goo blog サービス終了のお知らせ 

花ごよみ

映画、本、写真など・

ユージニア  (恩田 陸)

2005-07-20 | 本 あ行(作家)

夏の記憶、白い百日紅の花、死の使い、
詩が意味するもの・・・  

解決済みの過去の事件が
ある男の自殺によって
複数の関係者の視点により再び構成されていく。

プロローグ第14章まであり
各人物,個別のエピソードが語られている。 

「Q&A」と同じように事件に関連性のある 
各個人の状況、心情の吐露等から 
事件の全容が
徐々に明らかにされていく。 

「Q&A」との違いはQがあまりなく 
一方的な語りや
夢の中の話など各章ごとに 
変化をつけている。

真実をつかみかけても 
違う道に迷って真実は逃げてしまう。 
迷うように仕掛けられた構成。 
 
犯人の動機は?

永遠の静かな時への願望?? 
青い部屋の謎。
ユージニアの理由...  

不安定な装丁、 
謎めいた幕切れ、
余韻を残す不明瞭なラスト。
もやもやした読了感が 
この本に不思議な感覚をもたらしている。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 烏丸半島 (滋賀県草津市) | トップ | 永遠の出口  (森 絵都) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

本 あ行(作家)」カテゴリの最新記事