く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<郡上おどり> 城下町に響く川のせせらぎとお囃子とゲタの音

2015年08月12日 | 祭り

【あす13日から4日間〝徹夜おどり〟】

 奥美濃の城下町、郡上八幡(岐阜県郡上市八幡町)で繰り広げられる夏の風物詩「郡上おどり」。日本一のロングラン盆踊りも、お盆の13~16日の4日間の〝徹夜おどり〟で佳境を迎える。川のせせらぎに加え、お囃子に合わせ浴衣姿でゲタを打ち鳴らしながら軽快に踊る人たち。郡上おどりは日本の夏の風情をたっぷり味わわせてくれる。

 郡上おどりは江戸時代に城主が武士や町民の融和を図るため奨励したのが始まり。今では7月11日の「おどり発祥祭」から9月5日の「おどり納め」まで32夜にわたって踊り会場を移しながら行われる。時間は通常午後8時から10時半または11時だが、徹夜おどりの4日間だけは未明の午後4~5時まで続く。これまで徹夜おどりに合わせて数回訪ねたが、今年は「今町秋葉祭」の9日夜に訪ねた。火防の神様として祀られている「秋葉さま」の例祭に合わせて踊られる。

 

 郡上おどりには10種類の踊りがある。最も有名なのは「郡上のナァー八幡出てゆく時は~」の歌詞で始まる『かわさき』。この日もまずこの踊りから始まった。次いで『三百』、そして馬が飛び跳ねる様を表すリズミカルな『春駒』。ゲタの響きがなんとも心地いい。踊りの輪はお囃子の屋形を中心に二重三重となって長い通りを埋め尽くした。郡上おどりは〝見るおどり〟ではなく〝踊るおどり〟といわれる。誰でも気軽に参加できるのが売り物だ。

 

 踊りが上手な人には「郡上おどり保存会」から免許状が与えられる。この日の審査対象は『猫の子』という踊り。午後10時近くになって屋形に「審査を只今から始めます」という案内が掲げられた(写真㊨)。踊りが始まると保存会の会員が輪の中から踊り手の手元足元を真剣な表情で観察、うまいと判断した人に「免許皆伝」と書かれた木札を渡していた。木札をもらった人は保存会事務所に持参して免許状と交換してもらう。踊りの締めくくりは恒例の『まつさか』。踊りは約2時間半、途切れることもなく続いた。

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