Hiro君の手作りジャズライブ・京都 Blog

寺崎純(p)を中心とする京都のプレーヤーと大阪、神戸を主戦場とするジャズメンとのブッキングを、行いたいと考えています。

韋駄天ポップス・ジャズ講座・番外編2”ドミナント:属音??”

2011年05月14日 08時32分32秒 | Weblog

主(和)音:Tonic(chord) 属(和)音(上属和音とも言う):Dominant.下属(かぞくと読むらしい。げぞくと私は習ったのですが。Subdominant)って何故言うの??というご質問がありましたが、以下のサイトをご覧ください。


http://plaza.rakuten.co.jp/tamacoco/diary/200807020000/

教会旋法で、一番重要な音、フィナリス(終止音)次に重要な音、ドミナント(支配音)から来ているとのこと。支配していると言う意味に属という字を使った様です。専門用語の和訳というのは、明治維新以来、頻繁に行われている様ですが、あまりに懲りすぎた和訳で、なんの意味なのか解らなくなっている専門用語も多くなっています。Dominantという言葉は調性に関して”支配する、支配的な”という意味そのままで使用されているようで、その意味はよく解ります。ただ、属という漢字を当てるのが、今の時代、妥当なのかどうかについては、私も違和感を感じます。

と言うわけで、ドミナントと言う言葉は支配という意味のようで、英語のままで使った方がより解りやすい言葉というのが妥当なようです。詳しくは上記サイトをチェック!!!!

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韋駄天ポップス・ジャズ講座・19”パフィー・これが私の生きる道”

2011年05月14日 05時57分17秒 | Weblog

突然、和製ポップスです。この曲、ビートルズ・フリークの作曲家が作った曲だと言うことが直ぐ解ります。勿論、Beatlesの盗作ではなく、Beatlesからの引用をちりばめ、換骨奪胎、良くできた格好いい曲だと痛感します。Youtubeでは

http://www.youtube.com/watch?v=XRVShbxb87Q&feature=related

其れでは解説。

1.Intro.でキーンというハウリングの音が入ります。これは、Beatlesの”I feel fine"を彷彿とさせます。ジョン・レノンのギターがハウッたとのことですが、格好いいのでそのまま使ったそうな。また、イントロ部分でのサイドギターがⅠsus4-Ⅰを二回繰り返していますが、これもどっかからの引用。(”I once hada a girl,or should I say ,she once had me~”

2.歌の最初の部分のコード進行は、Ⅰ-Ⅶ♭-Ⅵminor-Ⅱ。この極端なコードの変化は、Beatles初期のコード進行に良くあります。Ⅶ♭をよく使っているのも、そうです。

3.”そういうことにしておけば”の後に入るリードギターのオブリガート、これもどっかで聴いたような。

5.その後、”Day Tripper"のIntoro.を変形させたメロディーが入ります。

6.間奏では、ジョン・レノンのハーモニカ風の演奏。それに、”Please please me”のIntro.のメロディーが。その後も”Twist and shout"(これは、Beatles のオリジナルではありませんが、よく売れた曲です。この歌をジョンが歌うと、声がかすれてしまうので、いつも最後に歌ったそうな。”

7.エンディングでは”Yeah,yeah,yeah"とあります。又、最後のコードはⅠ6(ドミソラ)、これらは”Sher loves you"からのアイデアです。

2.についてですが、この当時、こういったコード進行は殆ど無かったように思います。Beatlesの初期の作品は、今までにあまりなかったコード進行を使った曲がいくつかあり、其れが、荒々しさ、ダイナミックな感じ、新鮮な感じを曲に与えたのです。ジャズでは、Ⅶ♭-Ⅵminorと言うコード進行は、ジャズ、スタンダードではⅤminor7-Ⅵminorとするのがふつうです。Ⅴminor7-Ⅵminorと、スムースなコードの変化をねらったのに対して、Ⅴminor7のルート音Gを取り去り、Ⅶ♭という3和音にしたので、より乱暴で、荒々しく、本能的で新鮮な表現になったと思います。初期のBeatlesのコード進行における貢献はやはり大きかったと考えています。その当時、ポップスではあまりなかった新鮮なコード進行、ジャズでは、稚拙と考えられ、取り上げられなかったコード進行をBeatlesは演奏していたのです。この曲には、そういう、如何にもBeatlesのコード進行を思わせるところが他にもありますが、私自身、ジャズに入ってから、Beatlesは卒業したので、今思いつく点はこの程度です。とはいえ、この曲を聴くたびに、パフィーの、上手と言うより、若い、荒っぽい歌い方と相まって、良いパーフォーマンス、未だに好きな和製ポップスの筆頭です。

ゲイジツでは、どんどん、複雑化、高度化していく事のみが重要なのでは無く、むしろ単純化して、インパクトを強める、と言うこともあるように思います。そして、複雑化のみを追求していくと、本筋を外れることもある。人間の感覚を前提にした芸術では、特にジャズ、ポップスなどでは、複雑化と共に、逆に単純化も重要な要素であると思っています。

 

 

 

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