kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

「価値観」について

2013-12-11 | 陸上競技
前の記事と少し重なる部分があるのですが。重なるというか若干相反する内容になるのかもしれません。

それぞれの「色」を考えると私の「価値観」だけで物事を伝えていくのは良いことではない。このblogに書いていく中で何度か「価値観を押し付けるな」「お前が辞めろ」とコメントに書かれたことがあります。ここの部分と先ほどの記事に関して思うことがあります。先ほどは私だけの「価値観」ではダメだと思うという書き方をしました。正確に言うと選手の「色」に合わせて指導スタイルをある程度柔軟に変えていかなければいけないということなんですが。だったら今までの指導は何だったのかと言われる可能性もあるし、自分の中で整理しておきたいこともあります。

「価値観」の押し付けというか「最低ラインをクリアできるかどうか」というところまでは指導者の「考え方」が大きく影響すると思っています。全てを選手のやりたいようにやるというようなのは「チーム」でも「指導」でもない。個人の主張でしかないのです。ここは理解してもらいたいと思います。競技に対して真剣に取り組めるか、「チーム」として協調性を持ち同じ方向を向いて進んでいけるかというところまではある程度の道筋を示す必要があると考えています。最初から最後まで「個性だから」といって好き勝手にやらせるのであれば集団は成立しません。ここは「指導」だと思います。この部分にまで「価値観の押し付け」と言われたら「自分で好きな場所で好きなことをやれば良い」という話になると思います。

部活があるのに勝手に遊びに行く。大事な試合の前なのに遊びまわって疲れて力が出せなくなる。練習中も自分がやりたいことをやり続ける。無断で練習を休む。遅刻してくる。この手のことも「色」だ、「個性」だと言われたらキリがありません。ここは絶対に違うと思います。それを許す顧問がいるかもしれませんが、これは私の「価値観」としてはあり得ない。この部分で「価値観の押し付け」だと言われると議論の余地はないと思います。自分自身を正当化するつもりはありません。しかし、ここの部分は絶対に譲れない部分です。

うちは「陸上競技部」です。陸上サークルではありません。やりたいことをやりたいようにやるという集団ではない。強くなるためには避けて通れない「最低限のライン」があるのです。これをクリアできないのに「自分はやっている」と言われる。明らかに手を抜いているのに「自分はきちんとやっている」という。ここはやはり「正していく」必要があると思っています。先ほどの「色」とは全くの別問題です。「色」を出していけるかどうかというのは「最低限のライン」が達成できてから。その前の基本的な段階ができないのに「色」云々ではないと思います。そこの部分は「価値観の押し付け」ではない。やるべきことをきちんとやってからの話です。

基本的なことの徹底。これが重要です。もちろん完璧にできる水準と言うのはありません。できている部分もあればできていない部分もある。そこを理解したうえでの指導が必要になると思います。すごく細かいことを指摘する。これは注意のレベルです。行動の指導というのはよほどのことがなければしていません。過去のことを書けばキリがないのですが、「さすがにそれはないだろう」という時にだけでしょうか。大きな枠で見たときに「許されない行動」については指導する必要があります。また、「チーム」としての行動を逸脱した時にもそれは必要。

「日誌を提出する」という約束事は守るべきです。「時間を守る」という約束事も同様。「練習をする」というのも当然のこと。ここができなければやはり「指導」は必要だと思います。技術的な指導ではなく「生活指導」です。部活動の時間くらいは「競技の指導をしたい」という欲求は大きくありますが、毎年毎年ここはきちんとやっていかなければいけない。「大丈夫だろう」と思っていてもやはり0からスタートして指導しないといけない。時間がかかります。ここが順調に行かないとこちらもイライラしてしまう。良いことではないのですが(笑)。競技面の話ではない部分でエネルギーを多大に使うというのはモチベーションも低下します。それでもやらないといけないのですが。

「色」を出すというのはその後の話だと感じています。「競技に対して真剣に取り組む」「絶対に強くなるという想いで練習に臨む」という姿勢があってこそ初めて「チームカラー」というのが出せる。この「チームカラー」が出せるようになってくると本物の「チーム」として前に進めると思います。「ダラダラしている」「積極性がない」というのは「チームカラー」ではありません。プラスの面での特徴が「チームカラー」です。ここは勘違いしないようにしないといけません。危険な話ですから(笑)。そう考えると本当の意味での「チームカラー」が出せるチームと言うのはそれほど多くないと思います。私が指導してきた中でも何回かしかありません。数年前の「何が何でもやってやる」という「チーム」と今のように「やるときは集中してやる」「明るく前向き」というくらいしか思い浮かびません。「楽観的」と捉えられる可能性も脚ますが、「目標を達成したい」という気持ちは感じています。

「色」を出すのは自分たちです。そこに到達するまでが長い。見ていきたいと思いますね。
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「色」について

2013-12-11 | 陸上競技
火曜日の続き。ミーティングを簡単に行ってから練習へ。ウエイトをやってから屋外トレーニングとしていました。ウエイトに関しては少しずつ上がってきている気がします。女子のベンチプレス、30kgが上がるようになると「最低ラインクリア」だと考えています。これは体重にもよりますがこれまでの流れを見ていくと30kgが一つの基準になると思っています。これを越え始めるとある程度走りもできるようになってくる。もちろん例外もいくつかありましが「指標」としては30kgかなと。

練習を見ていると今のチームの「色」が見えます。これまで経験したことのないようなチームカラーです。戸惑う部分もありますが、このチームカラーを受け入れていくのが一番の近道かなという感じを受けています。「型にはめる」というのが一番手っ取り早い成長の方法です。チームの最低レベルを上げていくためには「ここまではやる」という感じで取り組んでいく必要がある。有無を言わさず一方的なチーム作りです。これはこれである程度の成果を上げることができる。しかし、一つの方法論で進んでいくことには大きな弊害があると思います。

「チーム」という言葉で終わってしまうのは良いことではないのかなと感じる部分があります。同じ「チーム」と言ってもそれを構成するメンバーは常に入れ替わっている。その中でどのように競技に向かうかだと思います。これまでの「チーム」と比較する。この部分から私自身逃れられませんでした。正直、これは非常に難しいことだと自覚しています。多くの指導者が苦しむ部分なのではないかと思います。思い入れがなければそこまで考えないと思うのですが・・・。目標に到達するための方法がその一つしかないと思い込んでいる部分がありました。必死になって練習をしていかなければ目標には近づけない。それは確かだと思いますが人それぞれでこの「必死」というのが大きく異なるのではないなと思います。最低レベルの基準値をクリアできないのは問題外ですがそれをクリアしてしまえばあとは選手達それぞれの「色」があるのではないかと思います。



Mr.Children


GIFT

作詞:Kazutoshi Sakurai
作曲:Kazutoshi Sakurai

一番きれいな色ってなんだろう?
一番ひかってるものってなんだろう?
僕は探していた 最高のGIFTを
君が喜んだ姿をイメージしながら

「本当の自分」を見つけたいって言うけど
「生まれた意味」を知りたいって言うけど
僕の両手がそれを渡す時
ふと謎が解けるといいな 受け取ってくれるかな

長い間 君に渡したくて
強く握り締めていたから
もうグジャグジャになって 色は変わり果て
お世辞にもきれいとは言えないけど

「白か黒で答えろ」という
難題を突きつけられ
ぶち当たった壁の前で
僕らはまた迷っている 迷ってるけど
白と黒のその間に
無限の色が広がってる
君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら
ほら 一番きれいな色
今 君に贈るよ

~以下略~』

最近引用が多いですが(笑)。GIFTという曲の前半部分です。「一番きれいな色」というのは何か?という問いかけです。「自分らしさ」という部分ともつながると思います。当たり前の話ですが人の特徴は大きく異なり考え方も違う。人それぞれの「色」があるのです。自分の「色」ってなにか?良さとは何か?これを自問自答しながら進んでいく。GIFTというタイトル、「贈り物」という意味です。辞書で調べると「価値のある贈り物」と書かれていました。誰かに「価値のある贈り物」をしようと考える。ひょっとしたら「一つの価値観」という意味もあるのかもしれません。しかし、その価値観が相手にとってふさわしいものかどうか?しっかりと考えていかないといけない。

『長い間 君に渡したくて 強く握り締めていたから もうグジャグジャになって 色は変わり果て お世辞にもきれいとは言えないけど
』という部分。相手が一番喜ぶGIFTを渡そうと苦戦している=「生き生きとして輝ける」場所やあり方を伝えると私は置き換えています。相手のことを真剣に考えるからなかなか伝わらない。「きれいなGIFT」を贈りたいんだけどそれは簡単ではない。最初に思ったものとは大きく異なるかもしれないけど、相手にとって一番必要な「GIFT」になればいいんじゃないか。

『「白か黒で答えろ」という 難題を突きつけられ ぶち当たった壁の前で 僕らはまた迷っている 迷ってるけど 白と黒のその間に 無限の色が広がってる 君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら ほら 一番きれいな色 今 君に贈るよ』。結局は二者択一ではない。多くの色があってその中で一番適したものを送る。その「色」には名前をつかられないかもしれない。つまり、今まで見たことがない、経験したことがない「状況」になる可能性だってある。それを受け入れどうやって進んでいくのか。これが大事なんだ。私の「価値観」だけでなくそれがどう伝わるかだと思います。

これまでの「チーム」との比較は今は意味がないと思います。目の前の選手達がどうするか。この子たちの力を伸ばすためには何が必要か。そこを見極める必要がある。こんなもの当然の話だと言われるかもしれません。客観的に見れば「当然」です。私自身、自分の「信念」を保ちつつかなり選手の状況によって変化してきたと思います。数年前の指導スタイルとは大きく異なる部分があります。それは「変化していい部分」だけ。譲れない部分はやはり譲れないと思っています。「最低の基準」をクリアできるかどうかは大きいのかなと。「チーム作り」をしていく中で「強ければいい」という観点は全く持ちません。そこをきちんと伝えながらも「色」を引き出す。これができないといけないと思います。

練習について書くはずが・・・(笑)。書いていたらまた別のことが書きたくなったので、次も別の内容になるかもしれません。興味ない人は読み飛ばしてください。
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