新しい時代を迎えるには刷新的な人員で対応する。
日本チェーンドラッグストア協会は12日の通常総会で、任期満了に伴い役員改選を行った。
どこかにもそんな話があったような気がする。
その結果、会長が新しくなり副会長も1人を残して全員交代した。
まさに刷新である。
副会長は全員で8人いて7人が新任である。
しかもそうそうたるドラッグストアの会長や社長である。
これをまとめるのは至難の業と思えるが、これからの変化に対する思いが共通すると凄いパワーを発揮しそうだ。
早速、動きがあった。
今までのドラッグストアは、どちらかと言うと経済産業省よりだったと思う。
商業色が強い業界団体だから致し方ない。
ところが昨今では処方箋と言う金脈を掘り当てている。
そうなると経済産業省だけではなく調剤報酬の関係から厚生労働省にも強い関係づくりが必要になってくる。
そこで新体制では政府や行政へのロビー活動を行う専門部署として「ガバメントリレーション」を新設した。
今の中医協にも一石を投じることにつながる。
さらに、「薬局・薬剤師の機能強化に関する検討会」などから問われていることへの対応として「薬局機能向上委員会」も新設するらしい。
何と言ってもドラッグストアの調剤売上は毎年10%前後の伸びを示し、今や大手調剤チェーンを凌駕する勢いである。
すでに大手調剤チェーンのトップを行くアインHDの売上をツルハ+ウエルシアやスギ+阪神調剤が上回る事態が生じている。
思い出して欲しいが「患者のための薬局ビジョン」に示されている資料の中に「健康サポート機能」とある。
その横に赤く小さな「健康サポート薬局」がつながっている。
これは明らかに「機能」と「薬局」は異なることを示している。
では「健康サポート機能」とは何かというと、それはまさにドラッグストアになるのではないかと私は言い続けてきた。
その「健康サポート機能」に、ドラッグストアが本格的に取り組む宣言をしたように思う。
それを物語るようにOTC薬や受診勧奨推進する学術・調査研究や食と健康分野への機能拡大に向けた「ドラッグストア機能向上委員会」の充実も図るようだ。
これにどう対抗するのだろうか。
“脱皮できない蛇は死ぬ(滅びる)”と言われている。
ドラッグストアはひと皮むけてどうなるのか。