kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

新しい刺激の中で

2016-12-21 | 陸上競技
やっと練習について書く事が出来ます(笑)

月曜日、この日は避難訓練などがあり午前中で放課。前日まで大阪に行っていたという疲れは全くありませんでした。どちらかというと「エネルギーが満ちている」という感覚。

まー私だけがやる気になっても仕方ないのでその辺りは様子を見ながらという事になりますが。ここで私だけがやる気になっていたら「温度差」がありすぎて話にならなくなると思うので。

やりたいことはあるのですがこの日は午後から会議。練習に関しては自分達でやってもらわなければいけません。練習開始時に少しだけ話をしました。「精度」についてです。それぞれの学校でやっている事は「見た目は同じ」場合が多い気がします。が、その中で「意識するポイント」と「正しい動作」は大きく異なる。ここに関しての話をしました。

どうしても「やるだけ」になってしまいます。そこに意味はありません。運動をするという意味は存在しますが「100%の練習かどうか」と言われたら大きく異なると思います。腕立て伏せをする。ほとんどの選手はできます。が、腰が落ちて腕を少し曲げる動きをどれだけやっていてもそこに「効果」は生まれないと思います。運動をする事に意味があるのではなく「しっかりと目的意識を持ってやる」事に意味があるのです。

その話をしてあとは選手に任せました。

特別に変わった事はないのですが組み立てを変えました。「大きな波を作る」という感覚です。前半と後半で二つ波を作りました。

前半は膝締めと高さを意識させたもの。ある程度実施してから最後に往復走。関西の方では「ハイアップ」を実施している学校が多い。いや、見させてもらった何校かだけかもしれないので言い切れませんが。ショートスプリントとロングスプリントを上手く融合させていくために取り組んでいきたいなと考えています。

実際、12秒1の選手と54秒台の選手も「ハイアップ」をやっていました。NとMは投擲選手にもついていけない感じでしたがSは唯一この2人に付いて走っていました。そういう意味ではロングスプリントへの適応能力があるなと感じています。そういう練習も毎日少しずつ取り入れていきたい。そう思っています。

とはいえ、うちには広いグランドがありません。そうなるとできるのは往復走かなと。タイム設定をして何往復か走ります。その中で心肺機能に負荷をかけていけば良いなと。往復走というよりはシャトルランのような感じかもしれません。タイム設定を行い1往復にかかるタイムを計ります。見てはいませんがまずまずの負荷だったようです。

休憩を挟む代わりに簡単なトレーニングを実施。負荷的にはそれほど高くないので問題はないかなと。

そこからはグループを分けさせて「加速ドリル」と「中間ドリル」を実施。ドリルといっても重心移動が小さい中でやるのではなく実際にあれこれやりながらという感じなのですが。やりたい動きを身につけさせるために複合的なことをします。一部分に特化してやるのではなくバランス良くやる。

ここの感覚が最近強くあったのでH高校の練習を見た時に「やりたい方向はこっちであってるのではないか」と感じたのです。正解かどうかなんて正直分かりません。それでも「意味があるな」と感じているのでそれはやり続けたいなと思っています。

最後にタイヤ引き。M先生に話を聞くと「タイヤ引きはやらない」とのことでした。坂道の方が狙った動きになりやすい、と。それでも私は「タイヤ引き」は続けたいと思います。今私が考えている部分を身につけさせるために必要だと考えるからです。自分が信じる練習はそれなりに理由がある。それがそれぞれの指導者の「色」なのかなと。

120mのタイヤ引きをやって30秒休憩を挟んで120m。それが終わって少し休んで60mタイヤ引きと60mスプリント。これにて練習終了です。

私は途中からしか見ることが出来ませんでした。しかし、何となく良い感じだなと感じています。最大は「飽きない」ということ。様々な練習を流れるようにやっていくので選手は新鮮な気持ちでやっていけます。そうなると一つずつに対する集中力も変わってきます。良い練習をするためにはこの辺りのことも意識する必要があるのかなと。

これから少しずつ模索していきたいと思います。本当に楽しい。生きている実感がわきます。
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練習見学6

2016-12-21 | 陸上競技
どれだけ書くんだよ!!とツッコミが入りそうですが。もう少しだけ書いておきたいと思います。

練習内容や組み立てもかなり勉強になりました。これからの方向性が見えてきたと思っています。何をどのようにしなけれないけないか。逆にこれをしっかりやっていく事で「結果」に結びつく。G先生と話している時に「何か分からないけど行けそうな気がする」という感覚になりました。

根拠なくそういう話になるわけではありません。うちの1年生女子のように癖のある走りをする選手、周りで思うほど簡単な話ではありません。この子たちをどう未来に向けて進めていくか。こればかり考えています。

しかし、今回はそのヒントが多くの場面に散りばめられていました。NとMは「総合体力」が著しく低い。よくこれで走れるなという感覚。Sは総じて強い。が、同時にバランス感覚や自分の身体をうまくコントロール出来ていない。そして共通して出来ないのは「やりたい動き」です。ここの精度がめちゃめちゃ低い。

目の前で「やりたい動き」を見る事が出来ました。選手にも見せる事が出来た。ある選手の動きと比較してまだ出来ていないなというのを痛感しました。そこのレベルまで持っていければどこまで記録を伸ばせるだろうかというワクワクがあります。

前置きはこれくらいで(笑)

この記事で書きたかったこと。それはH高校の選手の「表情」です。全員が本当に良い表情をしていました。一人一人が「強くなるんだ」という想いがあってそれが表情に出ています。これはM先生の人柄や指導方針が強く影響していると感じました。

比較対象として相応しくないかもしれませんが。世の中には「自主性」という言葉を上手く使って「放置」しているパターンが多くあります。またはメニューを提示するけど細かい部分は本当に選手が自分達の感覚でやっている。このパターンの場合はダラダラする感覚があります。

が、H高校は違います。それぞれが「練習の意図」を汲み取りながらやっているのです。そこにはM先生の「考え方」も大きく影響していると思います。人間力を育てるという部分が根底にあるからこそ「選手の表情」が変わってくるのだと思います。

うちの選手、今回の練習の中で苦手なメニューなどが複数ありました。その時に明らかに表情が曇ります。元々愛想は良くないですが更に。そんな時に上級生たちが「練習は楽しまないと損だよ」と話をしていたようです。嫌だ嫌だと思っていても結局やることになる。そうだあれば「楽しんでやろう」というポジティブな考え方でやる方が効果は高い。

また、走り終わって座り込んでいたり、下を向いていた時に「なにしてんの?」「下向いてたらダメだ」と優しく厳しく声をかけてもらっていたようです。H高校ではこれが「当たり前」として存在する。組織力という部分が大きいなと感じました。明らかに「感覚の差」があります。やはりチームとして「信念」を持たないといけない。改めて感じました。

進みたい方向がはっきりしてきました。転勤して2年目だから上手くいかないとかではない。こちらの考え方とやり方なのだと思います。技術指導や練習の組み立て、組織づくり。様々な面で勉強になり大きな刺激を受けました。

恩返しとはいえないかもしれませんが、結果につなげていきたいと思います。やれる事を全てやりたい。そう思います。

このような機会を与えてくださったG先生、訳のわからない地方の指導者を快く受け入れて様々な示唆を与えてくださったM先生に心から感謝したいと思います。
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