死で書いていたら
一瞬で消えてしまった。なぜだ???

ところでソフィ・カルの展覧会に去年行って以来
彼女のことが好きになり、特に『盲人たち』という作品群が
気に入っていてそれを探しているのだが、どうも
見つからない。単行本化されていないのかな。

その作品はこんな感じだ。
ソフィ・カルが盲人に、「あなたにとって一番
美しいと思うものを教えてください」とたずね、
出された言葉をどんどん写真に撮って、
発言者のポートレートとその言葉と一緒に展示するのだ。

例えば、ある盲人は「ウェールズの山」と言う。
そうするとソフィ・カルは本当にウェールズの山の
写真を展示するのだ。その盲人は一度もその目で
ウェールズの山なんて見たことないはずなのに。
ある人は「お母さんの髪の毛」と言う。
あす人は「自分の質素な部屋」と答える。
そういう写真を見ているうちに、美しいって、美しく見える、
ことではないのだな、と漠然と考えずにはいられなくなる。

最後の盲人はこう言う。「美しいなんて、考え、
僕はもうすっかり生活から葬りさってしまったよ。
自分には関係ないからね」なんて。

ちょっと異邦人になりにゆく

2005-01-02 01:52:56 | Weblog
福岡の実家にまだいる自分。年が明けてしまった。

新年に聞く定番ソングとしては、僕らの世代なら
ユーミンのA HAPPY NEW YEARなんてあげる人が
多いかもしれないが、僕は種ともこの初期の傑作アルバム
「OHAYO」に入っている『謹賀新年』を挙げたい。

寒空にクルクル舞う凧揚げの色たちが
吸い込まれそうで切なく見上げてた僕・・・

とかそんな歌詞なんだが、すごく種さんらしくていい!
思わず実家の近所の筑後川土手にて新春の空を眺めつつ
口ずさんでしまう。

ちなみに最近、これも種さんの初期の傑作著作
『ちょっと異邦人になりにゆく』をアマゾンで
入手した。これもなかなかいい。種さんがデビュー当時
ソフィアの音楽祭に参加するため、ロンドンやブルガリア
を旅行したときの印象が綴られているのだが、
浮遊感があって、種さんの独自の言語が散りばめられてあって
種ワールド全開なのだ。

正月も過ぎていく。もうすぐ帰国(海外のほう)の準備しなくては。
種さん流に言えば、また「異邦人になりにゆく」ということか。