kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

考える日々2

2019-01-19 | 陸上競技
どちらかというとこちらの方がタイトルに近い内容になるのではないかと。

練習について。ここに関しては本当に考えさせられます。正解がどこにあるのか分からないからです。練習を組み立てるために様々な文献を読み漁りました。筋肉に関してはミオシンとアクチンが云々という現場ではとても活かされない内容まで(笑)。それでも知識として知っておく必要がある。そう考えていました。

乳酸関係の本物にどれだけ購入したか。運動生理学的に考えてどうなのか。乳酸閾値であるLTは最大有酸素能力に比例する。有酸素能力を上げるためには毛細血管の拡充が必要になるためハイペースのジョグではなくゆっくりとしたLSDが効果的になる。ATP-CP系のエネルギー供給は筋肉内のクレアチン量に比例する。そうであれば筋肉量を増やす方がクレアチン量が増える。

理論上は間違いないのだと思います。研究室における実験においてそれは証明されている。研究論文は数限りなくある。大学時代からマニアックな部分に興味を持っていました。腸腰筋の話などは周りが理解していない時に調べていました。効果的な強化方法が確立されていなかったので先生に質問したら「階段上がったら鍛えられる」と一蹴されましたが(笑)。

指導を始めた時には「陸上競技は科学」という考えの中でやっていました。現場での指導経験がないので様々な専門誌を元にアレンジしながら。指導して2年間くらいは当時めちゃくちゃ流行っていた「40秒間走」もやっていました。一応科学的なデータとして示されていたので。300m1本全力で走っても乳酸の発生はそこまでではない。スピードレベルを落として徐々に乳酸を蓄積させていくことで乳酸生成量が多くなり筋肉に蓄積される乳酸量も増える。だから地味に負荷を増やしていって乳酸耐性を高めていく。

乳酸自体はエネルギー供給の副産物です。短時間で大きな力を発揮するためにクレアチンだけでは不足する。だから筋グリコーゲンを分解してアデノシン三リン酸を作り出す、その時に発生するのが乳酸。まーこの手のことを書き続けるときりがないのでやめます(笑)。とにかく乳酸が発生するのは運動を続けるためには必須。乳酸をたくさん発生させるということは大きなエネルギーを使い続けているという解釈ができるのだと思います。有酸素系で乳酸の分解もしますし。

乳酸が蓄積した状態で走り続けることで乳酸耐性が高まる。科学データからすればそうなのでしょう。しかし、ここで気になることがありました。実際のレースではそんなにのんびりした動きの中で乳酸が蓄積することはない。地味に乳酸が生成されるスピードレベルの練習を繰り返すことは本当に競技力に繋がるのか。もちろん偉い研究者が研究された内容なので私のような者が口を挟むレベルではないと思います。

現場で見ていて「これってどうなんだろう?」と強く感じました。200mくらいの距離から少しずつ伸ばしていってオールアウトするまで走る。200mを40秒で走るというのはほぼジョグ。そこから伸ばしていくことで少しずつ乳酸を蓄積させる。実際の場面とは異なる形でやっていく練習。特に女子はスピードレベルが低い中で走ると動きのタイミングもズレてしまう。大きな効果があるのか?その意味でこの練習を導入するのが良いのかどうか。

自分が現役時代。最後の年にスタブロからの150mを5本というメニューを考えていました。大学院生だったこともあり簡易乳酸測定装置みたいなものを使うことができました。実験の一部として乳酸測定。この時、陸上競技人生の中で一番苦しかったかもしれません(笑)レスト5分で最大スピードで走る。2本目終了後からすでにけつ割れ。出来る限りスピードが落ちないようにタイム測定もしていました。それもあって爆発的に乳酸が蓄積する。死ぬかと思いました。実は長い距離をそれなりのスピードで走るよりもこちらの方が乳酸が蓄積するのではないか?乳酸蓄積の中でどれだけ動くことができるか。

その辺りからメニューの流れを変えました。師匠が150mを重視しているというのもあったのでそれを参考に。150mを5本。レストは50mウォーク。60秒くらいだったでしょうか。ハイスピードインターバルですね。これを3セットやっていました。かなり時間を要する。負荷的にはかなり高かったと思います。上述の爆発的乳酸蓄積とは少し違うのかもしれません。この練習を入れてからかなり記録が伸びました。65秒くらいの選手が57秒台へ。ほぼ全員が60秒台で走る水準。当時の県レベルであれば驚異的な部分だったと思います。

しかし、このパターンはかなり競技に対して意識が明確でなければできない。更に負荷が高いので故障してしまうリスクが高くなる。こういう部分では継続性の低い練習にしてしまっていたのかもしれません。まー私も冷静さを失っていましたから負荷をかけ過ぎていたというのはあると思います。こういう性格ですから。

色々な経緯があります。40秒走が良いか悪いかはそれぞれの価値観だったり指導スタイル、練習環境のこともあると思います。それがどうなのか。自分の範疇に入らないから絶対ダメだと否定するつもりはありません。そう捉えられるかもしれないですが。何を取り入れて何を外すのか。

もうすこし書きたいと思います。マニアックな話になっている可能性はあります。sri先生が喜んでくれるのかなと思います(笑)
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考える日々

2019-01-19 | 陸上競技
色々と考える。タイトルとして書いたのはいいのですがあれこれ考えることが多すぎて(笑)。少しずつ進みたいと思います。思うことがあるのでsri先生とマニアックなやりとり。これは楽しい。ここに関してはまた別に書けたらとは思います。

朝からインフルエンザ患者が複数名出てきました。中には「体調が悪いけど来た」という生徒も。週末に検定があるというのも影響しているのかもしれません。1人の問題ではなくなるので。体調が悪いという話をしていた生徒はほぼ全員早退。いやいや。授業で行くクラスも大量にインフルエンザに。ひたすら換気しました。合間には必ずとアルコール消毒を促す。しつこいくらい。こういう時期ですから。

練習に関しては通常通り。とは言っても検定課外だけではなく工業系は検定がありました。閑散としています。うちは3年生が練習しているのできちんとやる。部活によって...。ここは言いますまい。我々は自分達のやるべき事をやるだけ。

バランス系から始めて体幹強化サーキット。道具の準備が手間だなと考えていたので今週はやっていませんでした。よくよく考えてみると使う道具はそれほど多くないので問題なし。有酸素系の練習が著しく少ないのでサーキット種目間をジョグで移動することに。

一般的なサーキットはグランドに広く配置して移動するのかもしれません。うちは狭いこともありその形は取りません。ベースとなる考え方は師匠のアップサーキット。間のジョグで手を抜いてしまうのでその場でやる。この方が効率的です。今の練習スタイルでは色々やりたいので少し移動します。本当に少しですが。広い範囲に道具を置くとそれだけで無駄に時間がかかります。人数が多ければやり易いのかもしれませんが。それくらいやれば?と言われるかもしれませんが。

サーキットに入る時くらいにtnk先生がグランドに来たのであれこれ雑談。何気ない時間ですが貴重だと思います。接地の話になりました。以前、セミナーパークで会った時に練習を見ながら私が「接地が悪い」と長距離選手を見ながら呟いていたとか。感じ悪いですね(笑)多分事実だったのでしょう。細かい所を覚えているので怖いですね。

今のうちの練習を一番近くで見ているのはtnk先生です。また変な事をやっているなと思いながら見ているのではないかと思います。良いと思ったものは取り入れてくれています。台ドロップでの接地ポジションを作る練習を選手にさせていました。が、気がつくと数日間やっていなかったらしく発覚して指導していました。いつも付きっ切りで練習を見ることはできません。そういう部分は選手の自覚だと思います。これはうちの選手にも言えることはですが。

話が脱線(笑)。練習は膝締めの動きを確認するためにチューブもも上げ。連続での台ドロップをやってから少しずつ前に進むために縄跳び走。縦の動きを意識するための練習ですね。手を替え品を替え。スイッチングをしてから壁抜き。更にスキップ走。縦の動きからスイングで前に進む動き。この辺りは感覚的なものですが。組み立ての順番はその都度意識するようにしています。

この日はスピードシザースを入れました。これも道具を使いながら。変化を生み出したい。このメニューを始める前にNが「先生、スピードシザースのスが抜けてます」と言っていました。何のことか全く分からず。どうもメニュー表に書いてある内容が「ビードシザース」になっていたようです。そういうところは細かい(笑)。「いつもこのメニューはビードシザースと書いている!」と正当化しようとしましたが全員に全力で否定されました。私のミスを見逃しません(笑)

チューブ走をやってから前半マークへ。この時に合間に壁引き出しをやるように言っています。それを実行するかどうかは選手次第。口うるさく言い続けていくことも必要ですが、あとは選手本人の自覚だと思います。長距離の例もありますが。与えられた時間をどこように使うか。それは誰のためか。作ってきた走りを40↑30→でまとめる。こうやって書いていくと練習が特殊かもしれないなと改めて思います。変ですかね?!

思ったよりも練習がスムーズ。早く終わるのではないかという感じがありました。それはそれで良いかなと。人数の関係で補強が少なくなる。そこを補うためにどうするか。

補強メニューを変更してDM投げにしました。それを伝えると「DM往復なし?」と。危うく忘れていました。有酸素系の練習が少ないうちの練習に唯一と言って良いほど少ない往復走。絶対に外せまん。5往復にしていたのですが4往復でも良いかなと思ってMに相談。どうする?と聞くと指で「3」を示す(笑)。無駄な質問でした(笑)。4往復実施。

DM投げをやってから火曜日に実施した中間の動きを作るための練習を実施することに。60mを使っての練習です。3本を1セットとして2サイクル。種目を変えてもう3本2セット。練習の流れの中で確実に動きが変わっていきます。面白いですね。一時的な変化ではなくこれが本物になれば。練習がすべてスムーズに進んでいるとはいえないかもしれません。多少波はあります。それでも走りが大きく変化してきている感覚はあります。

やっている練習に対して考えさせられることはたくさんあります。絶対にこれが正しいと言い切れない部分はある。それでもやっている事を信じて進みたい。正解がどこにあるのか。これもわかりません。目の前の選手を見ながらやるしかないのかなと。

グダグダ書きました。まとまりもなく。思うことがあるのでまた書きます。
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