く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<奈良・猿沢池> 「アンビリバボー」 亀が鳩を水中に引きずり込んで食べた!

2012年08月12日 | アンビリバボー

【市民・観光客憩いの場の眼前で残酷な生存競争!】

 猿沢池といえば奈良観光の名所の一つ。興福寺の五重塔や水辺の柳が水面に映えて情緒たっぷり。市民の憩いの場にもなっている。春にはコイやフナを放つ興福寺の「放生会」(ほうじょうえ)、中秋の名月には優雅な「采女祭」(うねめまつり)も行われる大切な場所だ。そんな長閑な中で11日、信じられない光景が繰り広げられた。亀が水を飲んでいた鳩を水中に引きずり込み溺れさせたうえ、寄ってたかって羽をむしり食べてしまったのだ。1羽が犠牲になった直後、別の1羽も危ないところだったが、必死の抵抗でどうにか助かった。

 その残酷な光景が繰り広げられたのは11日の午後4時すぎ。木のベンチに座って甲羅干しする亀を見ていたところ、飛んできた鳩が水面に足を少し入れて水を飲み始めた。その直後、鳩が羽をバタバタさせ、そのうち水没。しばらくして左右の羽を上に広げ逆立ちの格好で浮かんできた。全く動かなかった。その間30秒余り。突然の出来事だった。〝犯人〟は亀に違いない! そう思って見ていると、亀が何匹も集まってその鳩をつつき始めた。見る見るうちに鳩の羽根が何枚も水面に浮かぶ。

 周りのベンチには数人の男女がいたが、話に夢中でその出来事に気づいた人は他にいないようだった。通りすがりの男女が「亀が何か食べているね」と言ったので、顛末を教えてあげると、その女性は「えっ!」と言ったまま絶句。それもそうだろう。そんな残酷物語が真っ昼間に眼前で繰り広げられるなど誰も想像できないに違いない。私自身、これまで何度も猿沢池に来ているが、こんな光景を目撃したのはこれが初めてだった。

 

 

 しかもそれだけで終わらなかった。しばらくして別の鳩が同じように犠牲になりかかったのだ。水中に引きずり込まれ、羽をバタバタさせもがき続ける。もうだめか。そう思った瞬間、いつも亀が甲羅干ししている浮島に上がってきた。だが、びしょぬれで呆然としたままで身動きができない(上の写真㊨)。その鳩のそばに別の鳩が飛んできて上にのしかかった。犠牲になりかけたこの鳩はメスだったらしい。その後、ゆっくり歩いたが、亀に足をかまれて怪我をしたのか、ヨタヨタしてうまく歩くことができなかった。

 猿沢池では亀が増え続けているという。十数年前の改修工事の際の調査では、日本固有のイシガメやクサガメをはじめアカミミガメ、スッポン、カミツキガメなど9種類が確認された。その中でもペットの「ミドリガメ」として輸入されてきたアカミミガメが急増しているという。大きくなってペットとして飼えないからという理由で、猿沢池に捨てる人が絶えないそうだ。

コメント (2)
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