kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

目の前にあるもの

2019-05-30 | 陸上競技

思うことを。

 

これまで「選手に恵まれている」と言われることがありました。ある程度力がある選手がチーム内にいてくれるというのは大きなことだったのだと思います。それは私自身の指導ではなく「本人の持っている力」による部分も大きかったのだと思います。勘違いしているつもりはありませんが。中学時代に実績がなかった選手がある程度県で活躍できるようになる。それは指導の方向性が保てていたからだと思っています。

 

この数年でスプリント系の指導に関しては一定水準に達したと思っています。これも分かってもらいにくいと思いますが。技術的な部分であったりスプリントに対するアプローチは自信が持てるようになっていました。それなりに力がある選手がいてくれれば技術的な改善をしていくことで結果につながる。それを数年間で実感していました。

 

が、そこに大きな落とし穴がったと思っています。ある一定水準の選手であれば「身体づくり」と「技術指導」で対応ができる。それなのにここ数年は「身体づくり」の部分が明らかに疎かになっていました。トレーニングの量が減っていたと思います。普通のチームからすれば「多い」と言われるのかもしれませんが。どこの水準を目指して「身体づくりをするのか」によって大きく変わってくると思います。前任校で本当に無名な選手がインターハイに進んだ理由。そこをいつの間にか忘れてしまっている。見逃してしまっている。

 

前任校で0からチームを作っていた時、「補強では県内のどこにも負けないようにする」というのがテーマでした。走力では勝てないかもしれない。しかし、補強の強さでどこよりも強いという自信があれば必ず結果に繋がっていくという考え。マイルでインターハイを狙っていた時には「中国地区で一番補強をするチーム」を目指していました。

 

もちろん、その負荷に耐えられるだけの「想いの強さ」があったから成しえたことです。単純に補強をするというだけではそこまでは届かないからです。競技力を上げるために何が何でもやる。苦しくても補強を乗り切る。そういう部分がありました。

 

同時に「スマートな練習」が増えていました。これまでいた選手が「量を走る」というのを嫌がっていました。以前の私であればそこまで選手の意見を聞かないようにしていた。どうしても「易きに流れる」というのがあるからです。走り込みといえるような練習はほとんど皆無。そのスタイルは「ある一定水準の競技力」の選手にはあっているのかもしれません。しかし、本当の意味で「普通の選手」には足りないと思います。ある程度量を追う中で分かってくることもある。それを避けていた。自分自身の甘さが顕著に出ていたのだと思います。

 

補強も足りない。練習量も足りない。その中で「柱となるもの」が持てなかったと思います。13秒7の選手が13秒02になった。確かに記録的には伸びています。しかし、「戦える水準」には達していない。100mなどは「才能種目」ではあると思います。練習をしなくても記録が伸びていく可能性がある。しかし、「普通の選手」であればそれは期待できない。13秒02で満足するのではなくこの水準を「12秒5」にもっていかなければ勝負にはならないのです。

 

それで本当に戦えるのか。人数が少ないから仕方ない。そんなことを自分の中で「逃げ道」にしていなかったか。本当に「仕方ない」のか。伸ばせる部分をきちんと伸ばせていないままここまで来たのではないか。そう感じました。

 

もちろん、選手の性格的なものもあります。意識的なものもあります。扱いが難しい選手もいる。こちらの考え方が伝わらない選手もいる。それも踏まえて「指導」だと思っています。私自身に「覚悟」が足りなかったのではないか。そうであればもう一度「原点に返る」という部分が必要なのではないか。

 

技術的な練習を一切しなくても「速い選手は速い」と思います。専門的な指導を受けられなくても速い。その現実を受け止めながら今から何をするのか。うちにしかできない練習スタイルがあるのではないか。それを見失っていないか。自分自身の指導の方針はどこへ向かっていたのか。本当に考えさせられる数日間でした。

 

弱いのは選手ではない。私自身だと思います。どれだけ悔やんでも時間は帰ってきません。そうであれば今の私に何ができるか。そこは大きな話だと思います。以前、mihoが中国大会の準決勝で敗退して「先生、ごめんなさい」と泣き崩れたことがありました。その時誓ったことがありました。「選手がこんな涙を流さないですむようする」ということ。今回、また同じような想いをさせてしまった。情けないですが変わらない事実です。

 

こちらも覚悟を決めたいと思います。このままでは何も生み出さない。強く思います。

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何を感じるか

2019-05-30 | 陸上競技

思うことを。

 

県総体を終えました。力が出し切れたか。それは分かりません。できる限りのことをやってきたつもりですが本当にできたかどうか。競技に集中できる環境を整えることができなかった事実。どれだけ話しても「こちらの想い」が伝わらない現実。それを言い訳にするわけにはいかない。分かっています。が、本当にやり切れない思いがありました。

 

2か月間書き続けている。ここには書けないようなこともたくさんありました。競技に集中できない環境がある。全員加入という部分の弊害。「自分のやっていることは正しい」という思い込み。私は常に自分のやっていることを疑っています。本当にこれでいいのか。間違っていないか。これを気にしながらやっていかなければ人間としての成長はない。

 

支部大会が終わってもう一度作り直そうという段階で大きな停滞を生みました。競技に集中すべき時期に全く違うことにエネルギーを使う。「これからやるぞ」というところで雰囲気っが一気に弛緩しました。それによりほぼ崩れかけていた部分が完全に崩壊。チーム内で「温度差」が明確になる。この部分を立て直すことができなかったのは大きな痛手だと思っています。

 

県総体の2日目が終わってから「弱い」という話をしました。「よくやった」と言ってい上げたい部分もあります。選手が力を出したことには間違いないのですから。しかし、どれだけ話をしても変わり切らない部分があったというのも事実。声を出して雰囲気を作る。それを2年生男子ができない。女子も気が付けば自分のことを中心にしてしまう。更に女子が指導しても全く変化が見られない1年生。こういう部分も含めて「弱い」という表現になります。ほかの人にも聞かれる状況だったので「批判」や「クレーム」が来る可能性はありますが。

 

最終日に話をしました。私が一番嫌いな言葉を使いながら。これも最近blogに書いています。「頑張る」というあいまいな言葉。これを使っている間は本物にはならないと思います。中途半端な表現なのです。過去の自分と比べて「やっている」という話ではない。本当に必要な努力ができるのか。「真面目」だといわれる選手が「自分は真面目だとは思わない」のと同様、「必死になっている者」は「自分が頑張っている」とは思わない。全力でやっていることが自分にとっては「当たり前」だから。自分はこんなに頑張っているのに結果が出ないという感覚は持ちません。

 

ありがちなのは「頑張ることを頑張る」という状況。自分たちはこんなに頑張っているのだからという雰囲気に酔う。そこからは何も生み出さない。やっているという事実に満足してしまった本来目指す部分を見失ってしまうからです。そのことも何度か口にしてきましたが私自身チームを変えるまでには至らなかった。

 

我慢する。これも練習の時にしっかりとやっておくべきだと思います。県選手権の前後に「疲れている」「足が重い」という言葉がチーム内にありました。そこまで追い込んでいなかったと思います。それでも「重い」という言葉が何度となく出てくる。それは本当にチームにとってプラスなのか。「今日は全然走れない」と公言する。それによりチーム全体の士気も下がる。中心になるべき選手がマイナスな発言をすることで周りも不安になる。そういう負のオーラが漂っている状況でどれだけ練習をしても質が上がるわけがないのです。それが分かっていたのか。

 

「重いから走れない」という考え方ではなく、「どうすれば走れるのか」を考えていくほうがチームにとっては間違いなくプラスです。感情的になったり不平不満を言い続ける選手がいれば間違いなくチームは進みません。そういう選手は自分自身の行動に気づかない。分からないのです。それが分かるようにならなければいけない。

 

感じ取らなければいけません。組織力。普通であれば組織は少しずつ積み上げていってよくなります。それが出来なかった。そこに問題はある。昨年、活躍していたいチームが一気に活躍できないというのはそこに至るまでに問題があったのだと思います。私自身のチーム作りの甘さが出ていたというのもあると思います。情けない限りですが。

 

組織の見直し。必要不可欠だと思います。指導に関してはまた別に考えていきたいと思っています。また書きます。

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最後まで足掻く

2019-05-30 | 陸上競技
断片的な内容になってしまっていますが。記録として残しておかなければいけないと思っています。
 
 
1日目に4継で9番目。他地区であれば予選さえ通過しない記録ですが今のうちのチームとしては最大限のことができたのかもしれないと思っています。世の中はそれほど甘くない。うちに残されたのは女子100mと200mのみ。戦えるレベルまでまだ達していないのは分かっていましたがそれでも最後の最後まで足掻いてみようと思っていました。
 
 
Saは春先に追い風参考で13秒02を出している。12秒8まで行けば可能性がある。Toも13秒2を出していましたから何とかならないかという部分。安定感はどちらもありません。この数ヶ月、Toは負荷をかけると動けなくなるというのが何度も何度も続きました。ここに関しては考えなければいけない部分だと思っています。
 
 
予選でSaが13秒02。公認記録としてはベストです。それでも着順で準決勝には進めず。前半の遅れが大きい。Toは前半良かったものの中盤から進まず。13秒25。今回はプラスのタイムが13秒10を切らないといけないという状況。かなり厳しかったと思います。予選で記録が出すぎました。
 
 
Saの準決勝。スタートは予選と比べてまずまず。それでも遅れていましたが。後半驚異的な追い上げを見せました。タイムは13秒02。全体的にタイムを落としていく中で予選と同じタイムというのは大きな事だとは思います。世の中は甘くない。これくらいのタイムでは決勝には残れませんでした。12秒98までが決勝進出。たらればの話にはなりますが、1組目は+1.8、2組目は+1.3。同じ条件だったら12秒台に入っていたかもしれません。負けは負け。認めなければいけない。
 
 
Saは中学時代のベストが13秒72でした。それが13秒02まできている。成長はあります。中学時代は予選通過さえしたことがないと思います。それでもここまでこれた事は評価できるのかなと感じています。しかし、結果的に9番目のタイムで決勝に進めない。やはり力が足りないのだと思います。
 
 
同時にToはうまく走れない。Saが走れていて自分が思い通りに走れないというのは精神的にもキツイと思います。中学時代や入学当初と比べるとかなり成長しています。ある程度我慢ができるようになっています。しかし、上述のように練習中ち動けなくなることが多々ありました。焦りからくるものだと思っています。何とかしてあげたいとこちらもあがきます。日程終了後、かなりの時間をかけて話をしました。面白くないと感じる部分が多いと思います。それでもやるしかない。ここで投げ出してしまう事は出来ない。19時過ぎまで話しました。こちらも自分をコントロールしながら。
 
 
最終日。Toには話に来るようにと伝えていましたが来ませんでした。ここがコントロールできるか。こちらも我慢しながら対応しなければいけないと思っています。200mは棄権してもいいと伝えてはいました。今の状態で走るのは難しいかなと感じていたので。しかし、見てみるとアップをしています。レースは思ったように走れない。28秒8。やはりレース後に動けなくなりました。こちらは落ち着かせる事しか出来ない。本人も苦しいと思います。どこかに解決の糸口があると信じています。
 
 
Saは前日のレースの流れからして200mにほんの少しながら可能性があるのではないかと感じていました。後半型です。きちんと維持できれば。200mのための練習は一切していません。最後までスピード維持ができるかどうかさえ危うい。それでもなんとかなるかもしれないという淡い期待。予選で26秒82でした。初めての26秒台。少しだけ可能性が。
 
 
準決勝は前半からスピードに乗れず。27秒23かかりました。1組目は向かい風が強かったためプラスの2番目でギリギリ決勝へ。ほんの少し、ほんの少しだけ繋がりました。決勝に向けて整体をしてもらって身体の準備をする。あとはやるしかないという感じです。
 
 
準決勝の反省を生かして前半から行けるところまでいく。そこだけを求めました。ある程度のところで競り合っていました。一番インレーンでした。隣のレーンの選手と競り合い。間違いなくここが6番目争い。完全に並んでいます。ほぼ同時にフィニッシュ。どちらが勝ったか分からない。何人かの先生方は「勝ったやろ?!」と言ってくれていました。が、結果は0.01秒差で7位。負けていました。これにより中国大会出場は果たせず。現実は甘くない。突きつけられました。
 
 
中学時代28秒台だったSaが26秒台を出す。決勝に残って中国大会争いをする。この事の意味は分かる人には分かってもらえると思います。これまで全くの無名。誰も知らないのではないかという選手がある程度の結果を出す。周りからの評価ではなく私自身この子達に対して評価しています。これまで勝てなかった選手に勝っているのですから。
 
 
負け惜しみに聞こえると思います。中国に行けなかった事実は変わらない。しかし、こういう部分で選手は間違いなく力を付けています。進んでいる。それを認めていく事で変わっていく。普通の選手がある程度戦えるようになってきているという事実。目立ってはいないですがここは大きな事だと思います。足搔けるだけ足掻いた。しかし、それでは届かなかった。これが現実。
 
 
受け止めていかなければいけないと思います。力が足りない。それでも0.01秒のところまできた。たった0.01秒ですが大きな大きな0.01秒でした。
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