JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

ベランダホイップ

2008年10月28日 | VUベランダアンテナ
 アパマンハムが固定局でVUHFを運用する場合、どんなアンテナを使っているのでしょうか。1~2段GPであれば長さ的にはベランダ手すりに設置可能でしょうから、実際、このタイプで運用されている方は多いと思います。当局もはじめは、そのつもりで検討しました。しかし、実物を見て断念しました。太さが2センチほどあるし、ラジアルも3本付いており、かなり目立つことになるからです。ノンラジアルタイプのGPもありますが、太さは同じです。固定用なので、耐久性が求められるのはわかるのですが、中のエレメント自体は細いわけですから、グラスファイバーのカバーをもっと細くできないものかと思います。
 GPを断念せざるを得ないアパマンハムが次に考えるのは、モービルホイップのベランダ設置ではないでしょうか。当局もベランダ取付け用の金具BK-10を使って、各種モービルホイップを取り替えながら使えるようにしました。
 さて、本来、クルマに取付けるものですから、長さが限られ、性能的にもGPと比べ限界があります。固定で使う局も少なからずいることを考えると、モービルホイップとは別に、「ベランダホイップ」というジャンルがあってもよいのではないかと思います。走行するわけでないので、長さは2~3メートル、目立たず固定使用に耐えうる丈夫なステンレスエレメント、重さは1キロ前後、ノンラジアル、しっかりと固定できる専用金具(コネクターのみで支えるのは無理)、落雷対策も施されている、こういうアンテナの開発を望みたいものです。現状のGPをアパマン向けにより細く、目立たないように仕様変更していく方向も考えられると思います。アマチュアなのだから自分で作ったらと言われそうですが、モービルホイップが不必要なほど商品化されているのに、アパマンハム御用達が何故ないのかと思った次第です。
 現在市販されているものでは、145M専用のNR22L(第一電波、2.46メートル)とデュアルバンドの24KG(コメット、2.06メートル)がありますが、選択肢が少なすぎます。長さ2~3メートルが許容範囲であれば、6/8λ2段とか7/8λ2段など面白い設計ができると思うのです。
 アパマンの場合は、ロケーションが複雑多様で、充分な空間を確保できない場合も多いわけで、固定用GPに多く見られる5/8λコーリニアが良いとは限らないわけです。
 実際、当局も、NR22Lと24KGの両方(共に5/8λ2段)を同じ条件で試してみましたが、どちらも期待したほど芳しくありませんでした。コメットの7/8λアンテナ(CSB7900)で安定して了解できる信号が、ノイズまじりで聞き取れなくなることが度々ありました。NR22Lと24KGとの比較では性能差は感じられませんでした(145M)。どちらもモービルホイップ最強のアンテナなどと紹介されることが多いのですが、少なくとも当局のベランダでは「最強」ではありませんでした。
 そんなわけで、モービル用とは一線を画したアパマンハム待望の「ベランダホイップ」アンテナが、どこかで開発されないものかと期待しています。たぶん売れると思うのですが・・・。

現在ベランダで活躍中のホイップアンテナ
コメット SUPER BEAMシリーズ CSB7900 7/8λ(145) 5/8λ3段(430)1.58m
145がダブルCフェイズ、430がCフェイズ仕様。位相器により指向特性を調整した
タイプです。固定で使うには物足りないのですが、面白い飛び受けをするアンテナです。
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