kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

逃げ道を作らない

2010-01-21 | 陸上競技
水曜日の練習中に、1年生が1人、3本まではスピード維持が出来るがそれ以後スピードが激落ちしました。2セット目の最後の1本、ジョグレベルまで落ちてしまい全く練習になりませんでした。3セット目に1本走ってスピードが上がらないので「やる意味がない」と激怒しました。にも関わらず2本目は最初の50mまでで後は全く走れていませんでした。すると自ら「動きが作れないのでもう一度動きを作ります…」と言いに来ました。完全に激怒です。

本当に動き云々ならそれを認めるかもしれません。足が痛くて動きが作れないから走るのを止めるというのとは意味が違います。完全に気持ちの部分で負けています。一度気持ちが切れたらその練習に参加しても効果はないと思っていますから、好きにさせました。こちらからあれこれ言う気にはなりませんでしたから…。

残念ながら完全に気持ちの問題だと思います。練習パートナーがかなり力がありますから、少しスピードが鈍ったら付いていけません。付いていけないから弱気になる。弱気になるから更に走れなくなる。悪循環です。そこから目を背け、「動きが作れない」と自分を正当化しているだけ。本当に動きが作れなかったら最初からスピードに乗ることは出来ません。苦しくなった時に粘ろうという気迫を感じられない走りをしていた時点で完全に負けです。粘って粘って差をつけられるのではなく抜かれたら諦めるような走りでは勝てるはずがありません。

厳しいことをいうようですがこれでは安心してマイルを走らせることは出来ないと思います。自分よりも強い選手に抜かれて全く粘らず一気に離されていくような「心」ではチームの「想い」を背負った走りは絶対に出来ないのです。どれだく「力」があったとしても気持ちが示せない走りをするような選手は大切な場面を任せるわけにはいきません。

通常の女子なら仕方ないのかもしれません。こんな苦しい事を好んでやろうと思う者はほとんどいないはずですから。しかし、本当に目指すものがあるならやる必要があります。苦しんでいる自分が可哀想になり、自分に甘えが出るような選手では絶対に目標には届きません。「何がなんでもやってやる」と思えるなら簡単には諦めない。
今回の練習は基本的に「スピード持続系」です。最初から高いスピードを出しておいてそれをどれだけ維持できるかです。苦しくなる3本目以降に粘れないということは今回の練習の目的は果たせていないのです。ある程度走った事で自分自身を納得させるようでは戦えるようになるはずがありません。

12月にはかなりの強さを示していました。人は自分の調子が良く、思い通りに走れるときには気持ちも乗っているのでどれだけでも走れます。しかし、一度調子を落とした時に本当の「強さ」が問われるのです。ここで自ら逃げ道を作るような選手は本物ではない。練習場所に来て走るということは自分自身と勝負することになります。ここでは学年や過去の実績は全く関係ない。その時に強い者が強いのです。それから目を背け逃げていたらいつまでたっても前には進めません。苦しさから逃げる事では何も産み出さないのです。自分の弱い部分を認めることから全ては始まります。目を背けている間は絶対に成長はしないのです。自分ではなかなか気づかないからこそ指導する者が気づかせるのだと思っています。

かなり厳しく話をしました。うちのチームが今後戦うための鍵を握っている選手だと思っています。練習をさせるだけが私の役目ではありません。自分自身と向き合わせながらどうすれば強くなれるかをしっかりと考えさせる必要があるのです。厳しく話をするだけでなく、自分が何を目指しているのか、何をやろうとしているのかをきちんと理解させなければいけません。1年生は分かったつもりでも全く分かっていません。だから劇的に変わることがない。甘いと思います。

自分自身が何を目指すのかをしっかりと考えるべきです。そうやって自分自身と向き合わせることが私の役割ではないかと考えています。簡単な事ではありません。しかし、中途半端な事をやっていて届くほど簡単な場所を目指しているわけではありません。別に過剰に熱くなっているわけではありません。ここが出来て初めて可能性が出てくると考えているのです。持っている「力」はかなりのものです。それを引き出せればチーム内でも1・2を争うレベルまで行くと思っています。その自覚がどれだけあるかの問題です。

期待するからこそ厳しく接する場面が増えていきます。求められているモノを理解してもらいたいですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨の中の走り込み

2010-01-21 | 陸上競技
水曜日はいつも走練習にしています。今週は検定週間に加えて金曜日には校内ロードレース大会が実施されます。金曜日はほぼ休みにしようと考えていたので、きちんとした走り込みが出来るのは水曜日と土曜日しかありません。夕方から少し雨が落ち始めましたが練習を強行しました。幸い、気温はかなり高かったので雨以外は気にならない状態でしたから走練習自体はほぼ予定通り実施しました。

短長はいつも通り150m。女子は5人が走ったのですが、1セット目、2人は最初の3本までかなり速く、2人は後半の2本が速いという状況でした。最初から最後までスピードを維持できたのはmikiだけ…。確かに昨年よりは全体的にスピードが上がっている感じがありますから、後半付いていけない、前半置いていかれるというのもある程度仕方ないのかもしれません。しかし、そのままで本当に良いのか?目指す場所に向けて今のままで本当に届くのか?

通常考えれば今実施している形での150mが3~4本きちんと連続で走りきれれば400mには十分対応できると思います。1本勝負ならなんとかなりますが、高校の大会では1日何本も走らなければいけません。ある程度の本数をかなりのスピードを維持して走れるようにならなければ戦えないのです。情けない話ですが後半スピードが落ちていく者を見ながらmisatoの良いときの走りと比較していました。もう走ることのない選手と比べるほど無意味なことはありません。それだけ絶対的なエースといえる存在がチームの中にいないのです。自分がチームを強くするんだという絶対的な気迫を示す者がいない。

2セット目に入る前に少しだけ投げ掛けをしました。本当にインターハイに行く気があるのかを問いました。もちろんその気はあるのだと思います。しかし、それがいつの間にか当たり前になっていて持っている力を出し切ることなく終わっているのです。力を使いきれなければ練習の質は下がります。そのレベルで届くほど甘くはないのです。追い詰める気はありません。自分がどこまでやれるかだけの話ですから。1セット目の感じからすればインターハイに届く可能性があるのは1人だけ。昨年の悔しい想いをして戻ってきたのと同じ事を再び経験しなければいけなくなります。

少しだけ話をしてほとんどの者が課題とする部分に目を向けることができるようになりました。akaneが最後までスピードを維持できるようになりました。最初からできたはずです。ここにまだ甘さが残ります。1セットのラスト2本を無駄にしました。ここでスピードを維持して走りきれればかなり良い練習になったはずです。無理矢理動かすのではなくどうすれば楽に速く走れるのかを常に頭に置いておかなければいけません。これにより2人が後ろからハイスピードで追い続けることになり練習の質が上がりました。やっと昨年の同時期のトップ2人のスピードを越えた感じです。これが本物にならなければ絶対に戦えません。

選手は「本気」だと思っています。実際かなりの意識レベルで取り組んでいます。が、比較対象がどこなのかという問題です。「県総体に行きたい」「中国に行きたい」と思ってやっているチームよりは意識レベルが高い。失礼になるのかもしれませんが、「当然」だと思っています。別に調子に乗っているわけではありません。目指すところが違えばやはり取り組み自体も違うはずです。他校と比べて…ではなく、自分達が目指すところに向けてというのが大きくなるのです。

かなり感じたことがあるのですが長くなりそうなのでまた別に書きます。まだまだ目標には届きません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする