かるさんのgooブログ <北国たより>

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北海道のコンブ――その生産と消費・・②

2004-01-28 00:39:00 | インポート
タイトルが固くなっていますがご勘弁ください。

ここからが今日の本題です。相変わらず新聞のネタからですが。
1月24日の「北海道新聞・夕刊」三面にこんな記事が載っていました。

『生産日本一なのに・・コンブ消費ワースト3・・北海道』

と言った見出しです。例によって少し記事の内容を拾ってみます。

――全国のコンブ生産で9割以上のシェアを誇る道内のコンブ消費が、02年は全国10地域のうち8位で、札幌市は47都道府県所在地の中で最下位。

総務省の02年の家計調査年報によれば

※ 道内の一世帯当たりのコンブ年間購入量は416グラムで、全国10地域別の8位

※ 同じく年間消費金額は1071円と最下位

と、この傾向がほぼ毎年続いている。

上位の常連は、北陸、東北、近畿、沖縄で、02年の東北の購入量は646グラム、最下位札幌の消費金額、購入量は1位の富山市の25%にすぎない。

道民はなぜコンブを食べないのか?

江戸時代、コンブを運んだ「北前船」が寄港した北陸の敦賀市や大阪では、早くから「昆布卸問屋」や「加工業者」が栄えた。北陸地方の「おぼろ昆布」大阪では「塩昆布や昆布佃煮」が有名。沖縄では刻んだ コンブと豚肉を一緒に炒める郷土料理「クープイリチー」がある。

と言ったところが記事の内容です。もう少し続きますのでお付き合いください。







北海道のコンブ――その生産と消費・・③

2004-01-28 00:30:00 | インポート
けっきょく言えることは、北海道は「蝦夷地」の昔から、収穫したものは全て「一次産品」としてのみ送り出す(お金にした)・・・ということです。
そこに付加価値をつけて「ちょっと高価な」製品にする、そんな知恵が働かなかったということです。

そんな工夫で頭を使う必要も無いほど、自然が豊かで、無尽蔵に「魚介藻類」が採れたということでしょう。
そんなことから、この手の産業は発展せずこんにちに至っているようです。

以下は余談です。

江戸時代、大阪を中心とした「綿」の作付け面積の増大と、それに伴う収量の飛躍的な増量は、「蝦夷地」の干しニシンが「金肥」としていかに役立ったか。
けっきょく、それまで衣料と言えば「麻材」が主流だった(冬は衣料として適さない)社会から、「木綿と綿」がふんだんに使える社会が到来し、近畿圏の経済的繁栄はもちろん、人口増により日本社会が多いに発展した原因にもなったのです。

先に書いた「おぼろ昆布」や「昆布の佃煮」など、各地の数々の「銘産品」の原料、中でも誰もがご存じの九州の「辛子明太子」の素材、たら子はほとんど北海道が供給してきたものです。(ちかごろは、たぶん北欧からの輸入品が大半でしょうが・・・)

北海道の原材料を使っての「全国制覇の銘産品」は数え挙げたらきりがありません。(例えば新潟の「〇島屋」の商品などがそれ)

ですが、以上のようないきさつから、北海道ではそれらの「見るべき銘産品」は育っておりません。

北海道へ観光でお見えになったみなさん、お土産としてなにか「魚介藻類」の加工品をお求めになリましたでしょうか?
多くの方々は「採れたままの姿」でお持ち帰りになりませんでしたか?―-カニ、コンブ、さかな、ホタテなどの貝類――などなど。

けっきょくコンブの消費が進まない北海道、北海道大学の先生がおっしゃるには「健康に良くておいしい、という視点から消費を増やして行く方法が・・・」程度のものです。

ごくごく身近にある「コンブ」に、道民一人々が関心を持つ以外にありません。自分の健康のためにも、ぜひそうあって欲しいものです。

――ここで道民を贔屓にして言えることは、先ほどの総務省の統計に引っかから無い「相互贈答品」があることを付け加えておきます。

浜の親戚が送ってきたので、おすそ分け・・・的なやり取りが結構あるのです。この手の消費量も馬鹿にはなりません・・・と思うのです――