ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

最近読んだ本

2015年09月15日 19時04分18秒 | おすすめ
「社会」のない国」日本




ドレフュス事件と大逆事件とを、フランス留学の経験のあふ永井荷風の著作から

「我々は日本国と日本社会、日本人と日本国民をほとんど区別できない」と論じています。

「社会と国とは別」と繰り返します。

人間を部品のように扱う国家を認めるのは、社会を営む人間としての自覚が乏しいとも。

より良い社会築こうとするなら、相手の話をよく聞く、子どもの意見もムゲにしない、

差別をしない、いじめに加担しない、といった程度のことしかできないかもしれない。

頑張ってもせいぜい、近所の子どもを集めて寺子屋のような学びの場所を作る、

ことぐらいかもしれない。

こうした些細な行為の広がりこそ、社会的共同生活なのだ、としています。

ただし、この些細な行為の継続こそがた難しい、とも。革命より困難とも書いています。



問題を一気に解決できるかにみえる強力な策は、その権利性によって人間性を損ない、

社会をかえって悪化させる。

社会を成立させるものは、些細な人間的行為の自発的で継続的な努力しかない。


長野県駒ヶ根市でひらかれている、不登校ぎみの児童生徒を集めた

ふれあいキャンプみたいです。



☆☆☆★






「正しい添加物講義」 長村洋一著




カビがへ始めたパンは顕微鏡レベルで見ると、全体がカビで覆われているという。


発がん性のカビ時マイコトキシンを食べているようなものだという。

防かび剤を使用したパンの方が、遙かに安全らしい。

防かび剤や防腐剤の使用量は、国が厳しく制限している。

添加された食物を考えられないような量を一生たべても、安全なように設定されているとか。

それをあたかも「科学的な添加物が添加されているので、危険」と、

量を言わずに危険をあおるのは、消費者にとって不幸だ。

グルタミン酸ナトリウムなどの「うまみ調味料」も、

捨てるような食材をうまい料理に代えてくれる。

捨てる食材が減れば、家計も助かるし、年間数万人が餓死する世界からの脱却も可能だ。

いろいろと考えさせられる。

☆☆☆☆★





「生物学の『ウソ』と『ホント』」 池田清彦著

シーラカンスはなぜ進化しないの ?

哺乳類はなぜ長生きしないの ?

女心と秋の空が移ろいやすいのはなぜ ?

素朴な疑問というか、根源的な謎を、池田先生が分かりやすく開設してくれます。




☆☆☆☆★

ちょっと前に呼んだ本

2015年09月15日 08時25分14秒 | おすすめ
「正義のミカタ」本多孝好著





「今日の世界は昨日の世界と同じように見えた」と語られます。


高校時代までずーといじめられっ子だった蓮見亮太君18歳が主人公の青春小説。

高校の同級生だったいじめっ子から逃れようと、

いじめっ子が来ないはずの大学受験に成功するのですが、

そこには例の同級生がいて、将来に暗雲がたれ込みます。


ある事件をきっかけに、その大学にある「正義の味方研究部」に入部。

元いじめられっ子だった思いを反映させ、

正義を貫く部の活動にたずさわっていきます。




守るべき正義が大学内での出来事だけというのが、少し不満かな。

☆☆☆












「日本人の知らない日本語 3」 海野凪子著

日本語学校で教鞭を執る海野先生が、ふだんの学生の言動などをエッセイにしています。

それにつけられたイラストも秀逸です。

米国人は、一人で電車に乗る小さな子どもにびっくりするとか。

ビールの自販機におどろくのはスウェーデンの人。

傘をさして自転車に乗る人に違和感を持つのはスイス人。




ちびちくりん2号の教室にあるミニミニ図書館にも置いてある本だそうです。

この本の別の号も読んでみたくなりました。

☆☆☆

あしあと