kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

雰囲気の変化

2013-01-31 | 陸上競技
先ほどの続き。

この後、雰囲気が変わりました。明るくなったというか切羽詰った感じがなくなったというか。こういう練習をしたいといつも言い続けているのですがこれがなかなか伝わりません。選手の一生懸命を引き出すとどうしても雰囲気が重くなってしまいます。ここ最近はそれが嫌なのであれこれ工夫をするようにしています。雰囲気づくりも指導者の大きな仕事だと感じています。ここができるかどうかで大きく変わってくるのではないかと。今騒がれている体罰問題。ピリピリした雰囲気を作るために行われているのかもしれません。「気合を入れる」という話になるからなのかもしれません。ちょっと判断できないですが今の私には必要ないことだと思っています。本当に穏やかになりました(笑)。もちろん、「ダメなものはダメ」ということは教えます。当然です。

フレキを行ってからマークへ。マークを数本行ってからバトン走。ここまでかなりスムーズにいきました。月曜日の練習よりも30分早く流れていきました。時間が有効に使えます。バトン走、男子はかなり良い感じになっています。トップスピードの向上がそのままこういう練習に生きてきている感じでしょうか。女子もまずまず。ここにきて走れています。疲れとしてはかなりあるのではないかと思いますが動きの質は上がっていると感じました。スタート練習をすると3年生の女子が抜群に良い。こちらも「やっと」という感じです。60mまで行いましたが他の者を寄せ付けませんでした。非常に良いことなのですが下級生にとっては良いことではありません(笑)。勝負するためにはこれくらいのスピードで走らないといけないのです。1年生エースはスタートでもたつきます。この時点で勝負ありですね。上のレベルで戦うのであればここでもたついているわけにはいかないのですが・・・。逆に他の2人が良く走れていました。60mで1m差で付いていきます。時には並んでいるようなときもありました。かなり走れているという実感があります。

3年生はここまで。卒業考査の期間中ですからこれ以上は練習をさせられません。SDの感じが良かったのやりたいと言いそうでしたが、「早く帰るように」と急かして帰宅させました。感覚が良いのであればそれで十分です。今は休みながら勉強していくことが最優先。その分動きの質を高めていけばいいと思います。

下級生だけとなりあとは走練習。先週と同様に行いました。短短は120m、短長は120mと60mの組み合わせ。短長は先週以上に専門的な感じにしました。レストを短くしてしっかりと走る。スピードが維持できるようにすることと最後まで動かすことが大事だと思っています。この練習の意図を理解して取り組めればかなり変わってくると思います。ちょうどいい負荷だったようです。これ以上やると間違いなくスピードレベルが下がってしまいます。その頃合いが大事だと思っています。数年前は選手の9割以上が短長だったのに・・・。時代が変わっていますね~。

短短はスピード重視。120mを走りました。追い込まないといけないという感じがありましたが1本1本の質を高めることで負荷は高まります。これで十分ですね。この冬期一番のスピードで走れていました。最近の中では暖かい一日だったのでそれも影響しているのかもしれません。男子は1人ですが確実に強くなっています。話をする中で「10秒台と7mだとやっぱり7mが嬉しい」と言っていました。本心でしょうね。どちらも最低レベルの目標でしかありません。ここで満足しないようにもっと水準を上げておく必要があります。どれだけ良い走りをしても冷たくあしらっています(笑)。まだまだ先は長いのですから。女子も良い走りができていましたね。ほぼ目標のレベルに来ていると思います。ここまでくるともう少し欲を出したいですね。12秒台が出ればいいというレベルではなく個人でも高いレベルで勝負できるようになってもらいたい。それだけの実力はあると思います。エース、もうひと頑張りしないとエースではなくなってしまいます(笑)。もちろん一番強いのは間違いありません。「圧倒的な力」を示すようにならないとエースとしての役割果たせません。

最後にもう一度確認をしました。「自分のための練習」を大事にしてもらいたいですね。後半はこの冬一番の練習でした。これが継続できればと思います。
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良い雰囲気とは・・・

2013-01-31 | 陸上競技
水曜日、しっかりと走り込みを行う予定にしていました。冬期練習も終盤になりここでどれだけ練習が積めるかが重要になってきます。動きの感じもこの2か月くらいでかなり良くなってきました。このまま終わるのではなくもうワンランク上の練習をと言い続けています。これができるようになると本当に狙うところで勝負ができるようになるかもしれません。

午後はサーキットから開始。そのあとの練習のことまで考えて1セットとしました。本来であれば2セットやるほうが良いに決まっています。が、トータルで考えるとやはり優先事項は走りです。3時間の間でできることを最大限にやりたいと思えば練習に優先順位をつければいけなくなります。もっと時間があればいいのですが(笑)。

屋外に出てドリルをやる前に全体を集めました。この日は非常に大事な練習になると考えていました。月曜日にかなり良い感じで走ることができていたのでこの流れで練習がしたい。今の段階でいい方向に向かています。自分のためにどのような練習をしなければいけないかという話をしておきたいと。今の練習、何を目指しているのか?学校の部活動では「やるだけ」の部活動も多くあります。目標意識が明確でない。今のうちの練習はどうなのか?「参加する」ことでOKなのか?試合に出場することが目標なのか?支部大会で6番以内?県大会で6番以内?中国の決勝に残りたい?全国の舞台に立ちたい?それぞれ意識は違うかもしれません。私は「高いレベル」を求めています。それだけのことはやっています。目指すレベルがあるならそのレベルにあった練習ができなければいけないと思っています。大事な練習だからこそ「目的意識を明確に」して取り組んでもらいたいと伝えました。

その後、微妙・・・。一生懸命にドリルをやるのですが雰囲気が重すぎます。「強くならなければいけない」「やらなければいけない」という雰囲気があります。練習の先頭に立っている者の表情が暗いというのも理由の一つだと思いますね。「一生懸命にやる」というとどうしてもその練習の雰囲気がピリピリして真剣にという感じがあります。一時前の私もそうでした。「強くならなければいけない」「勝負しなければいけない」「良い動きをしなければいけない」ということを求めすぎて「緊張感の高い練習」が「良い練習」だと思い込んでいた部分があります。間違いなく視野が狭くなっていました。実際にこのような練習の雰囲気でやると「必死さ」が前面に出ます。指導する側も選手も「一生懸命にやっている」という雰囲気に酔います。本来の目的はそこではないのに「練習を一生懸命にやること」「力を使い切るまで走ること」を求め始めます。以前、師匠に「余裕を」と言われていました。自分では「冷静になっているから大丈夫」と思っていました。今考えると本当に余裕がなかったなと思います。「ウエイトで重たいものを挙げれば良い」という感覚に近い状態でしょうね。

フレキを使った練習の前にそのことを全体に伝えました。このようなピリピリした練習では精神的にもちません。気負いすぎて怪我をしてしまう危険性もあります。今更ですが「一生懸命になる」というのは「追いつめられる」のとは全く違います。「これをやらなければ強くなれない」「強くなるためにはこれをやらなければいけない」「戦わなければいけない」というのは「義務感」です。いつの間にか「やらされる練習」へと変化してきます。自分で自分を追いつめるような練習になってしまうのです。これで強くなるはずがありません。「良い練習をしよう」というのは「強くなるための練習をしよう」という意味です。「相手に勝ってやろう」とか「負けたくない」という気持ちだけが先行するような練習は少し方向性が違ってきます。お前が言うなという話ですね(笑)。

選手の中で数人は「上手く走れない」と思って練習をやっていたと思います。もっと速く走りたいのに走れない。なんとかして何とかしてと思えば思うほど実際に動けなくなる。悪循環です。それが続けば心が弱くなります。何のためにやっているのかを見失うのです。このような状況で勝負できるようになるか?なりません。もっともっと何をしようとしているのかを考えないといけない。暗い表情で切羽詰って練習をするようでは良い練習ができるはずがありません。選手も私も勘違いしやすい部分です。そういう話を少しだけしてもう一度「良い練習をしよう」と伝えました。

目的意識が強くなればなるほど視野が狭くなるのだと思います。「強くなりたい」が「強くならなければいけない」に変わってしまう。同じことを言っているのかもしれませんが前者は本人の強い「希望」「願望」であり、後者は「強制」「義務」です。やらされる練習に変化してしまう。指導者にやらされるのではなく自分自身に「やらされる」のです。「やらなければいけない」という自分の精神的な部分を追いつめるような雰囲気になる。ここまで来るというのはなかなかありません。「多少はサボりたい」というのが通常の選手の気持ちですからね。「サボったらダメになる」「もっとやらないといけない」という部分が良い方向に進めばいいのですがたいていは悪い方向にいきます。面白いものです。面白くはないのですがそうなる。

この後、劇的に雰囲気は変わりました。これに関してはまた書きます。多分(笑)。
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