KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC.登山部 2018.09.19 『土佐矢筈山』

2018年09月20日 | 四国の山
暑い暑い夏も過ぎ少しづつ朝夕が過ごしやすくなってきました。

これからしばらくの間が山歩きにはもっとも気持ちのいい季節です。

今日のWOC登山部は未踏の山、『土佐矢筈山』に登りました。

地形図では『矢筈山』となっていますが、徳島の『矢筈山』と区別するため『土佐矢筈山』と

言われています。また別名『笹矢筈』とも呼ばれている山です。

私は05・07・16年に歩いていますが、笹原を歩きたいと思い立った時に

一番に選択肢に入り歩いている山です。


丸亀の集合場所へ向かう前に恒例のお嬢様のお迎えです。

いつもの場所で待っていると、普段は待ち合わせ時間の少し前に姿が見えるのですが、

お嬢様が来られません。

国道の反対側にある自宅前から国道の下をくぐるトンネルを覗いてみても姿が見えません。

『あやつ!自宅まで迎えに来いと言う事か (; ・`д・´) 』と少し憤慨して

国道に飛び出しUターンして自宅の前まで走ると、ここでも姿が見えません!

視線を国道の方へ移すと、トンネルの中にお嬢様の姿が。

執事  : 『何しょん!』

お嬢様 : 『え~だって時間が来ても家の前に来んから、
  
       駐車場へ行ったらおらんけん戻って来ようとしてた』

執事  : 『誰も家の前まで迎えに行くなんて言うとらんやんか!集合時間に遅れるやんか!』

お嬢様 : 『だって家の前で待ってたのに来んのが悪いやんか!』

執事  : 『何んやと~ (; ・`д・´) 』

毎度の朝一番のひと悶着の後、少し遅れて集合場所に到着しました。



丸亀で集合した後、『たからだの里さいた』で最後のOさんをピックアップ。猪鼻峠を越えて

32号線を走り、『豊永』からさらに439号線を通って、登山口の『京柱峠』

に着いたのが9時30分を大きく過ぎていました。




2年前に来た時には山から下りて来て一息入れた峠の茶屋は閉まっていました。

少し前に杉さんが来た時も閉まっていたようで、

茶屋のおじいさんの姿が見られなかったのが残念です。

茶屋の建屋の横からは南に『梶ケ森』へと続く山並みが見渡せます。

峠の北側には三角の『天狗塚』と笹原の『牛の背』が!










少し遅めの10時前に峠をスタート。林道を少し歩いた後登山道へと入って行きます。

しばらく杉林の中を歩くと茅原にでました。いつも少し道を見失う場所ですが、

茅原を迂回するテープがあり今日は難なくクリアー。REIKOさんのレポートにあった

『くの字岩』を過ぎると薄暗い杉林の中の急登が始まります。




今日もIRIBITOさんが最後尾でお嬢様と一緒に歩いてきてくれています。

お嬢様から授かった名誉ある『執事』のお役目を、IRIBITOさんに

お譲りしようかと考えているのですが、果たして引き受けてくれるか?疑問です。







『くの字岩』からは急登と緩坂を何度か繰り返して行きます。

その都度先頭が代わりながら、それぞれのペースで登って行きます。




途中の緩坂で間の開いたお嬢様を待っていると、後ろから来たお嬢様が

メンバーの間をすり抜け一言もしゃべらず、黙々と先頭を歩き始めました。

皆さんから『お~!やる気満々やんか!』の声が上がります。




最後の急登の途中で『尾根に出るまであとどれくらいかな?』とメンバーから聞かれた山さんが、

YAMAPのコースタイムを見ながら『1時間くらいかな?』と答えると、

それを聞いた途端にお嬢様の足がピタリと止まりました。

『やる気満々』から一気にテンションダウンして『え~まだ1時間もかかるん! (;´Д`) 』と

先頭を歩き始めて100歩も歩かないうちに、先頭から後ろに下がって行きました。




急登を登りきると杉林が終わり、『原生林経由』と書かれた案内板のある分岐です。

ここから右に折れて行くと、先ほどまでと打って変わった自然林の雰囲気のいい森が始まります。

ブナの木や倒木に貼りついた苔。この森を紅葉の彩の中を是非また歩いてみたいと思いました。

















原生林をを過ぎると分岐の合流地点の『小檜曽山モミ千本』と書かれた案内板に着きました。




ここから先は案内板の通りモミの木の林が始まります。その密集したモミの木の中を歩きながら、

『千本も誰が数えたのかな~』などと思っていると、後ろではお嬢様が『モミ千本』の案内板の前で、

お嬢様  :  『IRIBITOさん、モミ十本やって!』

そう言いながら大岩の周りにあるモミの木を『1・2・3・・・・10』と数え、『ほんまや10本あるわ!』と。

いえいえお嬢様10本位のモミの木では、わざわざ案内板には書きません。『千本でございますよ!』








モミの木の林を過ぎると、尾根の手前の笹原に飛び出しました。先ほどまでの薄暗い林の中から、

雲は多いものの明るい空が広がっています。







小さい箱庭のような笹原を抜けると『小檜曽山』への分岐の稜線です。

ここでしばらく後続を待つことにしたのですが、笹原越しに吹き上げてくる風は

最初は涼しく感じていたのに、次第に肌寒く感じるようになりました。

全員が揃った後、今日は少し時間が遅くなってきたので『小檜曽山』には寄らずに、

このまま『矢筈山』へ歩いて行くことにしました。







さあここからが今日のメインの笹原稜線歩きの始まりです!




途中の小ピークの紛らわしい『小檜曽山』の案内板の前を通ります。




ここを過ぎるとまた一段と雄大な笹原が広がってきます。

幸い日差しも強くなく笹原を渡ってくる風に吹かれながら、ここからの道は何度歩いても最高です!













この笹原は背も低く、この夏何度も苦労した深い笹原歩きとは全く違った

ルンルン、ピクニックのような感じで、足元の笹の中にあちらこちらに咲くリンドウを

コアラさんが度々立ち止まっては写真に収めています。










『小檜曽山』から続く稜線を一旦下ります。

ここからは目の前に『矢筈山』の山頂が待ち構えています。










最後尾のIRIBITOさんとお嬢様もまだまだ元気そうです。






山頂手前の鞍部からは笹原から一旦背の低い樹林帯の中へと入って行きます。

足元には先ほどまでのリンドウに代わってアザミが目につき、

樹林帯を抜けると北斜面には白骨林が笹の斜面に広がっています。










先ほどの稜線の肩越しから見た山頂手前の斜面は急登に見えたのですが、

意外と楽に登って行けます。白骨林を横目に見ながら進むと山頂まではあとわずかです。










今日の一番乗りの山さんの待つ山頂に着きました。先週の伊予富士の山頂手前の急登に比べると

今日はほとんど息も切れることなく到着。

北東には天狗塚から三嶺そして剣山へと続く山々。

そして目の前には『綱付森』の巨体が横たわっています。














目の前に広がる峰々をおかずにゆっくりと昼食をとります。IRIBITOさんは缶詰のカレー。

私とお嬢様は温かいラーメンを頂きました。




暑くもなく寒くもなく丁度いい気温で、いつも以上に山頂でのんびりとします。












先ほどまでの空腹を満たした後は折り返して『京柱峠』へ戻ります。

空はだんだんと薄曇りになってきました。南側の斜面からはガスも登ってき始めました。







復路の笹原歩きも皆さんいいペースで歩いています。

雲が広がり日差しを遮ってくれているので暑くもなく快適です。







『小檜曾山』分岐の手前では右にピンクのテープが付けられています。少し踏み込んでみると

踏み跡が薄いので直ぐに元の正規の道に戻り、分岐手前の小庭の笹原へ。

すると後ろから来るお嬢様とIRIBITOさんがやはり同じように右に踏み込んだのか

お嬢様    :  『え~!こんな道通った?』

返事するのを少し面倒くさがり

IRIBITOさん :  『通ったわ~!』

お嬢様    :  『え~ほんと~!』

と言いながら、やはり踏み跡が怪しくなり元の分岐の道へと戻って来ました。

これだけはっきりとした登山道があるのに、自分が歩いたからとテープを付けるなんて

本当に迷惑な話です。




楽しい楽しい笹原歩きを終えると樹林帯の中へと下って行きます。

直ぐにモミの木が目につき始め、後ろから来るお嬢様に

執事  :  『ほら!モミ十本!』

お嬢様 :  『あの案内板の字が汚いから、下の十しか見えんかったん! (; ・`д・´) 』

決して自分の間違いを認めようとはしないお嬢様。もっと素直にならないと・・・・と執事。


案内板の分岐からは今度は右に往路とは違う道を歩きます。

以前はもっと踏み跡がはっきりしていたように

思ったのですが、意外とわかりずらい道でテープを頼りに下って行きます。




こちらも道もブナの林の中に、苔で覆いつくされた倒木が点在しています。

少し色づき始めた葉も見られます。







気味が悪いほどの大きなキノコもあちらこちらに・・・・!







分岐の合流点からは最後の急坂が待ち構えています。

滑らないように歩く速度もゆっくりになってきました。




あっ!これはたまたま前足が上がっただけで、けっしてお嬢様を

蹴落とそうとしているわけではありません!




すぐ前を歩くお嬢様のザックを後ろから押して脅かすと

『キャー!』とかわいい悲鳴。

その前を歩くコアラさんに

執事    :  『コアラさん、お嬢様が転がって行ったら受け止めますか?』

コアラさん :  『20代以下なら受け止めるけど、避けます!』

それを聞いたお嬢様が振り返って私を睨んできます。続けて、

執事    :  『コアラさん、奥さんが転がってきたら受け止めます?』と聞くと

コアラさん :  『当然、しっかり受け止めます』

と、このブログを奥さんも読んでいるのか、優等生の答えが返ってきました。


しばらくすると先週のOさんとコアラさんの会話が話題になり、

Oさんがコアラさんの奥様を凄く褒めるのですが、逆にそれがコアラさんをくさすことになり、

そのあとのフォローの一言一言がどんどんと墓穴を掘っていきます。

今日もOさんとコアラさんのやり取りが笑わせてくれ、

薄暗い杉林の中にメンバーの笑い声が響いています。







林の中には大小さまざまなキノコが顔を出しています。











急坂も何とか全員足を滑らせることもなく、無事に京柱峠に着きました。

キツイ靴紐を解き窮屈だった足を開放し、茶屋の横のベンチに腰かけ

今日もIRIBITOさんの美味しいコーヒーを頂くと、ホッとして先ほどまでの体の緊張も

ゆっくりとほぐれていきました。







丸亀を出た時には怪しげな曇り空だったのが、時間が経つにつれ青空が広がり

また久しぶりに快適な笹原歩きができた、秋の日の楽しい一日となりました。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kazashi)
2018-09-23 12:35:16
え〜ちゃん、こんにちは!

京柱峠からは帰りに祖谷へ降りました!
距離は長いみたいですが、車中でお喋りしながらなので時間の差はあまり感じませんでしたよ!
返信する
Unknown (え~ちゃん)
2018-09-22 11:06:00
最近PCの調子が悪いのか?このブログを開く時に上手く開けません(*_*)・・応答していません?とかセッションが・・終了・・など・・変ですね~!
前回の西行法師の道も上手く開けずコメントせずでした!
今回は時間をかけて・・・何とか?
でも毎週行先を考えていますね~ご苦労様です!
今回の土佐矢筈山へ京柱峠へ行くルートが豊永~R-439経由ですが・・私は東祖谷経由で行きます~近いのはどちらかな?
でえも皆さんお元気に歩かれていますね~楽しさが伝わって来ますよ~(^^)/
返信する

コメントを投稿