kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

ありがとう

2019-01-29 | 陸上競技
少しだけ。

火曜日、3年生の学年末考査が終わりました。2時間考査の後、少し話があって解散。3年生はこれから家庭学習日が増えます。ほとんど学校に来なくなる。進学校では二次試験に向けての準備となる。うちはそれがないので基本的には家庭学習となります。

Soは少し前から話をしていました。できる限り学校で練習する方が良いのではないか、と。今かなり良い感じで走れるようになってきています。タータンで練習するのは故障のリスクがあります。ここは極力避けたい。走りを作っている段階なので今の状態を保ちたい。自動車学校などと関係もあります。本当は別の場所で練習するという話だったのですが可能な限り学校に来てもらうように話をしました。無理を言っている部分はあります。それでも今はすごく大切。Soもそれを理解してくれています。

NMはどうするか。12時くらいに終わって16時までの時間、待つにはちょっとしんどいと思います。テスト期間中は勉強をして待たせていましたかまで終わってしまったのでそれもできない。どうするかと確認すると「二人で近くの小学校かセミナーパークでやる」という返信がありました。それはそれで選択だと思います。待つ時間はもったいない。帰宅してそこから2人で練習をするならそれで良いと思います。3年生ですからこちらが強引に練習に参加させるというのも違うかなと思っています。特にこのように待ち時間が長くなるときは。

が、しばらくしてまた連絡がありました。学校に戻って来てみんなと一緒に練習をすることにした、と。驚きました。それと同時に涙が出ました。本当にありがたいな、と。3年生、周りはもう浮かれている部分があると思います。テストも終わり自由な時間が増える。そうなると崩れてしまう危険性もある。進学校は勉強がありますがそれ以外の学校ではない。周りが何となく過ごす時期です。実際、気持ちが切れてしまうかもしれないなと思っていました。時には遊びに行く時間も与えないといけないかなと「有給休暇」を与えようかなと思っていたくらいです。

それが「学校に戻って練習する」という返事。これまで指導者として多くの選手に関わって来ました。どうしてもこの時期は気持ちが切れやすい。当たり前の話です。それがこうやって真剣に競技と向き合ってくれる。水曜日は2時間授業のようです。その後に遊びに行くという選択肢もあると思います。それでも「戻ってきて練習する」と言ってくれました。もう、涙しか出ません。競技者としと今やるべきこと、やらなければいけないことと向き合えているのです。

この時期になっても全く練習に対して手を抜きません。これは今までも同じです。勘違いされやすいですが2人は練習に対して絶対に手を抜かない。もちろん2人とも嫌な練習があるのでそれに対しては嫌そうな顔をしますが。それでも最終的には絶対に手を抜かない。この子達と一緒に競技が出来て本当にありがたいなと改めて思いました。こうやって純粋に競技と向き合ってくれる存在。なかなか出会えることはありません。

わざわざ戻ってくる必要性はないのです。適当に練習することもできる。学校で待つというのはかなり退屈です。だから待つのは難しいと思います。それでも帰宅してからまた戻ってきてくれるというのは簡単なことではない。自分たちでやるよりも学校で練習する方が自分たちにプラスだと感じてくれているのかもしれません。ここは確認していないので分かりませんが(笑)それでも私自身はこの子達の判断と行動を誇りに思います。

NMは器用ではない。それは私が一番わかっているのではないかと思います。目の前で動きをずっと見ていました。苦手な動きも多い。それでも絶対に最後までやる。諦めない。まー諦めないように持っていっていた部分もありますが。この子達の指導をする中で私自身、指導の幅がかなり広がりました。どうすれば技術的な変化を生み出すことができるか。「これやってみて」といってすぐにできる選手ではない。かなり時間を要します。それでもしっかりと向き合えたと思います。

NMが参加してくれることで圧倒的に練習の質が上がります。下級生の表情も全く違います。本当に慕われています。面倒見が良いとは言い難いですが(笑)。後輩はこの2人が大好きなんだと思います。こうやって一緒に練習をしてくれることを心から喜んでいるのがわかります。そして今の練習スタイルに理解を示してくれて戻ってきてくれる。私自身も心から嬉しく思います。

ありがとう。その言葉しか浮かびません。Soも時間が合う時には来てくれるという感じでした。競技が好きでいてくれること。それが本当に嬉しい。ありがたいと思います。

上手く感情表現ができません。とにかく涙が出ました。この子達に少しでもプラスになるような指導がしたい。強くそう思います。ありがとう。心から感謝しています。本当に。しっかりと考えて与えられた時間をこの子達のために使いたいと思います。見守ってください。
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楽しい

2019-01-29 | 陸上競技
練習について。毎日少しずつ時間を作って練習計画を立てます。日課のようなものです。まーこれはメイン業務ではないので本当に合間にやらなければいけないのですが。車での移動時間にあれこれ考えるというのが多いですね。

練習計画。以前は「ローテーション」のようにして作っていました。初期のころです。月曜日は○○というようなメニュー。バリエーションがなかったというのもあります。冬季練習などは週間メニューのようなほうが良いのかなという気もします。自分の力がついてきたというのが実感できますから。メニューを立てるというのはいろいろな視点から考えなければいけないと持っています。

昨年くらいからメニュー表を作るようにしました。前任校の初期のころは作っていたのですが「目の前の選手に合わせて」という感覚になってきたので「思い付きで練習を変える」という時期がかなりありました。別にそれでも困っていませんでした。今の動きが悪かったからそれを修正するため次の練習をこうしようという発想がわいてきていました。瞬間的に判断してメニューを変更する。それはそれで面白かったなと。しかし、少し前から「もっと計画的にやってみよう」と思うようになりました。というか、文字として練習を残しておこうと思ったというのが大きな理由かもしれません。blogを書いていますがメニューが思い出せなくてきちんと更新できないというのもありましたから。

また、文字として示しておくことで選手が次に何をすればいいのか分かる。準備の計画もたつようになりました。前任校で計画を示さなかったのはいろいろと理由があります。最後に「走練習」が入っているのを目にすると異常なまでにテンションが下がるという選手がいたからです(笑)。最後に走り込みがあるのか・・・と思ってそれまでの練習がきちんとできなくなる。結果、走練習の質も下がる。悪循環でした。そういう部分を克服するためにメニューを事前に示さないというスタイルでやっていました。12秒1で走っても「やりたくないものはやりたくない」というのがはっきりとしていました(笑)。それでもやるしかないので最終的にはやるのですが・・・。

昨日tnk先生とも話をしたのですが。「選択させる」という部分。人は「やるか」「やらないか」という選択肢を示されたとき、「やらない」という選択をすることがあります。これは当然の話。しかし、「AをやるかBをやるか」という選択肢の中では「どちらも嫌だな」と思いながらもほとんどの場合どちらか一方を選ぶのです。「両方やりません」という答えは出しにくい。面白い物です。これを最近のニュースか本で読んだといわれていました。

実際、前任校ではそのパターンが多かったと思います。後半特に(笑)。「不自由な選択」です。kanaは基本的に練習をしたくない(笑)。それでも強くなるためには仕方なくやる。稀にみる負けず嫌いでしたから練習しないと勝てないのは分かっています。それでも自分の中で葛藤があったと思います。きついの嫌いなので(笑)。それが分かっていたので練習をkanaに決めさせるという方法をとっていました。「めちゃくちゃハードなメニュー」と「結構きついメニュー」を示す。どちらか一方を選択させる。任せるよ、と。どちらも嫌だったと思いますが「結構きついメニュー」を選びます。もう一方は絶対にやりたくないなと思うメニューだったりしますから(笑)。

その時に「自分で選んだんだからしっかりやらないとね」と念を押す。選択肢を提示したというだけで「選択権」を与えられています。もちろん、こちらが意図した練習をさせたいので「不自由な選択」になっているのですが。そんなことは高校生にすぐには分かりません。結局、こちらがやってほしい練習をします。卒業する時だったか保護者が「kanaが先生に上手く乗せられたと言っていました」と報告してくれました。「こんなのでインターハイに行けるわけないじゃん」という言葉も伝えていました。これも「悔しいから見返してやる」と思うであろうkanaの性格をうまく利用して(笑)。色々な意味で素直でしたからね。「やりたくないものはやりたくない」「お菓子食べられないくらいなら陸上辞める」というインターハイ選手がどれだけいるのか(笑)。まー勉強させてもらいました。

そういう状態だったのでメニューは紙媒体にしない。それが今の学校になって「計画性を持つ」という意味でもメニューを作り始めました。これにより最大の課題であった「練習時間のオーバー」がなくなりました。19時に終わると決めているので途中で練習を端折るという新しい技を覚えました(笑)。劇的変化。「いつも練習が長い」と思われているのですがそれは「思い込み」だと伝えたいですね(笑)。かなりコンパクトになりました。それでも多いとは思いますが。

メニューを考える。数日前、色々と考える中で「選択」をさせたいと思いました。今度は「不自由な選択」ではなく「考えて選択する」というものです。AとB。今の自分にとってどちらが大切だと思うか。もちろん両方やった方が良いのですがそれをやるには時間がない。選択科目のように自分に必要だと思うメニューを選んでやるという形を入れてみようかなと。自分が考えて選択してそちらを重視した練習をする。与えられたメニューをやるだけではなく必要かどうかを判断する選択肢を与えてみようかなと。相変わらず正解かどうかは全くわかりません。

こういうメニューにすると考える方も必死です。メニューは全て意図があります。何かを重視すれば何かができないというのは当然の結果です。人生は一度しかない。一つの選択をすればそれ以外の選択肢は選べないのです。だからやるときにしっかりと考えてやらなければいけない。こういう時にも「考えて動く」というエッセンスを入れておきたい。全て受動的にやるのではなく自らの意思で選んで動くというスタイルになるといいなと。

そう考えると練習は楽しい。あれこれできます。練習をすればいいというわけではないと思います。そこには様々な要素を入れていくことができる。こちらが考えたことがうまく繋がって目の前で走りに変化が生まれる。ここも楽しい。この感覚はなかなか分かってもらえないかもしれません。それでもすごく大切にしたい。そう思います。
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試みる

2019-01-29 | 陸上競技
月曜日。この日も朝からバタバタ。なかなかです。1週間前と比べると私自身の気持ちの部分は落ち着いているのですが。3年生の考査もあるのであれこれやらないといけません。もう少しで3年生も卒業を迎えます。寂しい限りです。今でも練習に3人が参加してくれています。この子達の存在がチームにとっては大きい。私にとっても大きい。

この日は7時間授業。練習開始は17時前になります。メニューの組み立てとしては難しくなります。補強が不足しているという感覚があったのでここはやっておきたい。とはいえ走練習も足りない。なかなか難しい部分です。バランス系から始めてBCT。中臀筋補強。あとで考えてみるとこの中臀筋補強は今回は不要だったかもしれないなと。同系列の刺激を入れたことになります。走る練習をしたかったので、刺激を入れたのですがBCTでも刺激は入っています。考えが浅かった。

DM投げローテーションを。休まずに身体を動かすという感覚。もう少し強く投げられるようになると良いのですが。まだまだやるべきことは多い。身体が上手く使えていないというのもあるのでしょう。まだ工夫が必要かなと。動きの確認は一切やらずにスピードスキップとスピードシザースを。連続でやりました。ここは「動きながら作る」という部分だと思います。いつも丁寧にドリル系の動きを入れていたら時間が足りなくなります。選択しなければいけない。この日はやらない。

そのまま40mと60m。普通の練習です(笑)。男女別に一斉スタートとしました。最近は各自で走るというのが多かったので珍しい練習だと思います。どこでもやっている練習ですが今のうちの練習形態では実施していません。が、時にはそれぞれの力の把握をしておく必要があります。さらには隣に人がいる時にどうやって走るか。自分の動きに集中できるか。

補強サーキットをやってから「加速段階練習」を。これはちょっと試してみることにしました。練習自体はいつも同じ流れの中でやっています。ほぼ全員が同じメニュー。しかし、考えてみた時に「個別対応」も必要なのではないかなと。それぞれが課題とする部分が違う。もちろん全体対応できるメニューにはしているつもりです。もっと考えてみるとやはり個別課題を設定して対応する方がいいのではないか。

課題を大きく2つに分けました。AメニューとBメニューを作る。Aメニューは「重心移動」をメインに。Bメニューは「脚運びとリズム」を。それぞれがどちらに課題を置いているか。それに応じてメニューの組み合わせを変える。重心移動が課題の選手はA→B→A、足運びとリズムに課題を置く選手はB→A→Bの選択で。どちらに重きを置くのかという形で選ばせました。

人数が奇数になったので私も手伝いました。DM投げや低重心walkは一人ではできません。そうなると偶数グループになるように設定する方がいいのかもしれませんが。そうなると各自に応じた練習にしたいという本来の趣旨から外れてしまうのでやはり奇数で実施。一つの動きを重点的にやるというのではなく「目指す動き」があってそれを複数の種目を組み合わせながら身につけていくというスタンスです。課題克服のために組み合わせています。

思ったよりも時間が無くなったので各種目のセット数を減らしながら対応。20分くらいの時間があれば十分できるなという感じでした。それぞれが意識していくところを明確にしてやっていく。それが必ず動きの変化につながると思います。このあたりのことはまた時間に余裕があれば・・・。

最後に40m60mを走って終わり。本当は120mをやりたかったのですが。そこまでたどり着けず。強引にやってもよかったのですが帰りの電車の時間があるので基本19時終了に。数分過ぎましたが(笑)。土曜日に降った雪と月曜にに朝から小雨が降り続いた関係でグランドはぬかるんでいました。走りにくい状況だったと思います。それでも少しずつ走りに変化が出ているというのは大きいですね。逆に動きはいいけど進んでいないという選手もいました。この部分はきちとんとした対応を必要します。責任を持って考えたいと思います。

あっという間に練習が終わります。(笑)。良い傾向なのかもしれません。集中して練習できているから早く終わるのかもしれないと前向きに考えています。色々と試みたいことがあります。考えます。
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